キリングクラブ 石川智健

「社会を支配するサイコパスになるか、自滅するサイコパスになるかは、簡単に言えばコントロールできるか否かにかかっている」

【あらすじ】
フリーライターの藍子は友人の千沙から、アルバイトの話を持ちかけられる。
千代田区にある秘密のクラブの給仕。
時給二万円。
危ない仕事だと思いつつ、フリーライターの性かその仕事に興味を持つ。

翌日、待ち合わせの場所に行くと千沙とダブルスーツを来た男が立っていた。
クラブの名前は「キリングクラブ」
キリングには、人殺しという意味と大儲けという意味がある。
このクラブは選ばれた成功者が集うサロン。
世の中を動かす側の人間が…それも成功したサイコパスがあらゆる甘美を享受し金を落としていくところなのだ。

彼らは怖いもの知らずで自信家で、カリスマ性と非情性を持ち合わせて、一点に集中できる存在である。
自身がサイコパスであることを僥倖だとさえ考えているのだ。
キリングクラブの会員が一人、また一人と死体となっていく。

一人目はジャーナリストの青柳祐介。
二人目は仮想通貨の取引所を経営する高瀬和彦。
三人目は弁護士の中里真吾。
どの死体も開頭され扁桃体が切除されていた。

キリングクラブで面倒なことが起こると始末をする黒服の辻町は現職の刑事だ。
辻町がキリングクラブで黒服を勤めていることは警察の上層部も知っている。
藍子と辻町は会員の死について調べ始める。
容疑者の選定をする…それはキリングクラブが決めたことだった。
猟奇殺人の犯人は一体誰なのか!?

【感想】
えっ???
そうなん???
犯人は…だったの???
後半急展開になります。
あまり伏線はありません。
あったのかもしれませんが、読み取れなくて急転直下でした(笑)

リアルな殺人の描写は無いので、グロいのが苦手な方も安心して(?)読めます。
章ごとに主人公は被害者になるので、連作短編集を読んでいる感じがあります。
千代田区の地下にあるキリングクラブ。
実在しているかもしれません。

小説に出てくるキリングクラブに通うのは男性達。
接待するいわゆるホステスは女性達。
成功した男性ってこういう秘密めいたクラブに所属することがステータスなんだろうか??
なんだか設定は昭和でレトロ感があります。

おススメ度
★★★ 

【目次】
第一章 キリングクラブ
第二章 経営者
第三章 弁護士
第四章 脳外科医
第五章 フリーライター
第六章 刑事
最終章 蛾

幻冬舎
389ページ
2019年2月5日第1刷発行
本体価格 1600円
電子書籍あり

著者 石川智健
1985年神奈川県生まれ。
兼業作家。
大学時代にアレクサンドル・デュマの作品と出会い作家を志す。
2011年、『グレイメン』で第2回ゴールデン・エレファント賞大賞を受賞。
2012年、同作で小説家デビュー。

著書
「法廷外弁護士・相楽圭 はじまりはモヒートで」
「小鳥冬馬の心像」
「ため息に溺れる」
「20 誤判対策室」など石川智健 ツイッター