卵をめぐる祖父の戦争 デイヴィッド・ベニオフ



今回は私のラジオ番組「ホンスキー倶楽部」で紹介した本です。
テーマは「上半期に読んだ、私のおススメ本」

インターネットラジオゆめのたね放送局
関西チャンネル
毎週日曜午前11時~11時

試聴はこちらからできます。

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テーマ「上半期おススメの1冊」

ラジオネーム シマリス

デイヴィッド・ベニオフ「卵をめぐる祖父の戦争」

ハヤカワ文庫

469ページ
2011年12月5日第1刷発行
本体価格
電子書籍あり

① この本のおすすめどころ
「ナイフの使い手だった私の祖父は十八歳になるまえにドイツ人をふたり殺している」という1行目に、最初から魅了されまして、読めば読むほど引き込まれ、気がついたら笑ったりハラハラしたりジーンときたり呆れたり。。。
文庫で500ページ近くある長編なんですが、もうひたすら主人公の(腕力も体力もなく、容姿に自信もなく、恋の経験もない)若者と、ひょんなことから出会った脱走兵(文学と下ネタが好きな、碧眼金髪の美青年)が、どうやってナチス包囲化のレニングラードを生き延びていくか、目が離せなくなって一気読みしてしまいました。
読みどころは、この二人のやり取り。
おもしろくて深い、最高の青春小説です。

② この本との出会い
福岡か熊本か、どこかの翻訳ミステリ読書会の課題本になっていたんです。
日程の都合がつかず参加できないとわかっていながらも、課題本はいつか読みたいと思って買ってました。
仕事で疲れて、気分転換にと開いてみたのが読み始めたキッカケです。

③ 今年一番のできごと
悲しいかな、とりたてて言うことは(まだ)起きてないです。(笑)
しいてあげれば、体組成年齢(たいそせい)がちょっぴり若返ったこと。

週1回の卓球で汗をかいているお陰ですね。

映画.comより引用

【あらすじ】
作家のデイヴィッドは、祖父のレフが戦時下に体験した冒険を取材していた。
ときは一九四二年、十七歳の祖父はナチス包囲下のレニングラードに暮らしていた。
軍の大佐の娘の結婚式のために卵の調達を命令された彼は、饒舌な青年兵コーリャを相棒に探索に従事することに。
だが、この飢餓の最中、一体どこに卵なんて?――戦争の愚かさと、逆境に抗ってたくましく生きる若者たちの友情と冒険を描く、歴史エンターテインメントの傑作

著者 デイヴィッド・ベニオフ
1970年、ニューヨーク生まれ。
作家、脚本家。
ダートマス大学を卒業後、アイルランドに留学して、ダブリン大学の大学院でイギリス文学、アイルランド文学を専攻。
邦訳に『25時』『99999(ナインズ)』がある。
映画の脚本家としても著名で、自作『25時』の映画版やブラッド・ピット主演「トロイ」を手がけた 


ホンスキー倶楽部おすすめのエッセイ10選

インターネットラジオゆめのたね放送局
関西チャンネル毎週日曜日午前11時~11時半放送
「ホンスキー倶楽部」で紹介した本の中からエッセイを10冊紹介します。

タキモトの世界 久住昌之

紹介者 ラジオネーム KON
【この本のおすすめどころ】
知る人ぞ知る妙なカメラマン滝本淳助さんの独特な世界観を孤独のグルメ原作者で、斜め上なエッセイを得意とする久住昌之さんがレポートした妙な一冊。
ハマる人にはたまらない。
一度、絶版になったものの復刊された伝説のサブカル本。

復刊ドットコム
374ページ
2013年3月16日第1刷発行
本体価格 2500円

負け犬の遠吠え 酒井順子

紹介者 ラジオネーム 風呂好きシャンシャン
【この本のおすすめどころ】
酒井順子さんの言う“負け犬”とは、未婚、子供なし、仕事をしている30代以上位の独身女性のことで。
こういう女性は、世間からの無言の圧力や風当たりがある。

なぜか?結婚し家庭を持ち子供がいる女性の方が、世間的には地位が高かったり女性としての価値を認められる傾向がある。
が、そこにあえて逆らわず反旗を翻さず、最初から腹を見せて「私は負け犬ですよ~でも何がいけないの?」と良い意味で開き直る。その方が生きるのが楽チン。
その開き直りや潔さが、読みながら痛快で負け犬の端くれの私としても、ブラボー

読んでいて気持ちがいいです。
でも、酒井さんは最終的には「負け犬だって勝ち犬だって、それぞれその世界で生きるのが大変で頑張っているんだ」と双方を冷静に温かく見ている。
その酒井さんの冷静で公平な姿勢や分析もとてもいいです。

とにかく世の負け犬の女性たちは、この本を読めばもやもやした迷いや悩みは消え、自分に自信を持って胸を張って溌剌と明るく生きていける元気が出ると思います。

講談社文庫
2006年10月14日第1刷発行
本体価格 610円
電子書籍あり

日日是好日 森下典子

紹介者 ラジオネーム かーる
【この本のおすすめどころ】
茶道具、掛け軸、和菓子などの美しい写真からこの本は始まります。
季節の和菓子も芸術的な茶道具も茶道の楽しみの一つです。
なぜお茶を続けるのか?何が面白いのか?
そんな疑問をもつ方に。

余分なものをそぎおとし、自分では見えない自分の成長を実感させてくれるもの。
すぐにはわからない代わりに、ある日を境に突然、視野が広がるその醍醐味を何度も味わうことができるもの。
それがお茶だと森下さんは言います。

その例えとしての雨の話が印象的でした。
まえがきの中に、
『20歳のときには分からなかった季節の移ろいが、毎年お茶をを繰り返すうちに肌で感じられるようになる描写があります。
あるとき、ふと五感が研ぎ澄まされて土の香りや雨の音がダイレクトに感じられるようになるさまは、驚きと喜びに溢れています』

お茶を通しながら四季を感じられるようになった日々のしあわせ。
これを15の観点から伝えてくれます。
特に第13章「雨の日は、雨を聴くこと」は作者の心の揺れと気づきの素晴らしさに心を打たれます。

静かな動きの一つ一つが人生の記憶として積み重なり、ただ今ここにいる喜びに繋がっていくのです。
茶道の奥深さと人生の深みを伝えてくれる美しい描写の一冊

新潮文庫
252頁
2008年10月28日第1刷発行
本体価格 550円

幸福という名の武器 佐藤愛子

紹介者 ラジオネーム うまうま
【この本のおすすめどころ】
さまざまな週刊誌(週刊朝日、サンデー毎日等)や新聞、季刊誌などで、世相や親子の気持ち、世代、友人とどこかに必ず泣きそうになるのやハハハハハと笑いこけるざっくばらんな辛口エッセイ

集英社文庫
240ページ
1988年6月20日第1刷発行
本体価格 400円
電子書籍あり

人生エロエロ みうらじゅん

紹介者 ピロシキ
【この本のオススメどころ】
この本は週刊文春で連載されていたものを文庫シリーズ化にまとめたものです
現在では「されど人生エロエロ」につづき3冊目の「人生エロエロだもの」までまとめられています

僕にとっては同世代(多分同級生)でありDNAの99.9%が一致しているという驚異のシンクロ率になっているに違いない、とひそかにリスペクトしているみうらじゅん師ですが、この本を読んでしまって、ますます親近感を実感、という楽しい気分よりも、まるで自分のドッペルゲンガーがみうらさんの仮面をかぶって存在しているか、自分が別名みうらじゅんとなって存在しているパラレルワールドが隣にあるんじゃないか?
という妄想まで抱いてしまって不気味な気分にさえなってしまいます。

僕が知らないうちにしたためて封印していた恥ずかしいコトノートをみうらじゅん師がかってに開封し世に出したんじゃねえの?って言うくらいです。

旧ルパン三世の第一話の峰不二子ちゃんや時代劇のおんなくノ一にドッキリとしたり、小学校の行き帰りにわざとピンク映画館のポスターのある街角をより道したりといった小さいころの甘酸っぱい思い出からラブラドールレトリバーはラブドールとボーヴォワールはボーボーアールと連呼して袋閉じを切り取るといった現時点での誤読・みうら迷コピーまで、あるある、あったあったネタ満載で付箋を貼りはじめると横に貼り天地に貼り・・と大変な状態になってしまうのであった。

こんな風にハゲドウ:激しく同意したりしているととリスナーの本スキ女史たちは「馬鹿ねえオトコって」とか、コレ盛ってるでしょ?と感じられるかも知れませんが、ソレ全くチガイますよ。

オトコなんて違うのは髪の毛の量とベルト回りのサイズだけで、中身もアタマのなかも全くおんなじ!自明の定理、宇宙の法則、なのです。
というわけで この本は、いつまでたってもオトナになれない困った男子たちにも、その男子を呆れてしまったり、馬鹿ぶりをなかなか理解できない女子たちにも相互理解と「前進的かつ不可逆的な対話と交渉」のためのレジュメとしても、しっかりと自信をもってオススメし指定図書に値するものであります。

文春文庫
275ページ
2016年6月10日第1刷発行
本体価格 700円
電子書籍あり

とにかく散歩いたしましょう   小川洋子

紹介者 ラジオネーム 大乃国のぶお

【この本のおすすめどころ】
毎日新聞に定期連載されたエッセイをまとめられたもの。
これを読むことは、小川作品の源流を辿ったような気分になれます。
小説のこの部分はエッセイのあのエピソードだ、と繋がるのです。

エッセイの中の章「ふと、どこからともなく」は小説「人質の朗読会」。
エッセイ「悲哀はお尻の中に」は小説「いつも彼らはどこかに」。
ベストの理由はもう一つ。私と同時期にこれを購入した友人に毎日1話分ずつ読んだその感想を送ったのでした。

相手は嫌な顔もせず返信をくれるから楽しくて仕方のない毎日でしたが、やがて終わりがやってきます。
寂しくなるなぁと思い始めた時、思いついたのです。そうだ、振り出しに戻ろう!
そして二巡目が始まったのでした。本と深く繋がれただけでなく、本仲間とも絆の強くなった一冊です。

文春文庫
255ページ
2015年7月10日第1刷発行
本体価格 660円
電子書籍あり

変見自在シリーズ 高山正之

紹介者 ラジオネーム ナンさん

【この本のおすすめどころ】

週刊新潮の時事コラムをまとめた本なので短い文章にも関わらず。
圧倒的な情報量と記者の著書ならではの鋭い指摘と辛辣な視点で世の中に蔓延るフェイクニュースをばっさりと切る痛快さ。

また本のタイトルが第一弾の「サダム・フセインは偉かった」や最新刊の「日本よカダフィ大佐に学べ」から分かるようにブラックジョークを交えた語り口の面白さがあり。
このニュースは裏に、こんな事があったのかと目から鱗が落ちます。

新潮文庫

「百年の孤独」を代わりに読む  友田とん

紹介者 ラジオネーム 冷麺マン4世

【この本のおススメどころ】
まず、ラテンアメリカ文学の代表作であり、ノーベル文学賞の世界的な名作『百年の孤独』が登場します。
ああ、聞いたことある。
焼酎でしょ?そっちじゃなくて、小説?
聞いたことはあるけど、読んだことはないんだよなあ。という方。
あるいは、挑戦したものの登場人物の多さに「The 折(挫折)」した方のための本です。
何しろ作者の友田とんさんが、ドリフのコントのような軽快さと、研究者顔負けの探究心で、代わりに読んでくれるのです。
何を?『百年の孤独』を。
もちろん本家の『百年の孤独』と、あわせて読むと楽しさは倍増します。
副読本としても、大笑いエッセイとしてもオススメします。

203ページ
2018年5月6日第1刷発行
本体価格 1200円

にょっ記 穂村弘

紹介者 ラジオネーム ぶるぼん

【この本のおススメどころ】
穂村弘さんの「現実の話なのか、妄想の話なのか、どちらなんだろう?っていう曖昧なところ」がオススメです。
日記でなく「にょっ記」、「にょ」の響きも好きです。
この「にょっ記」は続編の「にょにょっ記」「にょにょにょっ記」と3冊あるのですが、どれもとても面白く穂村弘さんの文章が軽快でスラスラ読めてしまいます。

クスっと笑えるものや爆笑するものもあれば、たまに切実なものも混ざってますが、穂村弘さんの世界観を堪能できる本だと思います。
実は私が購入したものを少しの間放置していたら先に夫が読んでいて、夫がすっかりハマって3冊一気読みしてました。
難しく考えないで読めるのもいいのでしょうね。

文春文庫
179ページ
2009年3月10日第1刷発行
本体価格 600円
電子書籍あり

探しているものはそう遠くないのかもしれない 新井見枝香

さいごは私がおススメするエッセイです。

【この本のおススメどころ】
筆者の新井さんは東京都内の書店員さん。
芥川賞や直木賞と同日に「新井賞」を発表していて
新井賞受賞作品の方が芥川賞・直木賞作品より
売れるという現象さえ起きている
カリスマ書店員さんです。


GLAYが好きで、一人で居ることが好きな新井さん。
そんな新井さんの書店員としての日常や
家での様子が赤裸々に書かれています。

読んでいて楽しいのは新井さん以外の登場人物の設定です。
実名やイニシャルではなく、その人の特徴を捉えてニックネームで
書いてあります。
課長は人気者書店員で「アルパカ課長」
係長は「カンガルー係長」
売れっ子男性作家の「シェパードさん」
名前の後にはわざわざ(仮名)と書いてある。
わかるよ~~(笑)
そして私はそのニックネームからどんな人か妄想しながら読みました。

話は脱線して違う方向に行ったかと思えば
「ミステリーの様に伏線なのだ」としれっと言い
売れ残ったスープを従業員が持ち変えれるとしたら…
と妄想で話が進んでいきます。

文章でも「私は嘘がつけない」と書いてあるように
嫌なことは嫌とバッサリ切り捨てて小気味よく
果てしない妄想は着地点かあったりなかったり。
それでいて一気に読み終わってしまうのは
新井さんの文章力と表現力と妄想力ではないでしょうか。

秀和システム
231ページ
2017年12月16日第1刷発行
本体価格 1000円
電子書籍あり



きみの友達 重松清



今回は私のラジオ番組「ホンスキー倶楽部」で紹介した本です。
テーマは「雨」

インターネットラジオゆめのたね放送局
関西チャンネル
毎週日曜午前11時~11時半
「ホンスキー倶楽部」

試聴はこちらから(紹介した本の放送日です)https://yumepod4.xsrv.jp/wp-content/uploads/2019/05/6-4_honsuki-club_20190520.mp3




ラジオネーム きりえ
「きみの友達」重松清  新潮文庫

① この本のオススメどころ

小学4年生の恵美ちゃんは、雨の日にあった交通事故で足を怪我して、一生松葉杖生活を送ることになってしまいます。
でも松葉杖生活のおかげで、腎臓が悪くて入退院を繰り返す由香ちゃんと仲良くなることが出来ました。
ゆっくりペースの二人はいつしか親友になっていたのです。

親友とはいつも一緒にいること?
離れていてもお互い思い合えること?
二人の友情と周りの人たちの物語を読むと、一人になりたくなくて一緒にいる誰かを選ぶんじゃなくて本当に大切な誰かと一緒に居られることがどれだけの奇跡かわかります。

② この本との出会い

近所の中学校で開催していたビブリオバトルで紹介されて知りました。
バトラーは中学校の先生や図書室の司書さん、PTAの方などで興味深い本をいくつも紹介されていました。
私は観覧していただけですが、一番読みたいと思った本にこの本を選びました。

③ 雨の日の思い出

私は雨女なので、ここぞというときは雨が降ることが多いです。
いいお天気を期待すると残念な気持ちになりますが、最近は雨だったら、晴れだったらと二通りの予定を立てて楽しむことが出来るようになりました。

【あらすじ】
わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる――。
足の不自由な恵美ちゃんと病気がちな由香ちゃんは、ある事件がきっかけでクラスのだれとも付き合わなくなった。
学校の人気者、ブンちゃんは、デキる転校生、モトくんのことが何となく面白くない……。優等生にひねた奴。弱虫に八方美人。
それぞれの物語がちりばめられた、「友だち」のほんとうの意味をさがす連作長編。

2008年に映画化

著者 重松清
1963(昭和38)年、岡山県生れ。
出版社勤務を経て執筆活動に入る。
1991(平成3)年『ビフォア・ラン』でデビュー。
1999年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、同年『エイジ』で山本周五郎賞を受賞。
2001年『ビタミンF』で直木賞、2010年『十字架』で吉川英治文学賞、2014年『ゼツメツ少年』で毎日出版文化賞を受賞。
現代の家族を描くことを大きなテーマとし、話題作を次々に発表している。

著書
『流星ワゴン』『疾走』『『カシオペアの丘で』『青い鳥』『くちぶえ番長』『せんせい。』『とんび』『ステップ』『かあちゃん』『たんぽぽ団地のひみつ』など多数。

最後まで読んで頂きありがとうございます。
当ブログの記事があなたの読書のお役に立てれば幸いです。
また読みに来ていただけると嬉しいです。


ラジオ「ホンスキー倶楽部」にコメントが来たよ

「本や作者の豆知識をたくさんご紹介いただいた上、ぐーりんさんの心の話まで聞けて泣きそうになりました」

2年前にこのブログでインターネットラジオゆめのたね放送局「ホンスキー倶楽部」のパーソナリティを始めた訳を書きました。

パーソナリティを始めて約3年。
どれだけの人に聞いてもらえているのかはわかりませんが、
いつもテーマに沿って投稿してくれる本好き(ここではホンスキーと呼びます)のリスナーさんによって支えられています。

先日以下のようなコメントを頂きました。

ぐーりんさん、こんばんは!

ずっとラジオが聞けなかったけど、久しぶりにホームページを見たら5/26分のラジオ番組が視聴できるようになっていて、感動しました。
ありがとうございます!

ずっと放送が聴けずに悲しい気持ちでした、感謝です
ブログにラジオ視聴を張り付けてお知らせしたら、友人がとても良い番組だと誉めてくれました♪

かおる文庫の紹介でも、本や作者の豆知識をたくさんご紹介いただいた上、ぐーりんさんの心の話まで聞けて泣きそうになりました。

これからも応援してます!
もっと番組紹介もがんばりますね。

このコメントは毎週第2週と第4週におススメ本を紹介する
「かおる文庫のおすすめブックコーナー」のかーるさんです。

彼女は自分のブログで私のラジオの音源を張り付けて宣伝してくれたのです。
その音源はこちら

5月28日放送 ホンスキー倶楽部


このブログもそうですが、「本が好き」
「一人でも多くの人に読書の楽しさを知って欲しい」
「ホンスキーのステキなレビューをいろんな人に知って欲しい」
「小さな町の本屋がつぶれないで欲しい」
そんな思いで続けています。

ラジオでは本の内容から私自身の生い立ちや子育てのことなど、フリートークもしています。
標準語と大阪弁が入り混じり、思い込んでの読み間違えもあり楽しんで頂けると思います。

毎週日曜日午前11時~11時半
インターネットラジオゆめのたね放送局
関西チャンネルで放送中です。

このブログの固定ページには、過去の放送音源(アーカイブ)のURLを載せています。
クリックすると聴くことができるので、一度聴いてみてください(*^^*)

愛なき世界 三浦しをん

今回はラジオ番組「ホンスキー倶楽部」3月17日分放送で紹介した1冊です。

兵庫県 ラジオネーム ゆみこさん

「愛なき世界」(三浦しをん) 中央公論新社

小さな洋食屋の料理人見習い・藤丸が恋をしたのは大学院で植物学を研究する本村。
しかし、シロイヌナズナの研究に人生のすべてを注いでいる本村は恋愛にはまったく興味がない。
出前を運んだのをきっかけに研究室に出入するようになった藤丸と、『知りたい』に突き動かさる研究室の個性豊かな変人たちの濃くて温かい日々を描いた物語です。

しをんさんお得意のディープなお仕事系小説。
全体としては面白かったけど、如何せん本村が挑戦している『実験』がまったく理解できず、かなりのページが割かれた『実験』の描写に手こずりました。(先日のクリエイターズネストでしをんさんご自身も「リアリティーを出すために詳細に書きましたが、読み飛ばしてもらっていいですよ」とおっしゃっていましたが)。
よって、実験の結果に近づいていくクライマックスにいまいち気持ちが入り込めず、私の中では「舟を編む」超えとはなりませんでした。

でも、これまでまったく知らなかった植物の生態世界を垣間見れて、数々のエピソードはとても興味深いものでした。
中盤の教授の思い出話にはボロボロ涙がこぼれ、朝の通勤電車の中でハンカチでひたすら涙をぬぐうことに。(ハンカチ持ってて良かった~!朝の持ち物チェックは大事ですね)

植物も動物も人間も生きてるこの世界に自分も存在できている嬉しさを噛み締めながら読み終わりました(’-’*)

紹介文の中で出てくるクリエイターズネストとは
文学BAR リズールで開催されるイベントです。
芥川賞作家 玄月さんプロデュースの店で
壁一面に紙の本がぎっしりと詰まった地下1階のリズールは、まるで文学好きの巣穴のよう。

その穴に作り手を引っ張り込み、作家のなまの声、なまの生態に迫ってみたら面白いのではないかと、そんなことから生まれた試みです。
さまざまな小説家のゲストが登場します。
これまでの出演者は小川洋子さん、穂村弘さん、北村薫さんなど多数

文学バー リズール http://www7b.biglobe.ne.jp/~liseur/

三浦しをん
1976(昭和51)年、東京生れ。
早稲田大学第一文学部卒業。
2000(平成12)年、書下ろし長篇小説『格闘する者に○(まる)』でデビュー。2006年『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞、2012年『舟を編む』で本屋大賞、2015年『あの家に暮らす四人の女』で織田作之助賞を受賞。

著書
『むかしのはなし』
『風が強く吹いている』
『きみはポラリス』
『仏果を得ず』など多数

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また読みに来ていただけると嬉しいです。

にょっ記 穂村弘

「それぞれの夜の終わりにセロファンを肛門に貼る少年少女」by穂村弘

今回は2月10日(日)放送分のインターネットラジオ「ホンスキー倶楽部」で紹介した本です。

2月のテーマは
本が好きな友人に「最近、読みたいんだけど最後まで本が読めないのよね…。軽いタッチの良い本ない?」と言われました。

さて、どんな本をオススメしますか?

東京都 ラジオネーム  ブルボン

穂村弘  にょっ記 文春文庫

① この本のおススメどころ

穂村弘さんの「現実の話なのか、妄想の話なのか、どちらなんだろう?っていう曖昧なところ」がオススメです。
日記でなく「にょっ記」、「にょ」の響きも好きです。
この「にょっ記」は続編の「にょにょっ記」「にょにょにょっ記」と3冊あるのですが、どれもとても面白く穂村弘さんの文章が軽快でスラスラ読めてしまいます。
クスっと笑えるものや爆笑するものもあれば、たまに切実なものも混ざってますが、穂村弘さんの世界観を堪能できる本だと思います。
実は私が購入したものを少しの間放置していたら先に夫が読んでいて、夫がすっかりハマって3冊一気読みしてました。
難しく考えないで読めるのもいいのでしょうね。


② この本との出会い

はっきり思い出せないのですが、多分どこかのSNSで紹介されてたような気がします。
実はこの「にょっ記」を読むまで、穂村弘さん自身を知らなかったので・・・。
歌人というのはにょっ記を読んでる最中に知りました。

③ 本が読めなくなった時の対処法があれば教えてください。

ほかの趣味没頭したり、それまで興味があったけどやってみる勇気がなかったものを試してみます。
本は無理やり読むものではないと思うし、本が好きな人ならば自然と時が来れば読むようになるのではないかなと思います。
私は長い間本から離れていた時期がありますが、その間はほかの趣味に没頭してました。
ゲームでも旅行でもハンドクラフトでも、いろんなことをやっているとそれに関する本を読みたくなってきたときがあり、それが読書再開のきっかけにもなりました。
いろんなことに目を向けて経験していくと、本を読んでいるときに自分が経験したことが出てきて情景が思い浮かべやすくなったり、共感しやすくなることがあり、どんなことも無駄にならないなぁなんて思ってます。

著者 穂村弘
歌人。1962年札幌市生まれ。
1985年より短歌の創作を始める。
2008年『短歌の友人』で伊藤整文学賞、「楽しい一日」で短歌研究賞を受賞。2017年『鳥肌が』で講談社エッセイ賞を受賞。

著書
歌集『シンジケート』『ドライ ドライ アイス』『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』『ラインマーカーズ』、詩集『求愛瞳孔反射』
エッセイ集『世界音痴』『にょっ記』『野良猫を尊敬した日』、近著に『きっとあの人は眠っているんだよ』『これから泳ぎにいきませんか』。

他に対談集、短歌入門書、評論、絵本、翻訳など著書多数。


最新歌集『水中翼船炎上中』

「ぎょう虫検査の記憶」が短歌に
それが先頭にある言葉です。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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また読みに来ていただけると嬉しいです。
グッドレビュアー

プロフェッショナルな読者#