花咲小路四丁目の聖人  小路幸也

「奴ら、本気出してきやがった。先手を打ってきやがったんだ」

花咲小路四丁目に住んでいる亜弥には秘密がある。
イギリス人の父親、聖人が実は泥棒なのだ。
普通の泥棒ではなく本国イギリスでは
「最後の泥棒紳士”セイント”」と呼ばれている。
今は引退しているが、当時は英国中の美術品や
金品を上流階級から盗みまくり、
決して捕まらなかった世紀の大泥棒だった。

 

 

 

 

 

花咲小路には商店街があるが
毎年廃業する人がいてさびれつつある。
毎月、亜弥が経営する塾の集まって
話をするがこれといって良い案が浮かばず
お開きとなる。

亜弥には幼馴染の北斗や克己が居て
共に商店街の店を継いでいる。
たまに顔を合わすのだが、
あるとき不穏な噂を耳にする。

商店街の「南龍」のマスターが浮気をしているという。
「佐藤薬局」の奥さんがホストクラブに入れあげている。
そして「大学前書店」の娘、美波の不倫。
南龍のマスターの子ども、佐藤薬局の子ども、大学前書店の美波の妹
どの子も亜弥の塾に通っている。
単なる偶然なのか?

聖人、克己、北斗、亜弥が真相追及に動くと
そこには海外資本「マッシュグループ」の総帥が
絡んでいた。
マッシュグループの狙いは何なのか?
亜弥たちは商店街を守ることができるのか?

先日の「花咲小路一丁目の刑事」と同じシリーズです。
と、いうかこの小説がシリーズ第一作目となります。
怪盗ルパンを彷彿とさせる「セイント」さんが
ステキな役回りをしています。
70歳とは思えません。
表紙に商店街のイラストがあるのですが
なんとなく天神橋筋商店街を彷彿とさせます。

今、住んでいる所も近所に小さいながら商店街が
ありましたがつぶれてしまいました。
お肉屋さんが揚げるコロッケが美味しくて
仕事帰りによく買ってその場で食べていました。
長男の机もその商店街で購入。
懐かしいなぁ。

あちこちで商店街がつぶれようとしています。
スーパーは買い物に便利かもしれませんが
個人商店ならではの良さもあります。

10代の頃によく行っていた市場では
「おっちゃん、今日5人で鍋するんやけど
野菜はどれくらいの量がいいの?」
と予算を伝えると、見繕ってくれて
おまけまでしてくれたのを今でも覚えています。
そんな懐かしいことも思い出させてくれた一冊でした。

 

 

 

 

ポプラ社

317頁

著者 小路幸也
北海道生まれ
広告制作会社を経て、執筆活動へ。
「空を見上げる古い歌を口ずさむ」で
第29回メフィスト賞を受賞して作家デビュー

著書
「東京バンドワゴン」シリーズ
「カレンダーボーイ」
「COW HOUSE」
「花咲小路四丁目の聖人」など多数

小路幸也 ツイッター

最後まで読んで頂きありがとうございます。

当ブログの記事があなたの読書のお役に立てれば幸いです。
また読みに来ていただけると嬉しいです。

花咲小路一丁目の刑事 小路幸也

「もし、秘密を守れるのならば、弟子にしてあげよう」

主人公は交番勤務から刑事になったばかりの赤坂淳
所属の警察署から近くに祖父母が営む食堂「和食処あかさか」に
中学生以来、帰ってきた。

祖父の辰三は無口で無愛想
祖母の梅は温和でおしゃべり上手
商店街の困りごとを聞いては、淳が非番のときに
「ちょっと頼まれてほしいことがあるんだけど」
と切り出す。
この小説はそんな淳ちゃん刑事が、祖母の梅さんの
頼まれごとを解決するハートフル・ストーリー。

梅さんからのご近所の相談事は
「猫のマロンちゃんが外でご飯を食べているらしい。どこで?」
「ラーメン屋の亡くなった先代から届く手紙」
「本屋さんの平積みにしている本の上に果物が一つずつ置かれる」
事件性は無いけれど、当事者は困っているケースばかり。

そこに「和食処あかさか」の裏に住む、ストリートミュージシャンの
ミケさんとの淡いラブストーリーも。


根っから人のよい淳ちゃん刑事は応援したくなります。
商店街の人たちもすこぶる素直な青年達や
ちょっと訳ありの老年もいい味を出しています。

殺人も誘拐も起こらない刑事が主人公の小説ですが
読み終えたあとは花咲小路商店街に行ってみたいと思いました。

 

 

 

 

【目次】
プロローグ
〈花咲小路〉の猫騒動
〈花咲小路〉の天国からの手紙騒動
〈花咲小路〉のテイラーメイド騒動
〈花咲小路〉の檸檬騒動
〈花咲小路〉の〈あかさか〉での騒動

ポプラ社
315頁

著者 小路幸也
北海道生まれ
広告制作会社を経て、執筆活動へ。
「空を見上げる古い歌を口ずさむ」で
第29回メフィスト賞を受賞して作家デビュー
著書
「東京バンドワゴン」シリーズ
「カレンダーボーイ」
「COW HOUSE」
「花咲小路四丁目の聖人」
など多数

小路幸也 ツイッター

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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人生が変わる! フルマラソン完走法 坂本雄次

頑張らないことが長続きの秘訣

私は走ることが苦手です。
マラソンや駅伝を見るのは好きなのですが
自分が走ることは無いと思っていました。

そんな私が1年半前に友人に誘われて
始めてマラソン大会に参加しました。
それも60kmのウルトラマラソンです。

準備は靴や靴下、テーピングを購入し
当日の1か月前に15kmほど歩くだけ。
結果は途中リタイヤ(当たり前ですよね)

準備をしていなかったのに
途中リタイヤは悔しくて()
走るいや早歩きでした。
何時間も一人で歩き、汗をかくのが
気持ちよかったこと
この時間が自分と向き合う時間になったこと
もう一度マラソン大会に出てみたい
と思うようになりこの本を手に取りました。

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小さな習慣 スティーヴン・ガイズ

小さすぎて、ばかばかしいと思う行動が、大きな結果を生み出す!

新しい年を迎えるときや新年度が始まるとき
「今年(今年度)は、〇〇をやるぞ」
と決めませんか?
最初はモチベーションも高くやるのですが
気が付けば続かず終わっていたという経験
ありませんか?


私はよくあります…()
小さい頃から三日坊主で続かないことが
多くありました。

この本の表紙には
「目標は、ばかばかしいぐらい小さくしろ!
とあります。

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紙つなげ彼らが本の紙を造っている 佐々涼子

「工場の復旧は自分たちの力で唯一手に入れることのできる未来」

【あらすじ】

2011年3月11日、未曾有の災害が日本で起こった。
「東日本大震災」
宮城県石巻市にある日本製紙の工場。
津波に呑みこまれ、完全に機能停止した状態から、わずか半年で「8号抄紙機」を復活させたノンフィクション。

 

 

何気なく読んでいる本に込められている思いがひしひしと伝わります。

☆ 文庫本

講談社は若干の黄色

新潮社はめっちゃ赤

角川の赤は角川オレンジ

☆ 教科書

毎日めくっても見ずに浸かっても破れないように丈夫

☆ コミック

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