年収200万円からの貯金生活宣言  横山光昭

「『いくら使ったか』より『何につかったか』が大事なのです」

私は貯金が苦手です。
お金はあったらあっただけ使ってしまいます。
そして、毎回「あぁ、残しておけばよかった…」と後悔ばかりしてきました。
若い頃からピンチになっても「なんとかなる」と思っていて
またなんとかなってきました。
少々の貯えも、子どもの進学の準備やら車の車検やらで無くなり
「金は天下のまわりもの」っていうけど、
私のところにはスルーされているのでは?

と思っていました。
苦手なのでお金の本もほとんど読んできませんでしたが
あらためて苦手なことも目を背けずに読もう…
と、一大決心して手に取りました(笑)

貯金を始めるのにまず最初にすることは?

☆貯める目的をハッキリさせる
 「なんとなく老後が不安だから」ではなく
 「家族と旅行に行く」「毎月1万円ためる」など
 目的がハッキリすることで、お金を使いたい気持ちをコントロールし
 自分なりの考え方や価値観を持ち、家計に反映させる必要があります。
 目標が見つからない人は「将来の不安」ではなく
 「未来の自分の可能性」のために貯めるようにします。
 動機がネガティブなものかポジティブなものかで
 貯金力の伸びが全く違うのでポジティブな目的にしましょう。

お金のステージ

☆第1ステージ「お金を管理する」
 家計簿を使ってお金の流れを把握する
 お金と向き合ってコントロールできるようになり
 実生活に関わるお金をマネジメントするのが貯める基礎

☆第2ステージ「お金を学ぶ」
 管理できたお金を今後どう活用するかを学ぶ段階
 例「お金に関する本を読む」「セミナーに参加する」
 この段階ではまだ投資などの実践に走らない

☆第3ステージ「お金を活かす」
 管理して学んだお金を実際に活かす時期
 運用もまずは興味本位で楽しむ学ぶためのアマチュア投資
 次に地容器や分散投資による揺るがない組み立てを意識するもの

大切なのはステージを飛ばさないこと
筋トレと同じで、いきなり50kgのベンチプレスを上げることはできません。
まずは筋肉をつけるところからのスタートになりますよね。
お金のステージも一緒で、お金を管理することができないのに
いきなり投資をしても上手くいきません。
抜け道やマジックはなく地道に一歩ずつ進むことが近道なのです。

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小さな習慣 スティーヴン・ガイズ

小さすぎて、ばかばかしいと思う行動が、大きな結果を生み出す!

新しい年を迎えるときや新年度が始まるとき
「今年(今年度)は、〇〇をやるぞ」
と決めませんか?
最初はモチベーションも高くやるのですが
気が付けば続かず終わっていたという経験
ありませんか?


私はよくあります…()
小さい頃から三日坊主で続かないことが
多くありました。

この本の表紙には
「目標は、ばかばかしいぐらい小さくしろ!
とあります。

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ちゃんちゃら 朝井まかて

「人に手を出したのは久しぶりだ」

【主な登場人物】

ちゃら…植木職人、植辰で剪定の修行中
辰蔵… 植辰の親方
お百合…辰蔵の娘
福助… 備前の武家の出の庭師、辰蔵と修行仲間
玄林… 石組に優れる石垣師、穴太衆の末裔
白楊… 嵯峨流正法家元、辰蔵を目の敵にする

【あらすじ】

ちゃらは天涯孤独の身
幼少の頃に養家を転々としていたが、辰蔵と出会い剪定を習う中で「庭つくり」の魅力を知り修行中。
植辰の仕事も安定し毎晩、福助や玄林達との夕飯時が楽しいひと時。
ところが京から嵯峨流を名乗る白楊がやってきて、辰蔵の贔屓客を次々と門下にしていく。
植辰の庭は枯れていくと風評も流れ、辰蔵は追い込まれる。
白楊はちゃらの選定の腕を見込み嵯峨流に来れば名を馳せることができると執拗に誘うが、一蹴するちゃら。
「ならば、そなたは大事な物を失うことになろうの」
不吉な言葉を残して去る白楊。
次々と植辰に災いがふりかかるのを見て自分のせいだと思い込むちゃら。
ちゃらはある決断をする。

【感想】


序盤から中盤にかけて人物関係やちゃらの成長を丁寧に書いていたのに対し、後半があっけなく感じてしまいました。
玄林の行動もいつの間に??って感じだったので、ちょっと消化不良でした。

講談社文庫
本文 371頁
解説 小梛治宣(おなぎはるのぶ)

【こんな人におススメ】

時代小説が好き
青春物が好き

虎の尾 渋谷署強行犯係 今野敏

「自分が捕まる前に、やることがあると考えてるはずさ」

【主な登場人物】

竜門光一…整体師、空手家
辰巳吾郎…渋谷署強行犯の刑事
葦沢真理…竜門の整体院のアシスタント
大城盛達…空手家、竜門の師匠

【あらすじ】


宮下公園で半グレの若者達が何者かに襲われる。
一瞬にして手首や肩関節を外され動けなくなったというのだ。
辰巳は竜門の整体を受けながら、犯人像を竜門に問う。
この一件をニュースで知った大城が沖縄から竜門を訪ねてやってくる。
「強い人の話を聞くと、ワクワクする…」
大城は道場を持たず、試合以外の実践で腕と技を磨いてきた達人である。
竜門と大城は夜の宮下公園に様子を見に出かける。


実はこの一件は単なる半グレの若者を痛めつける暴力事件ではなかった。
宮下公園を住処とするホームレスのテントが燃え動けないホームレスが焼死したのだ。
半グレの若者たちが面白がってやったことなのだが、警察は火の不始末として片づけた。
事の真相を知っている誰かが、報復のために放火した若者を探しているのだ。
やられる半グレ達が増えていくなか、上の組織も黙ってはいられない状況になり、警察も動き出した。
それでも宮下公園への散歩を止めない竜門と大城。
事態はどう動くのか…。

【感想】


武術にも長けている今野さんならではの、空手や柔道に関する知識や歴史もさらりと紹介されています。
その手の著書は避けてきたのですが(笑)
好きな警察小説で合体させられると読まざるを得ません。
いやいや、正確に言うと刑事は出てきますが、私の中ではこの話は警察小説には当てはまりません。
主役で活躍するの竜門は刑事ではなく整体師だからです。
作中で大城というオジーが出てきます。
このオジーがいい味を出していて最後はオチの様になっているのが良かったかな。

【こんな人におススメ】

ミステリー好き
格闘技好き

徳間書店
346頁
単行本

天上の葦 太田愛

10月10日土曜日の正午
渋谷のスクランブル交差点で老人が
何もない空を指して絶命する。
鑓水の探偵事務所に
「老人が指していたものは何か?」
との依頼が服部を通じて磯部から舞い込む。
謝礼は1000万円
因縁のある磯部からの依頼とあり修司は断るように勧めるが
鑓水は依頼を受けなければならない事情があった。

一方、刑事の相馬は停職中。
そんな相馬の元に警視庁公安部課長代理の前島から
同じ公安部の刑事で失踪した山並を見つけるようにと
極秘の任務を受ける。

全く関係のない2つの出来事が繋がっていたと知り
鑓水、修司、相馬の3人は瀬戸内海にある曳舟島に向かう。
そこで得た真実は、遠く70年以上前に起きた太平洋戦争にまで
遡るのだった。

 

毎回、太田さんの小説には社会問題が提起されている。
今回は「報道の自由はあるのか?」
シリーズ前作の「犯罪者」「幻夏」とも事件の解決に欠かせない
ツールとして「メディア」が登場していた。
今回はその「メディア」そのものが事件のカギとなる。

太平洋戦争時では報道がコントロールされた。
戦況を正しく伝えず、人々は逃げることは許されず
焼夷弾が落ちても消火活動をすることを求められた。
そのために各都市での大空襲では多くの命が奪われる。
疎開さえしていれば多くの特に子ども達の命を奪われずに済んだ。
当時の大本営報道に携わった老人は言う。
「火は小さいうちに消さなければ」

今回この小説を読んで2つの事を思った。

1つは、何故この題材なのか。
今、まさに「小さい火」なのだという
著者のメッセージなのではないかと受け取った。
新聞やテレビが報じる内容は本当に真実なのか?
東日本大震災時における原発事故や
沖縄で起こっているオスプレイの事故など
本当に真実が全て報道されているのだろうか?
メディアコントロールの恐ろしさを知ったうえで
真実を見極める目が今、求められているのだと感じた。

もう一つは、戦時中の私の祖母の行動。
当時は隣組でお互いを監視するような状態だった。
祖母は当時神戸で暮らしていて回覧板には
「爆撃があっても家を守り逃げません」という署名が
回ってきて署名したらしい。
神戸も空襲にあい「このままだと死んでしまう」と
思った祖母は幼い母の手を引いて逃げたそうだ。
もちろん家は丸焼け、そのまま残っていたら死んでいたと。
祖母が母と逃げてくれたおかげで今の私が存在する。

次の作品が楽しみだ




 

 

チームⅡ 堂場瞬一

 

「俺たちはチームだから」

浦大地が箱根駅伝でキャプテンとして率いる寄せ集めの学連選抜チームが
箱根駅伝でゴールしたあの日から7年。

山城は実業団タキタで走っていたが、足を故障し手術を受けたが
自ら課したトレーニングで太ももを痛めて2年レースから遠ざかっていった。
そんな折、タキタが業績不振から陸上部を廃部にすることを決める。
山城は自分のマラソン人生に幕を引くことを考え始めていた。

一方、浦は実業団を経て母校の城南大学陸上部の監督に。
今年の予選会で城南大は11位で出場ならず。
浦はオープン参加となった学連選抜改め学生連合と名を変えたチームの監督になった。
山城の状況を知った浦はかつての学連選抜のチームメイトに声をかけ「チーム山城」を結成し、「五輪記念マラソン」に出場できるように奔走する。
最初は拒んでいた山城だが浦に電話で「世話になるから」と告げる。
山城は復活するのか…。

 

今回は孤高のランナー山城くんが主役です。
浦くんが学生連合の監督になったので箱根駅伝の様子もあり、
孤高の山城くんが少しずつ変わっていく様子が描かれていて
この本も一気読みでした。
途中、山城くんと因縁の対決をした甲本くんもチーム山城に入ります。
で、なんと「チーム」で浦くんとデッドヒートを繰り広げた広瀬くんが今回、山城くんと走るのです。
ここも見どころです(≧▽≦)