ゆめタウンの男 山西義政

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「仕事とは人を育て、共に働き、そのことで自分も成長していく」

「ゆめタウン」という総合スーパーをご存じだろうか。
広島を中心とし、中国地方や九州に展開している総合スーパーで年商7000億円。
1987年に東京証券取引所市場第1部に上場している。
この本は創業者の山西義政氏が戦後のヤミ市から96歳で取締役会長を辞任するまでの70余年の集大成である。

おススメ度
★★★★
「こんな人におススメ」
企業のトップの理念や軌跡を知りたい人
ノンフィクションが好きな人

ひらめいて、それがいいとなると、すぐさま決める

◆人の話を聞く時には必ずメモを取る
・大事なことを聞き逃さない
・話のポイントを頭の中で整理して記憶できる
◆常に現場に足を運ぶ
・仕入れに広島から大阪まで週に2回以上出向く(当時は汽車で10時間以上かかっていた)
◆決断の早さ、金払いの良さが取引相手を信頼させる
・土地は言い値で、値切らず購入
・ここぞと思った人には何度でもでかけて直談判

科学的経営をいち早く取り入れる

◆ドミナント戦略
・広島から岡山と特定の地域で集中的に店舗展開を行い、その地域で高シェアを獲得する
・地域一番店を作りだす
◆マーケティング
・店舗を拡張する前に、そこに住む人たちの話を聞く
・1973年には大型駐車場を併設した店舗でマイカー族を取り込む
◆アメリカへ視察
・流行っているもの、下火になったブームなど実際に現地に行き肌で感じる
・資材まで発注していたボウリング場の建設を違約金を払ってでも中止にする

➡ 可能性を感じたらチャレンジし、「これは違う」と感じたら、さっさと見切りをつけて撤退する。

「人」を大事する

◆従業員を大切にする
・パート、アルバイトにも誕生日プレゼントをする
・1972年には隔週で週休二日制を取り入れる
・社員の人間性の向上には時間も経費も惜しまない
・1968年に資格制度、教育訓練制度をスタート

◆取引先を大切にする
・毎年、取引先の方々を招いて集まりを催す

「ゆめタウン」の創造

◆コンセプトは「アメニティとアミューズメントのある生活博物館」
・人々が集まり、遊び、暮らす「街」の様な空間を目指す
・普段の生活用品が手に入る
・胸躍る楽しみ
・心が落ち着く安らぎや癒し
・必要な「モノ」と「コト」を提供する

【感想】
写真が多く掲載されていることと、語りのような文章で敗戦直後から現在までの山西氏の生涯と店の発展を映画を見るように読みました。

その行動力には驚くばかりです。
やる事も中止にすることも即決で迷いがありません。
トップとしては必要な要素であるとは思いますが、側近に人たちは当時そうとう山西氏に振り回されたのではないかと容易に想像できます。

起業するには情熱が必要と、よくビジネス書にありますが、「商い」への情熱、お客様・従業員・取引先と「人」への情熱が伝わってきました。

私の住んでいる大阪には残念ながら「ゆめタウン」はありませんが、中国地方や九州に行く機会があれば、ぜひ立ち寄ってみたいと感じました。
96歳でなお現役の山西氏に会ってみたい!!

【目次】
序章 イズミとセブン&アイ、50年目の業務提携
第1章 原点 焼け跡からの出発
第2章 小売りの時代が来る!
第3章 「革新」の作法ー変化を捉え、機を逃さずー
第4章 人を生かせば「喜び」が循環する
第5章 挑戦と創造は続く
第6章 小売業の未来をどう描くか
おわりに

プレジデント社
218ページ
2019年6月14日第1刷発行
本体価格 1600円
電子書籍あり著者 山西義政
1922(大正11)年9月1日、広島県大竹市に生まれる。
20歳で海軍に入隊し、当時世界一といわれた潜水艦「伊四〇〇型」に機関兵として乗艦。オーストラリア沖ウルシー環礁への出撃途上、西太平洋上で終戦を迎える。
戦後、広島駅前のヤミ市で商売の道に進む。
1950(昭和25)年、衣料品卸山西商店を設立。
1961(昭和36)年、いづみ(現イズミ)を創業し、代表取締役社長に就任。
同年、スーパーいづみ1号店をオープン。
1993(平成5)年、代表取締役会長。
2002(平成14)年、取締役会長。
2019(令和元)年5月より名誉会長。
西日本各地に「ゆめタウン」などを展開し、一大流通チェーンを築く

最後まで読んで頂きありがとうございます。
当ブログの記事があなたの読書のお役に立てれば幸いです。
また読みに来ていただけると嬉しいです。

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