日本語が世界を平和にするこれだけの理由 金谷武洋

日本語は共感の言葉

日本語の特徴

・発音が簡単
 母音が5つ
 英語は「あ」だけでも発音が多岐にわたる
・主語はいらない
 英語は必ず主語がある
 日本語は主語がなくても通じる
・外来語を柔軟に受け入れる

文法が違う英語をマスターするには?

・声を大きく、あるいは高くしてしゃべる
・リスニングで耳を慣らす
・三角戦術
 単語を書く、恥をかく、汗をかく

何故、日本語が世界を平和にするのか

・日本語は海外で人気がある
 日本語のみならず、日本の文化が人気
 例 : アニメ、浮世絵、相撲、忍者
 日本の文化を学び、知ることで海外の一青話すきっかけになる
 
・日本は「共視」の国
 相手の身になって表現する
 例 : 「何か困っていることはない?」
 相手と同じ方向を見ている
 英語は向かい合っている
 主語が無いことで「敵」と「味方」が共存している。

↑ 共視

【感想】

普段何気なく使っている日本語
あらためて特徴を見ると
なるほどと感じます。

特に英語圏との違いでは
「共視」という概念です。
英語は互いに向かい合っている「私とあなた」
ところが日本語は風景などは一緒に見ている表現がある。
この共視から思い出したエピソードがあります。

川端康成の「雪国」の有名な一文
「トンネルを抜けるとそこは雪国だった」
日本人の私達がこの一文を絵にすると
自分が電車に乗っている状況を描くのですが
英語圏の人たちは、ドローンが撮影したように
上からトンネルを抜ける電車を描くのだそうです。
日本語のみならず日本の文化が
海外から注目されていること。
そういえば、とあるテレビ番組で
海外の方が行きたい国のトップが「日本」だと伝えていました。

アニメやゲーム
浮世絵や相撲、天皇制や忍者など
歴史的な文化から現代に至るまで
様々なものが海外から注目されています。

最近感じるのは
日本語は美しいということ
色の名前や雲や雨の表現など
多岐にわたっています。

本はよく読みますが
実は文豪と言われる作家の作品は
今は殆ど読みません。
あらためて日本語の表現の美しさを感じるために
文豪の小説を読もうと思います📖

蛇足ですが
英語をマスターするには
で思いついたのは
世界の果てまでイッテQの出川哲朗さんの
「はじめてのおつかいinアメリカ」です。
まさに、大きな声で汗をかいてますよね😊

【目次】
第1章 日常表現に秘められた理由
第2章 人名・地名に秘められた理由
第3章 声と視線に秘められた理由
第4章 愛の告白に秘められた理由
第5章 道の聞き方に秘められた理由
第6章 日本語の十大特徴
第7章 英語をマスターするための五つのアドバイス
第8章 だから、日本語が世界を平和にする!

232ページ
飛鳥新社
2018年10月日 初版
文庫本
本体価格 662円
電子書籍あり


著者 金谷武洋
1951年北海道生まれ。
函館ラサール高校から東京大学教養学部卒業。
ラヴァル大学で修士号(言語学)。
モントリオール大学で博士号(言語学)取得。
専門は類型論、日本語教育。
カナダ放送協会国際局などを経て、
2012年までモントリオール大学東アジア研究所日本語科科長を務める。
カナダでの25年にわたる日本語教師の経験から、
日本語の学校文法が、いかに誤謬に満ちているかを訴え、
新しい日本語文法の構築を提唱している

著書
『日本語に主語はいらない 百年の誤謬を正す』
『日本語は亡びない』
『日本語は敬語があって主語がない 「地上の視点」の日本文化論』など

ナマケモノでいいんだよ ルーシー・クック

「ナマケモノはいわば、穏やかな天然の禅僧です」

動物学者にしてナマケモノ愛好協会代表のルーシー・クック氏がナマケモノの生態を紹介し、写真と共に著名人の一言を紹介している本です。

ナマケモノってどんな動物?

・アリクイ目ナマケモノ科の哺乳類
・エネルギーを節約し天敵から身を守るためにじっとしている
・好物はハイビスカスの華
・野生のナマケモノは中南米のジャングルのみ生息
・ひとりが大好き
・常に笑顔

イソップからイチローまでの名言集

この本はナマケモノの生態が紹介された後は
テーマにわかれて
左ページにナマケモノの写真
右ページに偉人の名言集が載っています。

「ゆっくりでも着実な者が勝利を収める」by イソップ
「いそぐことはないよ。いつかは、つくさ」by A.A.ミルン
「僕は遠回りすることが一番近道だと信じてやってます」by イチロー

「君の機嫌が悪ければ悪いほど、バカなやつに会う」by バンクシー
「笑いと上機嫌の感染力にかなうものはない」by チャールズ・ディケンズ

「どうしてもそれをしなければならないの?」by オードリー・ヘプバーン
「生ぜしもひとりなり、死するも独りなり」by 一遍

「ふだんは退屈していたちっぽけな物事に今すぐ熱狂せよ」by アンディ・ウォーホル
「愚か者であれ」by スティーブ・ジョブズ

【感想】
癒されます。
もうこの一言につきます。

作者のナマケモノへの愛が写真から伝わります。
ナマケモノってこんなに可愛かったんだ!!
この本を読んでナマケモノの虜になりました。

いろいろなモノが「高速化」されていく現代だからこそ
この本のもつ意味が伝わってきます。

そう急がなくてゆっくりでいいんだよ。
あなたはあなたのままでいいんだよ。
そう言われているような気がしました。

カレンダーにしてくれたら絶対買うのになぁ。

疲れている人におススメです。

おススメ度
★★★★★

【目次】
はじめに
ナマケモノってどんな生き物?
1 千里の道も一歩から
2 笑う門には福来る
3 孤独のチカラ
4 いつも好奇心を胸に
5 見方一つで世界は変わる

光文社
160ページ
2019年10月24日第1刷発行
本体価格 1200円

著者 ルーシー・クック
数々の受賞歴のあるブロードキャスター、映画監督。オックスフォード大学で動物学の修士号取得

著書
「子どもには聞かせられない動物のひみつ」

20 誤判対策室 石川智健

「一側面から見たら無意味と思えるものでも、立場を変えれば意味を持つのです」by 紺野

 無罪を訴える死刑囚を再調査し、冤罪の可能性を探る組織…「誤判対策室」
単行本『60 tとfの境界線』文庫本として加筆・修正した『60 誤判対策室』の第二弾です。

私は前作「60」は読んでいないのですが、ミステリー好きなので手に取ってみました。
前作を読んでいなくても大丈夫です。

おススメ度
★★★★
ミステリー好きな方におススメです。

【あらすじ】
誤判対策室は定年退職した元刑事の有馬、検察官の春名、弁護士ではないが民間企業の法務部で働いていた潮見からなる冤罪調査組織である。
半年前に冤罪事件の無罪を勝ち取りマスコミにも取り上げられていた。

ある日、三ノ輪署から有馬宛に電話があった。
三ノ輪署に出向くと「人を殺した」と自白した容疑者が一転、否認に転じた。
その容疑者は有馬を指名し、有馬以外には一切喋らないと主張する。
容疑者は紺野真司、元裁判官。

紺野は有馬に「ゲーム」を持ちかける。
拘置から二十日以内に起訴に持ち込めば有馬の勝ちとなり、刑に服す。
持ち込めなければ、有馬の娘をこの世から消す。
紺野は有馬の娘の住居や週に1回、スポーツジムに通っていることまで調べていた。

被害者は富田聡、年齢は30歳。
自宅で殺害されていた。

翌日、有馬の娘の詩織から連絡が入る。
仕事の事務所がめちゃくちゃに荒らされ「有馬英治 ゲームは始まっている」という貼り紙があった。
有馬は負けたときのペナルティが本物だと感じる。

有馬はあらためて紺野を取り調べる。
「私が起こした事件ですが、これは完全犯罪です。絶対に証拠を掴むことはできません」と言い切る。
有馬を含め誤判対策室は紺野を起訴に持ち込めるのか。
闘いは始まった。

【感想】
元刑事の有馬、現役検察官の春名、難関大学法学部卒業だが弁護士ではない潮見このなんともいえない取り合わせの3人「誤判対策室」
なんとなくバラバラ感があり、春名の独り相撲の組織かと思いきや、新たな事件を捜査するなかで、互いの強みが活かされていきます。

事件は状況証拠と容疑者の自白で起訴…と思いきや
容疑者が否認。
普通ならば、このまま容疑者の自白で起訴することになるところが、今回の容疑者の紺野は元裁判官。
あえて冤罪を再調査する組織「誤判対策室」の有馬を名指しすることで再調査となり、それも期限付き。
後半、事件は予想外の展開を見せます。
これがあまりにも予想外で…。
う~ん、被害者の富田と紺野の関係って警察が本気になったらわかるのでは???
こう思ったのは警察小説好きだからでしょうか(笑)

とはいえ、警察小説でも探偵小説でもない、冤罪を再調査する「誤判対策室」に俄然興味が湧きました。
前作の「60」も気になります。

【目次】
プロローグ
第一章 検察庁法第二十条
第二章 二十日
第三章 刑事訴訟法第二十条
第四章 20FPS
第五章 二十画素
第六章 二十号手当
終章  二十年
エピローグ

講談社
295ページ
2019年8月19日第1刷発行
本体価格 1600円
電子書籍あり

石川智健
1985年神奈川県生まれ。
2011年に『グレイメン』で第2回ゴールデン・エレファント賞大賞を受賞。
翌年、同作が日米韓で刊行となり作家デビュー。
2018年には『60―誤判対策室』がドラマ化され注目を集める。
現在は医療系企業に勤めながら、執筆活動に励む

著書
「経済学捜査員 伏見真守」
「もみ消しはスピーディーに」
「法廷外弁護士・相楽圭 はじまりはモヒートで」など

石川智健 ツイッター

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ノースライト 横山秀夫

「いるんだよ。世の中には。言葉でぐたぐた説明しなくても、通電するみたいに心がシンクロする相手が」by 岡嶋

横山秀夫さんは私が好きな作家さんの一人。
単行本になっている小説はほぼ読んでいます。
前作「64」も上下巻になっているのも関わらず一気に読みました。
今回は最新作。
ワクワクしながら読みました。

おススメ度
★★★★
ミステリー小説ですが刑事が活躍する話ではありません。
新聞記者も出てきません。
横山さんのこれまでの小説と比べるとちょっと変わったミステリーでした。
意外な結末に驚きです。

【あらすじ】
主人公は一級建築士の青瀬。
結婚していたが離婚し、元同僚が経営する建築事務所で働き、一人娘とは月に一度会っている。

青瀬の元に家を建てて欲しいという夫婦がやってきた。
夫婦は大手出版社が出した「平成住まい二〇〇選」に青瀬が建てた「Y邸」が載ったのだ。
その本を見て現地まで行き実際に信濃追分のY邸を見て、青瀬に依頼をしたのだった。
その夫婦は青瀬にとって気になることを言った。
「誰も住んでいないみたいだった」

「Y邸」の依頼者の吉野家は夫婦と子供が3人の5人家族。
今、住んでいるところを引っ越して新しく建てた家に引っ越す予定だったのだ。
吉野は4000万円の予算で建てる家に対しては「すべてお任せします。あなた自身が住みたい家を建ててください」だった。
青瀬は渾身の思いで「北向きの家」を建てた。

気になった青瀬は電話をかけてみたが留守番電話。
携帯電話にも繋がらなかった。
「Y邸」を見に行く青瀬。
玄関はこじ開けられた跡があった。
中に入るとそこは何も無かった。
ただ2階にある10畳の部屋にはひじ掛けのついた簡素な木製の椅子が一脚あった。
この家に持ち込まれたのはこの椅子だけだった。
青瀬と一緒に来た社長の岡嶋の一言「この椅子はタウトじゃないか?」で青瀬はこれまで関心が無かったブルーノ・タウトについて調べていく。
タウトを調べていくうちに新聞記者と懇意になり、タウトが住んでいた場所へも案内されそこで、色々話を聞くうちに「吉野」という言葉が出てくる。
依頼者の吉野は見つかるのか?
北向きの家が空き家になっているのは何故なのか?

同時期に青瀬の会社には地元の画家でもう亡くなっている「藤宮春子」のメモワール館を市が建てるコンペに参加するために準備を進めていた。
社長の岡嶋はコンペに参加できるようになったと報告。
弱小建築設計会社がコンペで勝ち抜くことはできるのか?

【感想】
う~ん…これまでの横山作品とは、ひと味もふた味も違うミステリーでした。
冒頭にも書いたように、この小説はミステリーなのに刑事も新聞記者も主役ではありません。

北向きの家「ノースライト」の家を建てた建築士の青瀬が主役。
それも日本に数年間居た「ブルーノ・タウト」の事が詳細に書かれていて、まるで原田マハさんの「楽園のカンヴァス」や「暗幕のゲルニカ」の様でした。

この小説では「吉野一家はどこへ行ったのか」そして「メモワール館のコンペは上手くいくのか」の二本立てになっていて、この二本立ての中に青瀬の家族、岡嶋の家族が織り込まれていきます。
夫婦とは、父と子の関係など「家族」がキーワードの小説です。

建築には全く興味がない私ですが、ブルーノ・タウトが建てた熱海にある日向邸には行ってみたいと思いました。

横山秀夫氏か「ノースライト」について語っているインタビュー記事があったので紹介します。

BookBang 横山秀夫インタビュー 

新潮社
426ページ
2019年2月28日第1刷発行
本体価格 1800円
電子書籍あり

著者 横山秀夫
1957年東京生まれ。
新聞記者、フリーライターを経て、1998年「陰の季節」で松本清張賞を受賞し、作家デビュー。
2000年「動機」で日本推理作家協会賞受賞。
2012年刊行の『64』は各種ベストテンを席巻し、英国推理作家協会賞インターナショナル・ダガー最終候補やドイツ・ミステリー大賞海外部門第1位にも選ばれた。
『ノースライト』は作家生活21年目の新たな一歩となる長編ミステリー。著書
『半落ち』
『第三の時効』
『クライマーズ・ハイ』
『看守眼』など

なぜかまわりに助けられる人の心理術  メンタリストDaiGo

「目指すところは、この人のためにやってあげたい」

私は人に頼るのが苦手です。
一人っ子で家は自営。
小さい頃から自分の事は自分でやらなければならない状況でした。
すぐに抱え込んでしまい、人にお願いすることができずに自滅する…。
そんなパターンが続いていて、なんとか脱却したいと思って手にした本です。

「やってもらえる人」の3つのルール

◆「つくさない」
 ・たまにやってあげる
 ・まわりに惜しみなく与えていた親分肌をちょっとだけやめてみる
◆「つよがらない」
 ・持ちつ持たれつ=支えさせてあげる(弱くみせる)
 ・少しダメなところを見せることで憧れの対象ではなく共感して「好き」になる
◆「頼まない」
 ・「お願い」と言わずに相手が望むビジョンを暗示しイメージさせる
 → 相手に「やってあげたい」という気持ちにさせる

やってあげたいと思わせる7つのトラップ

◆「先手を打つ」
 ・どんなに小さな先手でも見つけて行うと「お返しをしなくちゃいけない」と思う
◆「相談する」
 ・相談を持ち掛けて相手のアドバイスを引き出す。
 ・実行した後は、報告&感謝をする
◆お世辞を言い切る
 ・人はお世辞を言い切られると、内容そのものを否定するより自分の方を変えていく
 ・お世辞に感謝の言葉を入れる
◆自分の分担をアピールする
 ・相手を思うなら何か分担させるべき
 → 学校生活で全員が役割を平等に分担することで、自分に分担があるのが通常と感じる
 ・相手の動きに対して感謝の気持ちを伝える
◆曖昧にお願いする
 ・条件の部分はある程度、曖昧にしておいて「やります」と言わせてから詳しい条件を明かす
◆過去を引き合いに出す
 ・「あなたにしてもらったことを忘れずに今でも感謝しています」というアピールをする
 → 意図的ではなく「素」で!!
 → やってもらったことをメモしておく
◆急に黙る、目をそらす
 ・相手からこちらの欲しい情報を引き出す一番の方法は黙る

【感想】
3つのルールを読んで「あ~、私は正反対の事してる。だから自分でやってしまうんだ」と原因がハッキリしました(笑)
3つのルールも7つのトラップもざっくりと書きましたが、本書では具体的な事例も載っています。
とてもわかりやすく且つ重要な所は太字、ラインがあり、図解での解説もあるので、読みやすい本でした。

全部読まなくても目次を読み、自分の興味を持ったところを読むだけでもタメになります。
私はこの本を読んで、まず目の前にいる友人をホメました。
この手の本は読んだ後にベイビーステップ、今日中にできる小さなステップを決めて行うことが大切です。
本書のおわりにでも、「あとは行動あるのみです」と記されています。

私の様に「人に頼れない」「自分で抱え込んでしまいがち」な人におススメです。

【目次】
はじめに
PART1 あなたが頑張るのをやめればみんなが幸せになる
PART2 「やってもらえる人」の3つのルール
PART3 やってあげたいと思わせる7つのトラップ
PART4 やってもらってばかりでも好かれる5つの習慣
おわりに

宝島社新書
223ページ
2019年4月10日第1刷発行
本体価格 780円

著者 メンタリストDaiGo
ジェネシスヘルスケア株式会社 
顧問新潟リハビリテーション大学 特任教授
慶応義塾大学理工学部物理情報工学科卒
人の心を作ることに興味を持ち、人工知能記憶材料系マテリアルサイエンスを研究
英国発祥のメンタリズムを日本のメディアに初めて紹介し、日本唯一のメンタリストとしてTV番組に出演
その後、活動をビジネスやアカデミックな方向へ転換、企業のビジネスアドバイザーやプロダクト開発、作家、大学教授として活動
ビジネスや話術から、恋愛や子育てまで幅広いジャンルで人間心理をテーマにした著書は累計270万部

趣味は1日10~20冊程度の読書、猫と遊ぶこと、ニコニコ動画、ジム通い

著書
『「好き」を「お金」に変える心理術』
『トークいらずの営業術』
『直感力』など多数

メンタリストDaiGo オフィシャルブログ

最後まで読んで頂きありがとうございます。
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日日是好日 森下典子

今回は私のラジオ番組「ホンスキー倶楽部」で6月23日放送で紹介した本です。
毎月第二週と第四週にお送りするコーナー。
北海道在住のブックコーディネーター、かーるさんがおススメする本を紹介します。

ホンスキー倶楽部試聴はこちらから(6月23日放送分)

https://yumepod4.xsrv.jp/wp-content/uploads/2019/05/6-4_honsuki-club_20190520.mp3

かおる文庫のおすすめブックコーナー

日々是好日
「お茶」が教えてくれた15のしあわせ
著者:森下典子

内容
お茶のお稽古を25年以上続けてきた著者のお茶にまつわる幸せの記憶を描くエッセイ。
2018年黒木華、樹木希林の出演で映画化。

感想
茶道具、掛け軸、和菓子などの美しい写真からこの本は始まります。
季節の和菓子も芸術的な茶道具も茶道の楽しみの一つです。

なぜお茶を続けるのか?何が面白いのか?
そんな疑問をもつ方に。

余分なものをそぎおとし、自分では見えない自分の成長を実感させてくれるもの。
すぐにはわからない代わりに、ある日を境に突然、視野が広がるその醍醐味を何度も味わうことができるもの。
それがお茶だと森下さんは言います。

その例えとしての雨の話が印象的でした。
まえがきの中に、
『20歳のときには分からなかった季節の移ろいが、毎年お茶をを繰り返すうちに肌で感じられるようになる描写があります。
あるとき、ふと五感が研ぎ澄まされて土の香りや雨の音がダイレクトに感じられるようになるさまは、驚きと喜びに溢れています』

お茶を通しながら四季を感じられるようになった日々のしあわせ。
これを15の観点から伝えてくれます。
特に第13章「雨の日は、雨を聴くこと」は作者の心の揺れと気づきの素晴らしさに心を打たれます。

静かな動きの一つ一つが人生の記憶として積み重なり、ただ今ここにいる喜びに繋がっていくのです。
茶道の奥深さと人生の深みを伝えてくれる美しい描写の一冊。

著者 森下典子
1956年、神奈川県横浜市生まれ
日本女子大学文学部国文科卒業
大学時代から「週刊朝日」連載の人気コラム
「デキゴトロジー」の取材記者として活躍。

著書
「典奴どすえ」
「典奴ペルシャ湾を往く」
「ひとり旅の途中」など