怒らないコツ「ゆるせない」が消える95のことば 植西聰

「健康であるために大切なことの一つが『怒らない』ということなのです」

私は短気でした。
一人っ子で家族の中で揉まれることもなく
自分の思い通りになる生活が長かったこともあり
自分の意に沿わないと怒っていました。

仕事でもそうでした。
それも表情にすぐ出していました。
今は若かりし頃に比べると
自分自身できないことも増えたこともあり
少し気が長くなったようにも思います。

あらためて「起こらないコツ」を学んでみたいと思います。

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イオンを創った女 東海友和

「決して安易な妥協はしない。安易な妥協は後に禍根を残すからである」

四日市の岡田呉服店を岡田屋、ジャスコ、イオングループと
育てる基礎を築いたのが、小嶋千鶴子氏である。

呉服屋のお嬢さんとして育っていたが
父、母が相次ぎ亡くなる。
店を切り盛りしていた姉も亡くなり
千鶴子氏は弱冠23歳にして社長に就任する。


 

 

 

 

社長になった千鶴子氏は社員の教育…特に躾と知識に力を入れる。
ジャスコ時代には「ジャスコ大学」を作り、実務家教育を目的とした。
その後「ジャスコ大学大学院」まで作りトップマネジメントを育成した。
経営計画、マーケティング、経営学、財務管理、国際情勢などなど
名だたる大学の教授陣が講師として控えている。

千鶴子氏は社長職にこだわらず、弟の卓也氏が20歳になったときに
社長を卓也氏とし、自身は役員として位置づく。
それも60歳で退任、常勤監査役に就任し、65歳では相談役となる。

一環して会社のために先手を打ち、問題があれば真正面から対峙する
その姿勢に驚いた。
社員になにかあると、社員のファイル(個々人で作成)を見て
個人データを確認し本人と話す。
表面化した問題が起こるその原因まで掴み、対策を立てる。

意図的な配置転換を行い、長く同じ部署にとどまらないようにし
派閥も作らないように運営する。

正直、こんな会社があったのだと驚いた。
不正が当たり前のように横行し
世間に公になれば、頭を下げる。
不正がニュースで報道されても「またか…」と思うような時代に
ここまで厳しく運営している会社があるのだと感動した。

驚くことに小嶋千鶴子氏はこの文章を書いている
2018年12月10日現在、102歳でまだ存命である。

この本は会社経営をするにあたり、なにが大切なのかを
書いてある。
それも理想ではなく実際に行ってきたことである。
トップとはどうあるべきなのか。
引き際の見事さ。
厳しさの裏側には優しさがあり、とても愛情深い方だと感じた。

一人の女性としての生き方。
会社運営をするためのノウハウ。
ビジネス書でもあり自己啓発書でもありドキュメンタリーでもある。

 

 

 

 

 

 

 

 

【目次】

はじめに
第1章 小嶋千鶴子を形成したもの その生い立ちと試練
第2章 善く生きるということ 小嶋千鶴子の人生哲学
第3章 トップと幹部に求め続けたもの 小嶋千鶴子の経営哲学
第4章 人が組織をつくる 小嶋千鶴子の人事哲学 

第5章 自立・自律して生きるための処方箋
終章   いま、なぜ「小嶋千鶴子」なのか?

プレジデント社
218ページ

著者 東海友和
三重県生まれ。
岡田屋(現イオン)にて人事教育を中心に
総務・営業・店舗開発・新規事業・経営監査などを経て
創業者小嶋千鶴子氏の私設美術館の設立にかかわる。
現在、(株)東和コンサルティングの代表取締役
モットーは「日計足らず、年計余りあり」
著書
「イオン人本主義の成長経営哲学」
「商業基礎講座」など

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グッドレビュアー

プロフェッショナルな読者

大家さんとぼく 矢部太郎

「私小さくて垂れてる目がチャームポイントなの。それを描いてほしいわ」by大家さん

芸人のカラテカ矢部さんが住んでいる家の大家さんとのほのぼの漫画です。
大家さんは当時87歳。
戦争も経験されています。
そんな大家さんはとても上品で物腰が柔らかく、いつも正直です。


 

 

 

 

 

 

矢部さんが帰るとスマホに大家さんからのお帰り電話。
洗濯物を干していて雨がふると大家さんからのお知らせ電話。
この距離感に戸惑う矢部さん。

大家さんからお茶に誘われたり、食事を誘われたりして
少しずつ距離が縮まっていきます。
家族でもない恋人でもない友人?
今では家賃を手渡すところは少ないんじゃないでしょうか。
近すぎず遠すぎない二人の関係って素敵で
私もそんな間柄の人が居ればいいなと思いました。

4コマ漫画でところどころ爆笑してしまうのは
矢部さんの芸人としての間の取り方や
落としどころを知っているからなんだろうなぁ。

大家さんがお亡くなりになり
連載も休止しています。
続編は望めないかもしれませんが
違うテーマで矢部さんの4コマ漫画が
また読めるようになればいいなと思います。

 

 

 

 

 

 

 

新潮社
126ページ

著者 矢部太郎
お笑いコンビ・カラテカのボケ担当
芸人としてだけでなく、舞台やドラマ
映画で俳優としても活躍している。

矢部太郎 ツイッター

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いのちの値段 医療と費用を巡る50の物語 読売新聞医療部

「何らかの人とのつながりこそが、人の生と死を支えている」

副題にもあるように、この本は読売新聞で掲載されたシリーズを書籍化したものです。
がんの治療に関してはプロローグでなかにし礼さんが、
ご自分の体験談を執筆されています。
医者からの治療の提案を鵜呑みにせず、自分はどんな治療を望むのか。
自らインターネットで陽子線治療を探し当てます。
普通に抗がん剤しか知らなかったので、今は治療も多岐にわたることを知りました。

本編は多くが患者や家族のルポルタージュです。
がん患者の高齢化や看取り、精神疾患の患者の現状などが
本人の言葉で綴られています。

幸いにも私は現在、疾病はなく両親も居ないので
介護の問題もありません。
ただ、自分自身に介護が必要となったときや
がんや難病といった病気に罹ったときに
どのような選択をするのか、考えるきっかけになりました。

自分の思いを伝え、子ども達の思いも聞きすり合わせていくことの大切さ。
家族だけではなく、地域との関わりも重要だと知りました。
精神的な安定はSNSのつながりでも補えるかもしれませんが
具体的な身の回りのことなど生活に密着したことは
リアルなつながりでないと解決しないこと。

健康な時だからこそ読んで、今後の自分を考えるきっかけにして欲しいと思います。

 

 

 

 

 

【目次】

まえがき 人間の「善意と無限の可能性」を信じて
プロローグ「いのちのメッセージ」人生の流儀 なかにし礼
第1章 オプジーボ  高額新薬が生む効果とジレンマ
第2章 「適正」を探る 治療と値段に正解はあるのか
第3章 対話のカタチ 医師との上手な向きあい方
第4章 透析と人生 進歩する医療の光と影
第5章 人生の最終章 死の迎え方、延命と尊厳

第6章 ゆらぐ現役世代 患者として働き生きる
第7章 高齢者は今 千差万別な老後に備える
第8章 支える家族 試される絆と重すぎる責任
第9章 地域をつなぐ 人と人、仕組みが支える健康
第10章 精神疾患 整わないこころ、回復するこころ
第11章 新技術の行方 高度医療との付き合い方
エピローグ
巻末特別対談 「いのちの値段」その先にあるもの
       津田篤太郎 ✖ 小川朝生
謝辞
主な参考文献

講談社
253ページ

読売新聞医療部発 コラム

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いいね ! 作:筒井ともみ 絵:ヨシタケシンスケ

「鼻の穴ってすごいんだ。なんだか宇宙のブラックホールみたいだ。なんでもかんでも吸い込んで成長していく」

この本には20個の「いいね」が書いてあります。
主人公は小学校のとあるクラスの生徒たち。

よく転ぶ女の子が自分のひざ小僧を
丸めたティッシュが詰まってとれない鼻の穴を
眠れないことを

さらさらヘアを坊主にしたことを
「いいね」と自分で認めています。

読み進んでいくと、それぞれの子ども達のつながりが見えてきます。
そして何故かあらわれる三毛猫の存在も気になります。
実はこの三毛猫がこのお話の「キモ」で
一人ひとりの「いいね」が最後につながっていくのです。


 

 

 

 

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いとしの印刷ボーイズ 奈良裕己

「印刷会社の営業は3年続けば、どこへ行っても通用する」

主人公の刷元正は、ナビ印刷の営業マン。
後輩の沖田と日々の印刷トラブルに対応する。

赤字で修正の指示が無いのに画像が変わっている。
パンフレットの誤植
紙の指定の間違い

トラブルが発生するたびに時には印刷している工場へ
時にはデザインを頼んだ制作会社へ
またある時にはクライアントの元へと奔走し解決していく。
そんな印刷会社の営業マンの実態がコミック化した1冊。

著者が元印刷会社の営業マンという事で内容はとてもリアル。
訂正の裏ワザや用語解説も細かく網羅されていて
この1冊で印刷業界のことが手に取る様にわかります。

主人公の刷元さんは熱血のあまり家族と過ごしているときも
印刷物が気になりつい仕事モードになって奥さんに怒らる場面もあります。

印刷業界の営業マンがこの本の通りなら、納期に間に合わせるために奔走している様子もリアルで大変な職業だと思いました。
友人で印刷会社に就職したいと知ったら止めてしまうかも…(笑)
印刷物への愛も感じられるので、家にあるチラシ1枚もそんな中で作られたのだと思うと粗末にできないな…。

 

 

 

 

 

 

 

学研プラス
164ページ

著者 奈良裕己

東京都出身
マンガ家・イラストレーター
印刷会社、広告制作会社の営業マンを経て
2012年4月に独立
2016年9月から「GetNavi web」にて
本書の元である漫画
「今日も下版はできません !」を連載

 

奈良裕己HP

奈良裕己ツイッター

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