生きているうちに、さよならを 吉村達也

「人に対しても、場所に対しても、すべてが『きょうでさよなら』になっているのかもしれない。そんな気持ちで、毎日を過ごしているんです」by大塚

この小説は2時間くらいで読める本はないかなぁ…と
我が家の本棚を眺めていて、ふと目に入った本です。
そういえば、まだ読んでなかったなぁ。
ペラペラとめくると九章に分かれていて読みやすそうだと思ったのと
吉村達也氏の著書は初読みだったので手に取りました。

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阪堺電車177号の追憶 山本巧次

「いつの間にか、レトロやとか古風やとか味があるとか、変に持ち上げられるようになっとったわ」by177号

この小説は大阪で唯一残っている路面電車「阪堺電車」の177号が主役です。
2018年大阪ほんま本大賞受賞作です。
私は大阪に生まれて、今も大阪に住んでいます。
自分が住んでいる町が舞台の小説は、ついつい手が伸びてしまいます。

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心とカラダを整えるおとなのための1分音読 山口謠司

「文章の中の主人公になってほしいのです」

私は音訳ボランティアをしています。
自分で読めない方の家に訪問して初見で小説を読んだり
特別養護老人ホームで百人一首や詩の朗読をしています。
朗読の練習にちょうど良いかも…と興味を持ち
どんな文章が載っているのか気になり手に取りました。

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緑のなかで 椰月美智子

「無数の星の瞬きを見ていると、啓太は自分というものの存在が心もとなく、ひどくちっぽけに感じられた」

青木啓太はH大の3回生。
大学の魅力を高校生や保護者、一般市民に伝える活動をするグループと
フィールドワークを主とするサークルに所属している。
寮生活を送り寮には啓太を含め170人以上が生活をする。
寮でのイベントも盛りだくさん。
充実した大学生活を送っていた。

ある日、双子の弟の絢太から電話がかかってくる。
母が突然居なくなったというのだ。
「家を離れます。さがさないでください。すみません」
という手紙を残して。

幼なじみから母が不倫をしていたことを聞き
夏休みに実家に戻る啓太。
父と絢太と母について話をし
高校時代の同級生と会い、また大学に戻っていく。

秋になり大学の校内案内ツアーが行われた。
案内係の啓太の前に母が現れた…。

 

 

 

 

 

【感想】

啓太の大学3回生の1年と高校3年生の時の話が
掲載されています。
啓太目線での大学生活を堪能するだけの
単純な青春小説ではありません。

母の家出や寮での後輩や友人との関係の中で
啓太自身が自分と向き合っていきます。

小さい頃からの母への想い。
不器用で相手を傷つけてしまう自分に嫌気がさしながらも
どう相手と接していいのかわからない啓太。
そんな啓太を温かく見守る早乙女。

私個人の感想としては、最後の終わり方が納得いかず。
そしてその後に掲載されている高校時代のエピソードも
終わり方の補足にもなっていなくて消化不良でした。
普通に啓太の大学での1年間と精神的な成長物語でよかったのに…。
母の不倫のエピソードや最後の高校時代の友人のエピソードは
かえって中途半端な内容になってしまった様に感じました。

大学の寮でのイベントや様子は著者の椰月さんが
モデルにして北海道大学へ取材に行ったとのことで
リアルに感じました。

 

 

 

 

【目次】

緑のなかで
 春、芽吹く
 夏、繁る
 秋、色づく
 冬、白く降る
おれたちの架け橋

光文社
320ページ

著者 椰月美智子
1970年神奈川県生まれ。
2002年に『十二歳』で第42回講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。
『しずかな日々』で第45回野間児童文芸賞と
第23回坪田譲治文学賞をダブル受賞した。

著書
「未来の息子」
「しずかな日々」
「るり姉」など多数

椰月美智子ツイッター

北海道の景色はすべてが色濃い――『緑のなかで』著者新刊エッセイ 椰月美智子

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もしもアンテナ ヨシダリュウタ

「読み終えたときに、世界の見え方がちょっとおもしろくなる本」(はじめに より)

4コマ漫画でもなく、絵本でもなく…
帯にはイラスト集とあります。
ストーリーのあるイラスト集でしょうか。

1コマもあれば5コマあります。
4コマ漫画にとらわれていません。

題があってイラストがある。
単純に大笑いするものもあれば
なるほど~と納得するものもあります。

その発想の柔軟さには「さすが」の一言
この本の様に「もしも…」と
あり得ないことを考えてみると面白いし
脳トレにもなるのでは!?

そういえば子どもの頃や20代前半の頃は普通に
本に書いてあるようなことを考えていたような気がします。
友人とありもしない設定で妄想を言い合って
お腹を抱えて笑ってたなぁ~。

これからも、そんなことができたらいいなぁ

 

 

 

 

 

 

 

KADOKAWA
126ページ

著者 ヨシダリュウタ
1996年大阪生まれ。
多摩美術大学在学中(2018年12月18日現在)。
「おもしろさの仕組み」をテーマに
立体物やイラストを制作する。
Twitterでは、身近にあるものをモチーフとし
“視点をずらすおもしろさ”を表現した作品を発表。
「妙に癒される」と話題になり、今作で初の書籍化。

ヨシダリュウタ ツイッター

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