還らざる聖域 樋口明雄

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この話は、形を変えて本当に起こるかもしれない

【あらすじ】
鹿児島県屋久島
砂浜に20人前後の人々。
ウミガメの産卵を見るツアー。
ウミガメがやってきた !
と、よく見ると銃を持った人間だった。
ツアー客は皆殺し。

彼らは屋久島に上陸し
役場や警察署を爆破
海底ケーブルも切断
無線アンテナも爆破
屋久島は島外との連絡方法が一切なくなり
占領されてしまった。

占領したのは北朝鮮解放軍
占領軍総司令リ・ヨンギルは
日本政府に対して
内戦が勃発し反乱軍の捕虜となっている
金正恩を解放することを要求。

首相の堀井は「日本にはそんな権限は無い」
と拒絶。
ヨンギルはアメリカを動かすように要求。
ホワイトハウスにホットラインするが
返事はない。
堀井は海上自衛隊を屋久島に向かわせた。

一方屋久島では
警察官かつ山岳救助隊の夕季は
弟と連絡を取り屋久島の状況を知り
町に向かうより山の中が安全だと
山に向かう。


島民によるレジスタンス、
海上自衛隊特別警備隊隊長・国見俊夫の奮闘、
そして占領軍総司令リ・ヨンギル将軍の目的と秘策。

5月2日 22時3分から
5月5日 6時40分までの短期決戦を目撃せよ。

【感想】
ミステリーなのか、サスペンスなのか?それともSFなのか?
引き込まれて一気読みでした。

北朝鮮人民軍が祖国のために日本の屋久島を
ある目的をもって占領する。
この設定は、必ずしもフィクションではないかも…
と思わせます。

裏切り、信頼、復讐、忠誠、
登場人物がそれぞれの思惑で動き
最後まで自分の信じたものを疑わず任務を貫く。
俯瞰すればもの悲しく感じました。

日本、韓国、北朝鮮、アメリカ、中国、ロシアなど
国際情勢を事前に知っておくと
自分なりの作戦を立てたり
物語の推移を予想でき、さらにこの小説を楽しむことができます。

【目次】

序章  二〇二X年、五月一日
第一部 五月二日
第二部 五月三日
第三部 五月四日
第四部 五月五日
終章  同年十月三十日、宮之浦岳頂上

400ページ
角川春樹事務所
2021年6月15日第1刷発行
本体価格 1980円

著者 樋口明雄
1960(昭和35)年山口県生れ。
雑誌記者、フリーライターを経て作家デビュー。
2008年刊行の『約束の地』で日本冒険小説協会大賞と大藪春彦賞をダブル受賞、
2013年『ミッドナイト・ラン!』で第2回エキナカ書店大賞を受賞した。

著書
『狼は瞑(ねむ)らない』
『光の山脈』
『武装酒場』
『ダークリバー』など。
「南アルプス山岳救助隊 K-9」シリーズに
『天空の犬』『ハルカの空』『ブロッケンの悪魔』
『レスキュードッグ・ストーリーズ』
『白い標的』『クリムゾンの疾走』がある。

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