バムとケロのさむいあさ 島田ゆか

「かようびのあさ めがさめると はなが つめたかった」

バムとケロは一緒にすんでいます。
ある冬の朝、裏の池が凍るくらいの寒さ。
バムとケロはスケートと釣りの道具をもって池にいきました。


 

 

 

 

バム

 

「くわっ」という音がする方に行ってみると
アヒルが池と一緒に凍っているではありませんか。
バムとケロは急いでアヒルを池から助けて
家に連れ帰り、お風呂にはいりました。

アヒルの名前はカイ
ケロは家にお友達が来て大喜び。
自分のおもちゃを全部もってきて見せてあげたり
カイが行くところにどこでもついていったり。


 

 

 

 

ケロ

 

バムが家の片づけも終えて、3人でトランプをすることに。
疲れて眠ってしまい、眼が覚めるとアヒルのカイがいない。
ケロはショックで泣きっぱなし…。
さてさて、カイはどこにいったのでしょうか。


 

 

 

 

【感想】

絵本の「バムとケロシリーズ」の3冊目の絵本です。
バムが家の用事のほとんどをします。
ケロは遊んで汚して楽しそう。

長男、長女が小さい頃に買った絵本で20年くらい前のものです。
ケロちゃんを見ると子ども達の様で愛らしいんです。
バムはケロがどろんこで帰ってきても
トイレットペーパーで体をグルグル巻きにしても
怒らず片づけます。
私とは大違い(笑)

もう子ども達は社会人になり
末っ子は中学生。
今回、久しぶりに絵本を開けると
ところどころ破れていてセロテープで修復してありました。

「あぁ、そういえば末っ子が楽しそうにこの絵本破ってたなぁ」
その時は、バムの様に怒らずに寝た後にセロテープで
ひっつけたなぁ…と思い出しました。
そんな子育ての時を思いださせてくれる大切な絵本です。

 

 

 

 

 

文渓堂
32ページ

著者 島田ゆか
東京デザイン専門学校グラフィックデザイン科卒業。
食品のパッケージデザイン、書店アルバイトなどを経てフリーに。
カナダ、オンタリオ州在住。

著書
「バムとケロのにちようび」
バムとケロのそらのたび」
かばんうりのガラゴ」
「ぶーちゃんとおにいちゃん」など

絵本作家 島田ゆか のサイト、バムケロページ

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プロフェッショナルな読者

また、同じ夢を見ていた 住野よる

「人生ってリレーの第一走者みたいなもの。自分が動きださなきゃ、何も始まらない」by奈ノ花

小林奈ノ花は賢くて正義感にあふれて本が大好きな小学生。
大人ぶったところと物おじせずハッキリと思った事を言うので
クラスからは浮いた存在となっている。

学校が終わると奈ノ花は、いつもの様に友達の猫と一緒に
大人の女性のアバズレさんのところでおやつを食べながら話をする。

最近、友達になった南さんや
木の家に住んでいるおばあちゃんの所にも行き
話をするのが奈ノ花の一日の過ごし方。

国語の授業で「幸せについて」考えて発表することになった。
「幸せって何?」アバズレさんやおばあちゃんに尋ねても
ヒントしか言わない。

奈ノ花の隣の席の桐生くんは、いつも絵を描いてばかりいる。
見せてと頼んでも隠しちゃって見せてくれない。
そんな桐生くんとペアで「幸せについて」話をする奈ノ花。

ある日、近所のスーパーに強盗が入った。
捕まったがその強盗は桐生くんのお父さんだった。
桐生くんは学校に来なくなり、奈ノ花はプリントを届けに
家に行き、話をするうちにカッとなって「いくじなし !」と
言ってしまい、桐生くんからは「小柳さんが一番嫌いだ」と
言われてしまい、ショックを受ける奈ノ花
そのうえ、唯一話ができる荻原くんにまで無視されてしまう。

アバズレさんに一部始終を泣きながら話すと、
ギュッと奈ノ花を抱きしめて謝りだすアバズレさん。
そして奈ノ花は決意する。



 

 

 

 

奈ノ花は小学生にしては生意気で
発想力が豊かで自分はすべて正しいと思っている女の子です。
なかには嫌悪する人もいるかもしれませんが
私は奈ノ花に好感を持ちました。

一人っ子で両親は仕事が忙しくて
奈ノ花との約束より仕事を優先してしまう。
奈ノ花は寂しさを紛らわすために
アバズレさんや南さん、おばあちゃんの所に行っている…。
それはほんのちょっとですが自分と重なるところもあったから
奈ノ花をほっとけなくて最後まで読んだ感じです。

表題は「また、同じ夢を見ていた」ですが、
あなたは同じ夢を見たことがありますか?

私は全く同じ夢はないのですが
シチュエーションがよく似た夢を見ることがあります。
それも2パターン。

1つは飛行機が落ちる夢。
その時私は飛行機には乗っていなくて
地上から飛行機が落ちていくのを眺めています。
落ちて爆発するところで終りです。

もう1つは高校生や20代の頃の夢。
亡くなった祖母が出てきます。
家は住んだことのない、かなら広い家です(願望かも)

共通しているのは、この夢を見る時は
心身どちらか(もしくは両方)が疲れているとき。
なのでこの夢を見ると
「あ~、今自分は疲れてるんだ」と自覚します。
最近は見ることも滅多になくなりました。
必死で「頑張らなくっちゃ」と仕事と子育てに
追われていた生活から、今は「頑張らない生活」に
シフトチェンジしたからかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

双葉社
257ページ

著者 住野よる
大阪在住
高校時代より執筆活動を開始。
デビュー作「君の膵臓をたべたい」がベストセラーとなり
注目を集める。
パピコが大好き。

著書
『君の膵臓がたべたい』
『か「」く「」し「」ご「」と「』など

住野よる ツイッター

テレビ探偵 小路幸也

「我儘を、許しちゃくれねぇか」by 銀さん

昭和40年代に爆発的な人気があったTV番組
「ザ・トレインズ」の土曜日の夜8時「8時だよ !! バンバンバン」
メンバーはカンスケさん、銀さん、ナベちゃん、たいそうさん、ピーさん、
そしてボーヤのチャコ。

チャコはカンスケに弟子入りに行き、ボーヤとしてザ・トレインズに携わる。
公開収録の合間にいろいろな事件が起こり
何故かみんなチャコの耳に入ってくる。
それも内容は「他言無用」

時には怪しげな黒塗りの車が連日止まっていて
トレインズのメンバーの誰かがターゲット。
チャコはタクシーの運転手にチラリと黒い手帳を見せて
「前の車を追ってくれ」と頼む。
「ようがす。任しといてください」
ついたのは、たいそうの家の前だった。
チャコはたいそうの家に行き事の次第を話すと
たいそうは思い当たる節があるようだった。
(「ハードボイルドよ永遠に」より)


 

 

 

 

 

 

昭和30年、40年代に生まれた人にはたまらない話です。
そう、設定を読んでお分かりのようにあの番組のあのグループの話です。
本の最後には「全てフィクションです」とありますが、
いや、それはあったかもしれない…と思わせるエピソードもあります。

私も幼い頃はテレビにかじりついて見ていました。
テレビの前で早口言葉を真似して言ったり
メインのコントではハラハラしたり…リアルタイムで楽しんでました。
クラスの男の子は机の上に横になり
「ちょっとだけよ~」って真似をしてたなぁ。

あの頃、土曜の夜8時にテレビにかじりついていた人たちに
読んで欲しい小説です。


 

 

 

 

 

 

【目次】

オープニング
〈スパイハンター〉殺人未遂事件
〈フラワーツインズ〉の哀歌
ハードボイルドよ永遠に
禁じられない逃避行
去りゆく友に花束を

KADOKAWA
296ページ

著者 小路幸也

北海道生まれ
広告制作会社を経て、執筆活動へ。
「空を見上げる古い歌を口ずさむ」で
第29回メフィスト賞を受賞して作家デビュー

著書
「東京バンドワゴン」シリーズ
「カレンダーボーイ」
「COW HOUSE」
「花咲小路四丁目の聖人」など多数

小路幸也 ツイッター

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プロフェッショナルな読者

君は月夜に光り輝く 佐野徹夜

「世界に二人きりみたいだね」byまみず

岡田卓也は高校一年生。
ある日、クラスに色紙が回ってきた。
月の光を浴びると体が淡く光る「発光病」で
入院している、渡良瀬まみずに贈る色紙だ。

 

 

 

 

担任は先生が行くよりクラスメイトの方が
喜ぶだろうと、病院まで色紙を持っていく生徒を募る。
手を挙げたのは、香山彰。

日曜日、彰から電話で呼び出された卓也。
風邪をひいて熱もあるから病院に代わりに行ってくれと言われ
しぶしぶ、病院に行く卓也。

まみずは初対面の卓也に「アーモンドクラッシュのポッキー」を
次、来るときにと頼む。
「発光病」は不治の病で治療法はない。
死と向き合うまみずは「死ぬまでにやりたいことリスト」を書いている。
卓也はそれを手伝うと言いだし、まみずの代わりにやりたいことを体験し
まみずに報告するようになる。

少しずつ打ち解けていく卓也とまみず。
ほのかな恋心がめばえはじめる。
この恋の行方は…。


久しぶりに、ティーンエイジャーのラブストーリーを読みました。
大人と違ってドロドロしていなくていいわ💕
映画になりそうなストーリー…と思っていたら
映画になるんですね(笑)

主人公の卓也の背景は複雑だからこそ
まっすぐなまみずに惹かれたのではないか…
と、思ってしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

【目次】

桜の季節と、リノリウムの温度
最初で最後の夏休み
君とロミオとジュリエット
そしてもうすぐ、春が来る
あとがき

メディアワークス文庫
315ページ

著者 佐野徹夜
小説家
第23回電撃小説大賞にて大賞を受賞し、デビュー。
受賞作『君は月夜に光り輝く』が実写映画化、2019年公開予定。

著書
『この世界にiをこめて』
『アオハル・ポイント』

佐野徹夜 ツイッター

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もものかんづめ さくらももこ

「アンタの話はウソ八百」

さくらももこさんの初エッセイです。
高校生の時に水虫になった話
短大生の時のバイトは健康食品店
OL時代の話と様々。
語り口調はいつものちびまる子ちゃん


水虫になった時には姉から
「トイレのスリッパは使うな」
「部屋を裸足で歩くな」と掟を作り
父からは「水虫女」と言われ
母からは「私も昔、水虫になったことがある」
と、カミングアウトされる。
さくら家は、なんだかんだ言っても家族の仲がいいなぁ。

エッセイを読んでいて思ったのは
観察力が優れていて、文章にすると
ちょっと卑下するところもあるけど、
「そんな言い回しがあるのか~」と引き込まれてしまいました。

私はももこさんと同世代なので
文章にちりばめられているちょっとした昭和なフレーズも
メロディ付きで頭の中に流れてきました。

この本は発売された年に買って27年振りに読みました。
自分の失敗や家族の失敗をここまで赤裸々に
書いてあり、大笑いしながらも、また明日がんばろうと
思える本でした。

若くして亡くなられたのがとても残念でなりません。
さくらももこさんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。

 

 

 

 

 

 

 

【目次】

奇跡の水虫治療
極楽通い
健康食品三昧
明け方のつぶやき
メルヘン爺
恐怖との直面
サルになった日
無意味な合宿
乙女のバカ心
宴会用の女
意図のない話
スズムシ算
底なし銭湯
金持ちの友人
週刊誌のオナラ
結婚することになった
その後の話
あとがき

集英社
235ページ

著者 さくらももこ
1965年、静岡県生まれ
静岡英和学院大学短期大学部卒
漫画家、エッセイスト、作詞家

著書
「ちびまる子ちゃん」
「さるのこしかけ」
「たいのおかしら」など多数

さくらプロダクション さくらももこ公式情報

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