「平成プロ野球死亡遊戯」中溝康孝

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「御堂筋線の車内でおばちゃん2人組がマイク・ブロワーズの打撃フォームについて語っていた風景は今でも鮮明に覚えている」

実際に球場に足を運んでコラムを書いているライター中溝康孝氏の「プロ野球死亡遊戯」の最新刊。

選手の事だけでなく、当時は何が流行していたのか背景も書いている。
例えば、秋山・清原・デストラーデの西武黄金時代はとんねるずやドラゴンボールを見ていた時代でもある。
当時の西武の記録だけでなくその後2018年に西武球場で行われた歴代レジェンドOBたちをホームゲームに招くイベントでデストラーデが帰還し、秋山が25年振りにライオンズのユニフォームに袖を通した話で括られている。

著者の中溝氏は埼玉生まれの巨人ファン。
大阪の大学へ入学し大阪で生活することになり、阪神人気の凄まじさに驚く著者。
その具体的な例が冒頭の太文字の電車の中の風景。
このまま阪神の選手の話になるのかとおもいきや、実はこの文章はイチローがメイン。
主にオリックス時代でメジャーに行く直前のことまでが綴られている。
イチローがオリックスで最後の試合の日。
チームは4位に終わるがスタンドからは罵声ではなく「イチローコール」が鳴り響いた。

【感想】
デストラーデのガッツポーズを真似していた人も多かったのではないでしょうか?
私もその一人です。

このコラム集はプロ野球選手一人ひとりにスポットが当たり、エピソードが満載です。
選手の人となりがわかるようにもなっていて、読んでいて万感の想いが込みあがりました。
時代背景と選手の人間模様、当時のチームの様子など詳細に書いてあります。

いくつかのコラムで感じたのは選手と監督との関係です。
監督との相性が合う合わないで、選手の力が発揮できるかできないかまで関わってくるのだと感じました。
このことは新庄剛志氏の「わいたこら」にも同じことが書いてありました。
(中村監督とは合わなかった)
目がでなかった選手がトレードで他球団に行き大活躍していたのは、この様な背景があったんですね。
超個人的な感想ですが、表紙の絵が水島新司さんならなお良かったなぁ…。

プロ野球ファンは必見の1冊です。

【目次】
1.平成大スター遊戯
2.平成バイプレーヤー遊戯
3.平成プロ野球事件遊戯【20世紀編】
4.平成名選手遊戯【投手編】
5.平成助っ人遊戯
6.平成名選手遊戯【野手編】
7.平成プロ野球事件遊戯【21世紀編】
8.平成名監督遊戯
9.平成プロ野球グローバル遊戯
あとがき遊戯
平成球界年表遊戯

筑摩書房
352ページ
2019年5月20日第1刷発行
本体価格 1500円

著者 中溝康孝
1979年埼玉県生まれ。
大阪芸術大学映像学科卒。
東京ドームを中心に年間約40試合球場観戦をするライター兼デザイナー。
2010年10月より開設したブログ『プロ野球死亡遊戯』は現役選手の間でも話題に。
『文春野球コラムペナントレース2017』では巨人担当として初代日本一に輝いた。著書
「ボス、俺を使ってくれないか?」
「隣のアイツは年俸1億 巨人2軍のリアル」
「プロ野球死亡遊戯 さらば昭和のプロ野球」など

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