知の越境法 「質問力」を磨く 池上彰

「前の壁を越えるのではなく、隣へ越境する」

元NHK記者でフリージャーナリストの池上彰氏の著書。
複雑なニュースを小学生にも分かるように、噛み砕く語り口で好評な池上氏のヒストリーが詰まっている1冊。

自分にとって異なる文化と接することで自分を活性化できる「越境のススメ」

こどもの視点に戻るクセをつける

相手に答えてもらいやすい質問の仕方
◆素朴な質問を恐れない
知ったかぶりをせずに、こどものように知らないことは知らないと聞く。
◆質問中にメモをみない
メモがあると、それに引きずられて、相手の言葉に素直に反応することができなくなる可能性がある
◆事前に相手に関する書籍を読んでおく
・事前に準備できることがあればしておくのが、相手への礼儀
・資料を読むことで質問の内容も変わる
◆想定外の質問をする
こどもがするような素朴な質問をすることで、思った以上の話を引き出すことができる
◆人をダシに使う
自分の意見を前面に出すと、「考えが違うから」と話が進まなかったり、質問者に同調するだけの答えになりやすい
→「これについては、こういう意見の人がいますが、どうですか?」と聞く◆「リスペクト光線」をだす
相手を高く評価している、その気持ちを目に込めて相手に接する


oldtakasuさんによる写真ACからの写真 

「すぐに役に立たない」ことは「いずれ役に立つ」

越境のメリット
◆知らないことを知る
・自分が物を知らないと思えば、人に尋ねるのも恥ずかしくなくなる
・新しい知に出会うことができる
◆知らないことを知って停滞を破る
・自分の足りないものを点検し補う
◆離れているものどうしに共通点を見出す
・置き換えの技を使う
→難しい話になるとすぐに、これを他に例えるとどうなるだろうと考えてわかりやすい表現を考える
◆知らないことを知ることで多数の視点を持つ、自分を相対化する
・多角的な視点を持つことは大事だが面倒くさい
→新聞や総合雑誌を読む
・フェイクニュースに惑わされない
現状を脱し新天地に飛び込むことで仕事の幅を広げることができ、人を自由にすることを可能にする

【感想】
多くの学びがある本でした。
所属部署が変わるたびに関連する分野を勉強する姿勢が今の池上氏を作っていると感じました。

池上氏がNHK時代に地方の社会部から警視庁捜査一課の担当になり法医学を学びます。
記者からキャスターになる事で発声を学び、「週刊こどもニュース」を担当することでニュースをわかりやすく伝える人として認識され、フリーになった時に民放から引っ張りだことなります。

元々は記者なので文章を書くのは本業、本の執筆も声がかかります。
人生の経験でムダなものはないと確信を持ちました。

「心に残ったフレーズ」
・人の話を聞くときは相手と斜め45度になるように座る
・アウトプットを意識したインプット
・アイスブレイクで事前にコミュニケーションを取る

おススメ度
★★★★★
今の自分に煮詰まっている人
何か新しいことをしようと思っている人
職場で異動が決まった人
池上彰氏に興味がある人
におススメです

【目次】
はじめに
第1章 「越境する人間」の時代
第2章 私はこうして越境してきた
第3章 リベラルアーツは越境を誘う
第4章 異境へ、未知の人へ
第5章 「越境」の醍醐味
第6章 越境のための質問力を磨く
終章   越境=左遷論
おわりに

光文社文庫
257ページ
2018年6月20日第1刷発行
本体価格 800円
電子書籍あり

著者 池上彰
1950(昭和25)年、長野県生まれ。
ジャーナリスト。
東京工業大学教授。
慶應大学経済学部卒業後、NHK入局。
報道記者や番組キャスターなどを務め、2005年に独立。
2013年、伊丹十三賞受賞。

著書
『伝える力』
『おとなの教養』
『日銀を知れば経済がわかる』ほか著作多数。

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