春、戻る 瀬尾まいこ

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今回紹介する本は、4月14日放送「ホンスキー倶楽部」で紹介した1冊。
4月のテーマは「春」です。

兵庫県 ラジオネーム 大乃国のぶお

瀬尾まいこ 「春、戻る」 集英社文庫

① この本のおススメどころ
さくらは36歳、結婚を控えた女の子。
嫁ぎ先となる和菓子屋にはお手伝いに行く関係であり、穏やかなフィアンセはもちろんのこと、お姑さんとも良好な関係。順風満帆(じゅんぷうまんぱん)と言える日常に、ある男が彼女の前に現れた。

「さくら、久しぶり!」と声をかけてきたのは兄だった。
いや、兄と名乗る男だった。
生まれてこの方、さくらには兄など存在せず、全く心当たりがない。
後に母にも聞くのだが、逆に不審がられるだけだった。
正直に兄を名乗る男に心当たりすらないことを伝えれば、彼は心外そうなことを言うが、いずれお兄ちゃんと呼ぶことになるよ、と更に不可解なことを言う始末。
そこからは、彼女の生活や結婚相手に対する注文まで、余計なことに首を突っ込んでくることになる。

はじめは桜の枝をザワザワといっとき揺るがす春一番のようだったが、なんやかんやと関わる兄は地面を温め桜花の開花を促す陽光のようになってくる。
結末で開く桜花(おうか)、ほころびから眺めるか、散りゆく姿すら望まず葉桜だけで十分と思う可は読み手の思い次第だと思う。

この作品の良さは、主人公のさくらがこの兄を名乗る怪しげな男に疑念を持ちながらも受け入れるところにある。
闇雲に信じるのとは違う、拒絶せず受け入れること。これを自然にさせるのが瀬尾まいこ作品の楽しいところです。

それともう一つ、兄を名乗る男が持つ大きな秘密がありますが、これぞ瀬尾さんならでは。あらすじや本紹介読めば載ってますけど、私からは言わないほうがよろしいようで。

② この本との出会い
打算的な出合い。出版社の夏のフェア、該当する文庫を買えばもらえる猫のブックカバーが欲しくて。
並べられた文庫から一番薄めの作品を選んだだけ。きっかけはともかく、きちんと楽しんで読みましたし、真剣なお付き合いと言えます。

③ 春の想いで
思ひ出といえるかどうか。4月初旬、好きだった女性が「桜の樹の下で恋がしたい」といったのをよく覚えてます。桜が散れば思い出す。

集英社文庫
216ページ
2017年2月17日第1刷発行
本体価格 460円
電子書籍あり

著者 瀬尾まいこ
1974(昭和49)年、大阪府生れ。
大谷女子大学国文科卒。
2001(平成13)年、「卵の緒」で坊っちゃん文学賞大賞を受賞し、翌年単行本『卵の緒』で作家デビュー。
2005年『幸福な食卓』で吉川英治文学新人賞を、2008年『戸村飯店 青春100連発』で坪田譲治文学賞を受賞する。
著書
『図書館の神様』
『優しい音楽』
『温室デイズ』
『僕の明日を照らして』など多数。

ゆめのたね放送局関西チャンネル「ホンスキー倶楽部」

インターネットラジオゆめのたね放送局関西チャンネル
毎週日曜午前11時~11時半
毎月テーマを決めて、リスナーからの本の紹介する「ホンスキーズBOOK」
私のおススメ本を紹介する「ぐーりんずBOOK」
第2週・4週は元書店員ブックコーディネーター、かーるさんがおススメする
「かおる文庫のおすすめブックコーナー」
ひたすら本を紹介する番組です(笑)

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当ブログの記事があなたの読書のお役に立てれば幸いです。
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