その落語家、住所不定。 立川こしら

LINEで送る
Pocket

「身の回りを楽しくすることにエネルギーを使った方が良い人生送れるハズ」

私はよく図書館を利用しています。
先日も図書館「予約していた本が借りることができる」とメールが来ました。
借りた中の1冊にこの本がありました。
新聞にこの本が紹介されていて、気になり予約をしたのです。
ちょうど、自分の部屋を片付けていて断捨離中でした。

家をもたない生活 立川こしら

立川流の落語家。
元祖は立川談志師匠、その弟子の志らく師匠はテレビでもよく見かける。
その弟子が筆者のこしら氏である。
弟子入りしてから20数年、2012年には真打昇進、弟子もいる。
なのに家をもたない生き方をしているのである。

入門したての頃は家があった。
前座の頃は師匠の身の回りのことをしていてお金が稼げない。
食えない状況を打破するためにしたことは…ただ飯を食う。
家に居ると宗教を勧誘しに来る人がいる。
その話を聞き、宗教にも入り「ご飯を食べさせてください」とお願いする。
週に1回なら継続して食べさせてくれる。
驚くことにこしら氏は複数の宗教に入り食つなぐのだ。
本人曰く「宗教ジゴロ」

その家で電球が切れていると、頼まれてもいないのに電球を買ってきて付け替える。
すると住人であるおじいちゃんやおばあちゃんは、お礼とともに電球の10倍以上の金額をこしら氏に渡す。
ここでこしら氏は学ぶのである「先行投資なくしてビジネスは成り立たない」

そこからネットで注文を受けてから商品を仕入れるという「無在庫販売」や不用品を引き取り売る…リサイクルショップの様な事を始める。
様々なモノを持つようになったこしら氏はふと考える。
自分はモノにあふれた生活をしているが、別に欲しいものではない。
いったい自分は何がしたいのか?
そして気づく、落語家として生きるためにお金が欲しかったことに。
あらためて落語家として生きていくことを目的とした生活が始まる。

実際に家を持たない生活がここから展開される。
インターネットがつながる様になってこの生活ができたとある。
今や必要なものはアマゾンで購入することができる。
服は使い捨て。
食事も今やコンビニでも健康を考えたメニューが目白押し。
全国で落語会をしているのでホテルでの生活。
家に帰らなくていいという考え方が新しい仕事を生み出すとまである。

お金は何かと交換するための手段

お金を使用しないで何かを手に入れることを実践。
落語会で物販として売っている「手ぬぐい」15本が壊れたスマホ3台となる。
器用なこしら氏はこの壊れたスマホを直し動くスマホ3台となった。
「大切なのは金儲けではない、欲しい物を手に入れるというシンプルな行動」

その後も「年間10回の落語会開催で1年間部屋を貸してくれる人募集」
「現金払いでなくても落語をしますよ」
部屋を無料で貸しますという人が出てくる。
アマゾンカードや地域の特産物、宿泊券など様々なもので落語を聴きに来るひとが居た。

基準は自分にとっての「やりがい」

こしら氏は落語だけではない。
依頼されると断らずに引き受ける。
ある時、自分の仕事のクオリティが下がっていることに気づく。
断らないために時間が無くなっていたのだ。

そこで仕事に順位をつけて、下位1割の仕事を弟子に回すことにする。
弟子にとっても良い経験。
自分にとっても相手に断らずに自分の時間ができる。
一部をそぎ落としていくのだ。
その基準が自分にとっての「やりがい」である。

【感想】
この本を読んで感じたのは「発想したことを行動する」
できそうでなかなかできません。
家というしがらみがないので身軽な分、行動も早いのです。

アマゾンをタンスにする
レンタルコンテナに荷物(着物)を預ける
「持たない」を基準にするので、必要なモノをどうやって手に入れるか?
どうやって管理するか?
便利な世の中になったのだとあらためて感じた。

今やシェアハウスで家をシェアし、レンタカーで車をシェアすることもできるます。
特に独身だと持たなくても困らない生活ができるんです。
この本は立川こしらのエッセイであり、ビジネス書であり、実用書でもある不思議な1冊でした。
近くでこしらさんの落語会があるならぜひ聞きに行きたいです。

【目次】
はじめに
第1章 持たない落語家になるまで
第2章 持たない落語家の1週間
第3章 実践・家もモノも持たない生活
第4章 お金について考える
第5章 持たない落語家の仕事論
第6章 ITと落語
第7章 落語について
おまけ こしらのはんせい
あとがき

光文社新書
222ページ
2019年1月30日第1刷発行
本体価格 760円
電子書籍あり

著者 立川こしら
立川志らく門下
1974年生まれ 東京都出身
1998年3月 立川志らくに入門
2003年5月 二ツ目に昇進
2012年12月 真打に昇進

人気女性ファッション誌「ViVi」モデル、日中韓国際共同演劇 祭「Beseto演劇祭」演出家部門出場、ニコールキッドマン主演映画「ドッグヴ ィル」CMコンテストグランプリ受賞、ラジオ日本「ガッテンこし らじお」メインパーソナリティー、伊豆で無農薬農業など、活動は 多ジャンルに渡る。
avexよりCDを4枚発売中。
高速落語 R-30(Vol.1 ~ 3)
真打昇進記念版 高速落語 大ネタ十(じゅう)

立川こしら ホームページ
立川こしら ツイッター

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

LINEで送る
Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください