ナマケモノでいいんだよ ルーシー・クック

「ナマケモノはいわば、穏やかな天然の禅僧です」

動物学者にしてナマケモノ愛好協会代表のルーシー・クック氏がナマケモノの生態を紹介し、写真と共に著名人の一言を紹介している本です。

ナマケモノってどんな動物?

・アリクイ目ナマケモノ科の哺乳類
・エネルギーを節約し天敵から身を守るためにじっとしている
・好物はハイビスカスの華
・野生のナマケモノは中南米のジャングルのみ生息
・ひとりが大好き
・常に笑顔

イソップからイチローまでの名言集

この本はナマケモノの生態が紹介された後は
テーマにわかれて
左ページにナマケモノの写真
右ページに偉人の名言集が載っています。

「ゆっくりでも着実な者が勝利を収める」by イソップ
「いそぐことはないよ。いつかは、つくさ」by A.A.ミルン
「僕は遠回りすることが一番近道だと信じてやってます」by イチロー

「君の機嫌が悪ければ悪いほど、バカなやつに会う」by バンクシー
「笑いと上機嫌の感染力にかなうものはない」by チャールズ・ディケンズ

「どうしてもそれをしなければならないの?」by オードリー・ヘプバーン
「生ぜしもひとりなり、死するも独りなり」by 一遍

「ふだんは退屈していたちっぽけな物事に今すぐ熱狂せよ」by アンディ・ウォーホル
「愚か者であれ」by スティーブ・ジョブズ

【感想】
癒されます。
もうこの一言につきます。

作者のナマケモノへの愛が写真から伝わります。
ナマケモノってこんなに可愛かったんだ!!
この本を読んでナマケモノの虜になりました。

いろいろなモノが「高速化」されていく現代だからこそ
この本のもつ意味が伝わってきます。

そう急がなくてゆっくりでいいんだよ。
あなたはあなたのままでいいんだよ。
そう言われているような気がしました。

カレンダーにしてくれたら絶対買うのになぁ。

疲れている人におススメです。

おススメ度
★★★★★

【目次】
はじめに
ナマケモノってどんな生き物?
1 千里の道も一歩から
2 笑う門には福来る
3 孤独のチカラ
4 いつも好奇心を胸に
5 見方一つで世界は変わる

光文社
160ページ
2019年10月24日第1刷発行
本体価格 1200円

著者 ルーシー・クック
数々の受賞歴のあるブロードキャスター、映画監督。オックスフォード大学で動物学の修士号取得

著書
「子どもには聞かせられない動物のひみつ」

たぶんそいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。 Jam



今回は私のラジオ番組「ホンスキー倶楽部」で紹介した本です。
テーマ「新刊が出るとつい買ってしまう作家」

インターネットラジオゆめのたね放送局
関西チャンネル
毎週日曜午前11時~11時

試聴はこちらから



https://docs.google.com/document/d/16tYQEzsX76riqN-3FWtc437c5Fegun2IZCzN3u_m1MY/edit#heading=h.n8izfi7mfmtk

かおる文庫のおすすめブックコーナー

第2週、第4週と北海道在住、
ブックコーディネーターのかーるさんが
おススメする本を紹介するコーナーです。

テーマは「新刊が出たら思わず買ってしまう作家」

①Jam

ゲームグラフィックデザイナー、イラストレーター、漫画家。
人間関係のモヤモヤをかいたマンガ「パフェねこシリーズ」はTwitterで大ヒット。

著書:「たぶんそいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。」サンクチュアリ出版社

◎魅力
それあるある、と言いたくなるような身近なテーマと表情豊かなネコに親近感を覚えます。主観と客観がバランスよくて、ツッコミがいい味をだしています。

Soofleで連載中の「まねきねこのうた」も面白いです。
ご主人と人語で話したいばかりにネコマタになったネコの話。

Jam プロフィール
1972年生まれ。
ゲームグラフィックデザイナー。イラストレーター。漫画家。
日常で起こる人間関係の悩みを描いたマンガ「パフェ猫シリーズ」がTwitterで累計50万部以上リツイートされるほど話題になる。Blog:「Jamさんちのマンガいろいろ」

パフェねこ誕生 (サンクチュアリ出版 ウエブマガジンより引用)

フリーになって数年が経った頃、ある自然災害が日本を襲った。
2016年4月に発生した熊本地震である。実はこれが『パフェねこ』シリーズ誕生のきっかけとなった。

「東日本大震災のときは、自分にできることをしたいと思いながらも、なにか発信して叩かれるのが怖くてできなかった。だから今回は勇気を出して発信しようと思ったんです。私のTwitterやWebサイトを楽しみにしてくれている方も熊本にいらっしゃったので、どうにかして元気づけたいと」

そうしてTwitterにアップしたのが、『パフェねこ』のねこが主役の4コママンガだった。
東日本大震災の際、知人のイベント会社がイベントを自粛した末に倒産してしまった出来事を受けて、「日本を元気にするためにも自粛はやめよう」というJamさんなりの思いを綴ったマンガである。反響は想像以上に大きいものだった。

https://mobile.twitter.com/i/moments/824774341409726464

Jamさんが描く猫のイラストは癒されます。
上のリンクから見ることができますよ。

谷中の街の洋食屋 紅らんたん 濱野京子

「富美さん、夢を失ったかもしれないでしょう」by 千佳

【あらすじ】
奈留美…紅らんたんでアルバイトをしながら就職先を探している。
千佳…紅らんたんのオーナー、コーヒー担当、74歳
真崎…紅らんたんのマスター、コーヒー以外のメニューを作る。千佳とは昔からの知り合い

ふとしたきっかけで「紅らんたん」で働くことになった奈留美。
「紅らんたん」のお客様はご近所の高齢の方がほとんど。
常連客の一人、富美さんの家に千佳と奈留美は訪問する。

富美さんはご主人に先立たれて独り暮らし。
その富美さんに再婚を考える人が現れた。
相手は観葉植物を販売する会社の社長。
亡くなったご主人は生前に「俺か死んだら再婚してもいいんだよ」
と言っていたにも関わらず、富美さんの夢枕に立つのだ。
何度も。
奈留美は寝室へ案内されると気配を感じた。

数日後、富美は相手を連れて「紅らんたん」にやってきた。
食事を終えたころ、店に富美の息子からの電話があった。
富美が先に家に戻ってしばらくしてから再度、電話がかかる。
富美の息子が話をしたいと言っているのだ。
男は二人分の食事代を払って、そのまま行方をくらました。
(三 夢枕にたつ人)

【感想】
連作短編集です。
「紅らんたん」に集まる常連客の人々が皆、個性的です。
話が進むにつれて、千佳と娘の話になります。

いくつになっても恋がしたい。
女学生の様な仲の良い二人の老女。

イケメンで周りの女性にモテモテの征一。
征一の友人でぽっこりお腹の和夫。

人が60年以上生きていると様々な事があり、
今を形成しています。
いつまでも〇〇な自分でありたい…。
そんな人たちの息遣いが聞こえてくる小説です。

自分に正直に生きること。
年齢を重ねた今だから、周りに知人がいることの大切さ。
今は地域の人たちが集う、純喫茶が少なくなっています。
「紅らんたん」の様な喫茶店がこれからは求められるのではないでしょうか。

【目次】
プロローグ
一 古い手紙
二 恋模様
三 夢枕に立つ人
四 母と娘
五 千佳さんの休日
六 怪我の功名
七 汚部屋の住人
八 ワトソンがんばる
エピローグ

ポプラ社
245ページ
2019年10月4日第1刷発行
本体価格 660円

著者 濱野京子
熊本県に生まれ、東京で育つ。
児童文学作家
『フュージョン』で第2回JBBY賞、
『トーキョー・クロスロード』で第25回坪田譲治文学賞を受賞。

著書
『その角を曲がれば』
『レッドシャイン』
『碧空の果てに』
『甘党仙人』
「レガッタ!」シリーズなどがある。

濱野京子 ツイッター

すみれ屋敷の罪人 降田天



今回は私のラジオ番組「ホンスキー倶楽部」で紹介した本です。
テーマ「新刊が出るとつい買ってしまう作家」

インターネットラジオゆめのたね放送局
関西チャンネル
毎週日曜午前11時~11時

試聴はこちらから

https://yumepod4.xsrv.jp/wp-content/uploads/2019/09/10-2_honskeyclub_20190918.mp3

テーマ「新刊が出るとつい買ってしまう作家」

ラジオネーム ぶるぼん

新刊が出るとつい買ってしまう作家…降田天(ふるたてん)
① 降田天のオススメどころ
必ず騙されるところです。
そしてその騙され方が「やられたー!」とか「そうきたかー!」と思っちゃうんですよね~。

降田天さんを最初に読んだのは2作目の「匿名交叉」(文庫では「彼女はもどらない」に改題)。
この物語はイヤミスなのですが、してやられた感が半端なかったのです。
展開もうまく、文章も引き込まれていき一気読み。

最新作の「偽りの春 神倉駅前交番 狩野雷太の推理」では、帯に「あなたは5回必ず騙される」と書いてあったので、「騙されないぞ」と気合を入れて読んだのにきっちり5回騙されてしまいました。
なんといえばいいのかしら・・・。
騙されてるのに気持ちいいというか。

普段ミステリーをさほど読まない私ですが、降田さんの作品はしっかり買い続けて読んでます。

② イチ押しの作品
3作目の「すみれ屋敷の罪人」です。
1,2作目はイヤミスだったのですが、3作目は美しくも悲しい物語。それまでの降田天さんのイメージが覆りました。表紙の絵がとても美しい点もオススメです。

③ 今、気になっている作家さんが居れば教えてください。
小林由香さんです。
デビュー作の「ジャッジメント」が衝撃的でした。
小林さんの本はとても重いテーマですが、心に突き刺さります。

降田天 プロフィール
降田 天(ふるた てん)は、日本の小説家・推理作家。
萩野 瑛(はぎの えい)と鮎川 颯(あゆかわ そう)が小説を書くために用いている筆名の1つ。
他に鮎川 はぎの(あゆかわ はぎの)、高瀬 ゆのか(たかせ ゆのか)の名義がある。
「女王はかえらない」で第13回このミステリーがすごい! 大賞を受賞

萩野 瑛
1981年9月生まれ。茨城県常陸大宮市出身。女性。
早稲田大学第一文学部総合人文学科卒業。
辞書の編集プロダクション勤務を経て、小説家に転身。
プロット(ストーリーの要約)を担当している

鮎川 颯
1982年3月生まれ。
香川県三豊市三野町出身。女性。
早稲田大学第一文学部総合人文学科卒業。
法律事務所勤務を経て、小説家に転身。
執筆を担当している。
子どもの頃から本を読んだり文章を書いたりするのが好きだった。
大学時代に自分1人で小説を書いていて、小説の執筆の他にやりたいことはない、と思う一方で、自分で書いた作品が面白いとは感じなかった。
そんな中で、書いた小説を萩野に読んでもらうと、彼女から的確なアドバイスを受け、このことが、一緒に活動しようと思うきっかけとなった

「すみれ屋敷の罪人」

戦前の名家・旧紫峰邸の敷地内から発見された白骨死体。
かつての女中や使用人たちが語る、屋敷の主人と三姉妹たちの華やかな生活と、忍び寄る軍靴の響き、突然起きた不穏な事件。
二転三転する証言と嘘、やがて戦時下に埋もれた真実が明らかになっていく。


小林由香
長野県生まれ。
2006年、「全速力おやじ」で第6回伊参(いさま)スタジオ映画祭シナリオ大賞の審査員奨励賞、スタッフ賞を受賞する。
2008年、第1回富士山・河口湖映画祭シナリオコンクールで審査委員長賞を受賞する。
2011年、「ジャッジメント」で第33回小説推理新人賞を受賞する。
2016年、「サイレン」が第69回日本推理作家協会賞の短編部門の候補作に選ばれる。

デビュー作 「ジャッジメント」
大切な人を殺された者は言う。
「犯罪者に復讐してやりたい」と。
凶悪な事件が起きると人々は言う。
「被害者と同じ目に遭わせてやりたい」と。
20××年、凶悪な犯罪が増加する一方の日本で、新しい法律が生まれた。それが「復讐法」だ。
目には目を歯には歯を。この法律は果たして被害者たちを救えるのだろうか?

ひみつのしつもん 岸本佐知子

「いったいどこから。自分か」

抱腹絶倒のエッセイです。
絶対、電車など人前で読んではいけません。
笑いをこらえきれません。

私は不覚にも電車で読んでいて、
プフフッとこらえきれずに吹き出してしまいました(笑)

そのエッセイは「ネジ」

自分の部屋でネジを踏んづける。
そのネジはサビが浮いていて年季が入っている。
部屋の中を見回して、ネジが使われているものを見ても
どれもネジがゆるんでいない。

色や素材もマッチしない。
著者意外にこの部屋は誰も入らない。
消去法で考えた結果…
冒頭の言葉。

自分からネジが落ちるというこの発想。
で、ネジを見ているうちに自分の一部の様に感じる著者。
「肘とか膝とかが妙にキコキコいう」のはネジが取れたからか?
いろいろな体の不調が「機械の経年劣化」で説明がつくのでは?
あれやこれや妄想が広がる。
ふと我に返り、ネジを引き出しにしまう。

ここで話は終わらない。
数週間後、また同じようなネジを部屋の中で踏んづけるのだ。

【感想】
このエッセイは妄想力が爆裂しています。
著者はどんな人なんだろうかと気になりネットで調べると…。
写真ではシュッとした美人。
えっ?
この人が?
妄想癖があるのか…。

ギャップがありすぎてこれまたフフっと笑ってしまいました。
私もいろいろ妄想しますが、とても文章に残そうとは思いませんでした。
岸本さんのこのエッセイを読んで、ふと自分も妄想を文章にしてみようか…
という気になりました。

家族の理不尽な言動も文章にすると客観視できて笑えるなぁ。
「父 セリフ三選」で感じたことです。
これまでいろいろな人のエッセイを読みましたが
妄想力はさくらももこさんを超えています。
あぁ、面白かった。

気分転換におススメです。

おススメ度
★★★★

筑摩書房
224ページ
2019年10月9日第1刷発行
本体価格 1600円

著者 岸本佐知子
1960年神奈川県生まれ。
翻訳家。
訳書にスティーヴン・ミルハウザー『エドウィン・マルハウス』、リディア・デイヴィス『ほとんど記憶のない女』、ニコルソン・ベイカー『中二階』、ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』など多数。
編訳書に『変愛小説集』、
2007年、『ねにもつタイプ』で講談社エッセイ賞を受賞。著書
『なんらかの事情』など。

孫と私の小さな歴史 佐藤愛子



今回は私のラジオ番組「ホンスキー倶楽部」で紹介した本です。
テーマ「新刊が出るとつい買ってしまう作家」

インターネットラジオゆめのたね放送局
関西チャンネル
毎週日曜午前11時~11時

試聴はこちらから

https://yumepod4.xsrv.jp/wp-content/uploads/2019/09/10-1_honskeyclub_20190918.mp3



 ラジオネーム      空丸恵子
「新刊が出るとつい買ってしまう作家」 佐藤愛子さん

① 佐藤愛子さんのオススメどころ

作品もたくさんあり過ぎるし、長年読み続けてきているので、逆にご存じない方にどうオススメして良いのかわかりません。
とにかく美しくて、カッコ良くて、潔い女性です。
何を読んでも、それが感じられます。

② イチ押しの作品
これも至難の業ですが、愛子さんらしさが溢れているものを一冊。
「孫と私の小さな歴史」

一人娘の響子さんの一人娘の桃子さん。
桃子さんと一緒に毎年、工夫を凝らして作った年賀状用の写真が披露されています。
おもしろいことが大好きな愛子さんらしい歴史です。

③ 今、気になっている作家さん
ごく最近、読み始めてハマっているのは【朝比奈あすか】さん。
もう少し読み続けていきたいです。

「孫と私の小さな歴史」
初孫・桃子の誕生に、「バアさんにはならない、ジイさんになる!」と宣言した著者。
桃子1歳から、二人の扮装で年賀状用の写真を撮り続ける。
お正月早々ドギモを抜かれた、と大評判の秘蔵写真を全公開。
トトロにコギャル、はては生首、葬式まで、「本当は嫌だった!」孫の激白あり、20年分の撮影秘話あり爆笑エッセイです。

佐藤愛子さんプロフィール
1923(大正12)年、大阪市生れ。
甲南高等女学校卒。
小説家・佐藤紅緑を父に、詩人・サトウハチローを兄に持つ。
1950(昭和25)年「文藝首都」同人となり本格的に創作活動を始める。
1969(昭和44)年『戦いすんで日が暮れて』で直木賞、1979(昭和54)年『幸福の絵』で女流文学賞、2000(平成12)年『血脈』の完成により菊池寛賞、2015(平成27)年『晩鐘』で紫式部文学賞を受賞。
ユーモラスなエッセイにもファンが多く2016(平成28)年『九十歳。何がめでたい』が大ベストセラーとなった。2017(平成29)年、旭日小綬章(きょくじつしょうじゅしょう)を受章。

世の中に対して、何か間違っていないか、その考え方はおかしくないかとズバッと言い、愛情を持って怒ってくれるところが、佐藤さんのエッセイの真骨頂。

“何のために生きるのか”なんて考えるのは、数少ない哲学者ですよ。我々凡俗は、朝起きたら朝やること、夜になったら夜やることをして、おなかがすいたらご飯を食べる。
ご飯を食べるために働く。
働くために考える。
単純なことよね。
なぜ生きることに解釈や分析が必要なんですか。
一人ひとり価値観が違うのに、いまは人の考え方と同じでありたいという気持ちの人が多いように思います。
(毎日が発見ネットより引用)…昨年4月 94歳

「朝比奈あすか」
1976年東京都生まれ。
慶應義塾大学文学部卒業。
2000年、大伯母の戦争経験を記録したノンフィクション『光さす故郷へ』を発表。
2006年、「憂鬱なハスビーン」で第49回群像新人文学賞を受賞、同作を表題作とした単行本が刊行され、小説家デビュー。

著書
少女は花の肌をむく(2016年6月 中央公論新社)
人間タワー(2017年10月 文藝春秋)
みなさんの爆弾(2018年4月 中央公論新社)
人生のピース (2018年11月 双葉社)
君たちは今が世界