子は親を救うために「心の病」になる  高橋和巳

親の生き方が、子を苦しめている」

文庫本の帯に書かれている一文です。
強烈な題名にも惹かれたこと
私の娘が不登校だったので
この本を手に取りました。

著者の高橋和巳さんは精神科医
福島医科大学卒業後、
東京医科歯科大学の神経精神科に入局
都立松沢病院精神科医長を退職後
都内でクリニックを開業し、診療を続けています。

この本に書かれてあるケースは実際に高橋先生の患者さんです。
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「長くつ下ピッピ」の作者 アストリッド・リンドグレーン氏の提言

作者のアストリッド・リンドグレーンはスウェーデンの作家

「子どものしつけに暴力は不要」――『長くつ下のピッピ』を生んだ作家リンドグレーンは,

1978年にドイツ書店協会平和賞授賞式で力強く訴えた.

その提言は世論を動かし,スウェーデンでは,

世界ではじめて子どもへの体罰を禁止する法律を定めるきっかけにもなった.

子どもとかかわる全てのひとを希望へと導く名演説の

「暴力はぜったいだめ」も本となっています

子どもの気持ちをすくいとった児童文学作家。

原稿や手紙は、すでに世界記憶遺産に。

子どもに自分で道を切り開く力を求めながら、敷いたレールに乗せていないか。

大人が描く理想の子ども像を押しつけそうになったら、

スウェーデンの児童文学作家アストリッド・リンドグレーンの物語を開きたい。

作家デビューは懸賞小説で、パートで働く37歳の主婦だった。

その後生み出された数々の作品は90以上の言語に翻訳され、

発行部数は1億5千万部にのぼる。いたずらっ子のエーミル、

プチ家出を決行するロッタちゃん……。

幼い主人公たちは理屈や思いをはっきり口にし、行動に移す。

頭でっかちな大人が立ちはだかる一方で、とことん味方する大人もそばにいる。

「よい文学は子どもに世界での居場所を与え、子どもの心の中に世界を創造する」

という本人の言葉通り、切手集めを趣味にするような目立たない子にも光が当てられた。

「教訓主義でもセンチメンタリズムでもない作風は、当時の児童文学界に風穴を開けた、

といわれた」と翻訳家の石井登志子さんは解説する。

代表作となった「長くつ下のピッピ」は1945年、世に出た。

船長の父は行方不明で、ピッピは9歳にして一人暮らし。

馬を持ち上げるほどの力持ちで、学校にも行かず、大人と対等に渡り合う。

「こんなことができたら」という憧れを体現するピッピは、

たちまち子どもたちの心をつかむ一方で、教育学の学者は新聞紙上で

「まったく不自然な女の子は、読者の精神を引っかく不快な感覚以外のなにものでもない」

と批判。

これに「すべての限界やしきたりを破るむこうみずな天才」と擁護する学者も現れて、

教育論争に発展した。

「草稿はもっと過激だった」とリンドグレーン記念文学賞審査員の

エリーナ・ドゥルッケルさんは話す。

原稿を送った出版社への手紙で、リンドグレーンも

「みなさんがわたしを児童保護委員会に訴え出ないことを切に望みます」

とユーモアたっぷりに予防線を張っている。

弾むような物語の背景には、

「安心と自由が私の子ども時代を幸いなものにした」という自身の経験がある。

お話が上手な父親と働き者の母親のもと、

畑の手伝いをしながら、農場を遊び場に育つ。

「遊んで遊んで“遊び死に”しなかったのが不思議なくらい」と振り返った。

作品の背骨となっている、世間の目より自分の思いを大事にする生き方には、

風当たりも強かった。

新聞社に勤めていた18歳のとき、未婚のまま妊娠。

故郷を離れて出産し、息子を養母に預けて働いた。

お金をためては会いに行き、一緒に暮らせるようになったのは3歳のときだ。

ともに木登りをしてスカートが裂けても気にせず、

子育てを通して再び子どもの頃の感覚を取り戻した。

牧場に咲く野バラの香り、子牛の舌の感触。

五感が覚えていたことを作品に投影した。

「私は私自身のなかにいる子どもを喜ばせるためだけに書いてきた」と語った。

森に生きる「山賊の娘ローニャ」をテレビアニメ化した宮崎吾朗さんは言う。

「子どもであっても一つの人格だから尊重しなければいけないと、ずっと書いてきた人。

スーパーガール・ピッピを通して社会に異議申し立てをしたのだと感じています」

(このブログの内容は、岩波新書のホームページから引用したものです)

「エンジェルフライト」 佐々涼子 

エンジェルフライト

国境を越えて遺体や遺骨を故国へ送り届ける「国際霊柩送還」という仕事に迫り、死とは何か、愛する人を亡くすとはどういうことかを描く。第10回開高健ノンフィクション賞受賞作。

邦人の遺体は海外の葬儀社の手によって送り出され、航空便の「貨物」として日本に戻って来ます。

空港に着いた遺体はエアハースの処置により穏やかな表情に整えられて、遺族のもとへ送り届けられる。

そして外国人の遺体は、彼らの宗教、習俗を尊重した形で日本から送り出される。

遺族、新入社員、創業者、ドライバー、二代目、そして取材者。国際霊柩送還に関わるそれぞれの立場から、死とは何か、愛する人を亡くすとはどういうことか、が語られる。

そして、エアハースはニュージーランド地震、東日本大震災、台湾人留学生殺人事件と、次々と大きな事件、災害に直面することになる。取材と時を同じくして2011年、我々日本人は東日本大震災における多くの死と向き合うことになった。

エアハースで働く人の後ろ姿は、そんな我々に弔いとは何かを問い直しているように見える。

・佐々涼子

1968年神奈川県横浜市出身。早稲田大学法学部卒業。日本語教師を経てフリーライター。著書に『たった一人のあなたを救う 駆け込み寺の玄さん』(KKロングセラーズ)、編集協力として『日本一のクレーマー地帯で働く日本一の支配人』(三輪康子著/ダイヤモンド社)。

「夢を叶えるゾウ」 水野敬也

夢を叶えるゾウ 水野敬也

「笑えて」「泣けて」「タメになる」

ダメダメな僕の目の前に、突然現れた“ガネーシャ”。
「自分、成功したいんやろ?」
なぜか関西弁で話す、とてつもなく胡散臭い神様の教えは「靴をみがく」とか「コンビニで募金する」とか地味なものばかり。
こんなんで僕は成功できるの!?過去の偉人の成功例から導き出される、誰にでも一日単位でできる超実践的な成功習慣を小説に織り込んだ、世界初の成功エンターテイメント!

(著者コメント)
「成功法則書を読んでも人が成功しないのはなぜか?」世の中にはこんなに多くの成功法則書、ビジネス書があふれているのに、成功者が増えたという話は聞いたことがありません。
なぜだろう? ずっと感じていた疑問でした。
そしてこの疑問に対する1つの解答を用意したのが本書です。
主人公は「人生を変えよう」として何かを始めるけど全部三日坊主に終わってしまうサラリーマン。
しかし、ある日突然、彼の目の前にゾウの姿をした奇妙な生き物が現れます。
「ガネーシャ」という名を持つ、インドからやってきたこの神様は、主人公の家にニートとして住みつき、ゲームをしては寝るだけ。
たぶん、史上最悪のメンター(師匠)でしょう。しかし、ガネーシャはこう言います。
今から自分が出す簡単な課題さえこなしていけば、お前は確実に成功する――。
成功を願う普通のサラリーマンとぐうたら神様ガネーシャ。
この二人が「成功するためにはどうしたらいいか?」「そもそも成功とは?」自己啓発書のメインテーマを、従来とは少し違った形(具体的に言うと、慢才です)で深めていきます。
拙著『ウケる技術』や企画・脚本を担当したDVD『温厚な上司の怒らせ方』でも意識した「笑えてタメになる」という形式をさらに深めた本に仕上がったと思います。ぜひ読んでみてください。

 

か「」く「」し「」ご「」と「 住野よる 

「確信してるんだろう。この哀しみや怖さが消えることはないと」

とある高校のクラスメイト5人

京…地味な自分に引け目を感じている。

気になるのに言い出せないことも。

ミッキー…ヒロインよりヒーローにのりたい。必殺技は飛び蹴り

パラ…パッパラパーで予測不能。ふざけているようで実は本気?

ヅカ…体育会系で明るい長身の「王子様」皆に好かれるクラスの人気者

エル…内気で控えめ。裁縫が得意。

ある日突然不登校に。

京から順に、一人称で5つの物語。

一人ひとり皆んなには言えない秘密がある。

それは、あるものが見えてしまうのだ。

見えてしまうが故に、上手く立ち回れたり、深読みしたり。

そんな5人の進行形学園物語。

安心して読めます(*^^*)

私はこの本で2つの勘違いと一つの発見をしました。

先ずは勘違い。

か「」く「」し「」ご「」と「

を「書く仕事」と思い込んで買って読んでみると…

うわあぁぁぁぁ…💦💦💦

「隠し事」

そしてもう一つ。

もう、これは勝手な思い込みだったのですが…

著者の住野よるさんって

「男性」だったんですね…

女性だと思い込んでました。

私だけ???????

そして発見。

…って言うより感じた事ですが、

この表題になっている

か「」く「」し「」ご「」と「

これは大人になるにつれて身についてしまうものなんじゃないかと思います。

感度の差はありますが…。

主人公たちの様に感じる事が出来れば、客観視もできるのかもしれません。

そうでないから、悩んだり真意が知りたくなるのかも。

「若いって良いなぁ」

なんて事を思ってしまったのでした(笑)

 

勝海舟『氷川清話』

大阪府 夢酔独言(むすいどくげん)

勝海舟の『氷川清話』
「その本の魅力」
勝海舟が伝法な江戸弁である「べらんめぇ調」で自伝的に政治や幕末の人物などについて語っている。実は私の物の考え方や行動の指針のほとんどは、
この『氷川清話』が「タネ本」になっていると言っても過言ではないほどの影響を受けた。
出会ってから30年以上が経過しているが、時を経るに従って海舟の一言一言が重みを増している。
特に、政治や経済に関わる人々にはぜひ読んで、その言葉に耳を傾けてほしい。
私自身も、迷った時、心が折れそうになった時には必ず読み返すが、
必ず心にストンと落ちる答を与えてくれる名著である。

「この本との出会い」
私は高校生の頃から「明治維新」について疑問に思い始めた。
元々、やや天の邪鬼な性格であるので、果たして江戸幕府(江戸時代)は
それほどひどいものだったのか…
幕末の「偉人」たちは本当に偉人だったのか…と考えていたからだ。
そして、坂本龍馬や高杉晋作、西郷隆盛などが尊敬を集める中で、
どちらかと言えば「悪人」「ずるがしこい」「策士」というような
悪いイメージがつきまとっていた勝海舟に惹かれていた。
その海舟の著書(正確には聞き取り、語録なのだが…)があると知って、
大学生時代に古本屋を探し回って手に入れたのが『氷川清話』だったのである。

夢酔独言(むすいどくげん)さんにとっての「読書」とは?
私にとって「読書」とは、自分の生き方、進む道を示す灯台であり、コンパス(方位磁針)であり、最高の師匠である。

そもそも勝海舟とは…?
1823年、江戸、現在の墨田区両国に生まれる。勝家は無役の旗本。幼少時に11代将軍、徳川家斉の孫となる一橋慶昌の遊び相手として江戸城へ召される。

一橋家の家臣として出世する可能性もあったが慶昌は早世。修業時代には、剣術、禅、蘭学を学ぶ。
1853年にペリー艦隊が来航。開国を要求され、幕府は海防に関する意見書を幕臣から町人に至るまで広く募集。勝海舟の意見書が老中の目にとまり、念願の役入りを果たす。
その後、長崎の海軍伝習所に入門。1860年、幕府は日米修好通商条約の批准書交換のため、遣米使節をサンプランシスコへ派遣。護衛を目的に咸臨丸も渡航、勝海舟は補充員として乗船した。

同船には、通訳のジョン万次郎、福澤諭吉らも乗船。
1862年、軍艦奉行に就任。

神戸に海軍塾を作り、薩摩や土佐の脱藩者らも塾生となる。

この塾頭が坂本龍馬。勝海舟は、幕府の海軍ではない「日本の海軍」建設を目指すが、保守派から睨まれて軍艦奉行を罷免。
1867年、徳川慶喜は大政奉還を建白。しかし、1868年に鳥羽・伏見にて旧幕府軍と薩摩藩との間で戦端が開かれ、薩摩藩・長州藩を中核とした官軍・新政府軍と、旧幕府勢力および奥羽越列藩同盟が戦う戊辰戦争へと拡大。
1868年、官軍の東征が始まると、旧幕府は勝海舟を呼び戻し、軍事総裁として全権を委任。

勝は早期停戦と江戸城の無血開城を主張し、和平交渉が始まる。まず、山岡鉄舟を西郷隆盛との交渉に向かわせて基本条件を整え、江戸城総攻撃の直前に勝海舟が西郷隆盛と会談、江戸城開城と徳川宗家の今後などについて交渉し、江戸城下での市街戦は回避された。
明治維新後も旧幕臣の代表格として、外務大丞、兵部大丞、参議兼海軍卿などを歴任。晩年の人生は、徳川慶喜を明治政府に赦免させることに捧げた。

勝海舟 名言集
「外国へ行く者が、
よく事情を知らぬから知らぬからと言うが、知って行こうというのが良くない。
何も用意しないでフイと行って、不用意に見て来なければならぬ。」
「行いは己のもの。
批判は他人のもの。
知ったことではない。」
「その人がどれだけの人かは、人生に日が当たってない時に
どのように過ごしているかで図れる。
日が当たっている時は、何をやってもうまくいく。」

「功名をなそうという者には、とても功名はできない。
戦いに勝とうという者には、とても勝ち戦はできない。
何ごとをするにも、無我の境に入らなければいけないよ。」
「人はみな、
さまざまに長ずるところ、信ずるところを行えばよいのさ。
社会は大きいからあらゆるものを包容して毫(ごう)も不都合はない。」
「政治家の秘訣は何もない。
ただ「誠心誠意」の四文字ばかりだ。」

勝海舟は読んだことはないのですが以下の本があります。
「幕末最後の剣客(上下)」志津三郎・光文社時代小説文庫・光文社
「勝海舟(全六巻)」子母澤寛・新潮文庫・新潮社
「勝海舟の人生訓」童門冬二・PHP文庫・PHP研究所
「勝海舟」船戸安之・成美文庫・成美堂出版
「勝海舟(上下)」村上元三・徳間文庫・徳間書店
「勝海舟と坂本龍馬」加来耕三・PHP文庫・PHP研究所
「小説海舟独言」童門冬二・講談社文庫・講談社/文春文庫・文藝春秋
「父子鷹(上下)」子母澤寛・新潮文庫・新潮社/徳間文庫・徳間書店
「江戸っ子武士道・海舟と南洲」城昌幸・春陽文庫・春陽堂書店
「勝海舟」高野澄・徳間文庫・徳間書店
「勝海舟」山田克郎・鶴書房
「新幕末風雲録・完結編」峰隆一郎・ノンポシェット・祥伝社