古都鎌倉、あやかし喫茶で会いましょう 忍丸

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「『心』は味を決める、決定的なスパイスだ」by 詩織

【あらすじ】
舞台は神奈川県三浦半島の付け根にある、古都鎌倉。
「おひとりさま」の詩織は脇道に入り、地元民が通う穴場の店を探していた。
古民家カフェの「青藍」には入口に「あやかしも人間もどうぞ」と書かれている。

詩織が旅に出たのには理由があった。
同棲していた彼が部屋に別の女性を連れ込んだのだ。
詩織は部屋を追い出され、社内恋愛だったので仕事も辞めた。
気分転換のために鎌倉にやって来たのだった。

店でワインを飲みながら鎌倉野菜を食べているうちにお酒が進み酔っぱらった詩織は、これまでのことをイケメン店員で実は鬼の朔之介に吐き出していた。
するとイケメン店員では無い声が聞こえる。
巨大な黒猫に骸骨、落ち武者…。
誰もいない店内と思っていたら、あやかし達で満席だったのだ。

帰ろうとする詩織に黒猫は
「よそ者であやかしが見えるのは『祓い屋』ぐらい、外の奴らが放ってはおかない」
と、物騒なことを言い出した。
かくして詩織は身の安全を守るためにカフェで働くことになった。

常連は骸骨の田中さん、落ち武者の与一さん、化け狸の源五郎さん。
みんな温かく詩織のことを見守ってくれている。
ある日カフェに大首がやってくる。
「私が食べたことのないパンケーキ」を注文する。
いろいろ作るがどれも大首は満足しなかった。
満足するまで帰らないという大首。
なんとかしたい詩織は朔之介を誘ってパンケーキ巡りをする。
二人は大首が納得するパンケーキを作ることができるのだろうか…。

あずみ1204さんによる写真ACからの写真 

【感想】
あぁ、鎌倉に行ってみたい。
読み終わった直後の感想です。

普通のOLだった詩織が鬼の朔之介に恋をします。
少しずつ二人の仲が近くなっていく様子が読み取れ
いつの間にか詩織を応援していました。

パンケーキにけんちん汁と物語には鍵となる食べ物が出てきます。
その食べ物には背景があります。
人と人であったり、あやかし同士であったり…。

作者の忍丸さんはきっと食べることも作ることも、そして人もあやかしも好きなんだろうなぁ。
常連客の骸骨の田中さんや落ち武者の与一さん達のスピンオフも面白そう…。

おススメ度
★★★★

ラノベ好きな人におススメです。

【目次】
プロローグ
一章 初めてのおつかいと、春色ランチ
二章 我儘なお客と、特別なパンケーキ
三章 変わらないもの、変われないもの
四章 心に沁みる珈琲
エピローグ

一二三書房
302ページ
2019年10月5日第1刷発行
本体価格 700円
電子書籍あり

著者 忍丸
青森県生まれ、神奈川県在住
シナリオライターの仕事の傍ら、WEB小説を執筆
「異世界おもてなしご飯」で書籍化デビュー
人情味あふれる人間関係や「食」について書くのを得意とする。

著書
「わが家は幽世の貸本屋さん」など

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