ハリネズミの願い トーン・テヘレン

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今回はラジオ番組「ホンスキー倶楽部」のコーナー
【かおる文庫のおすすめブックコーナー】で3月24日放送に紹介した本です。

ハリネズミの願い
トーン・テレヘン
新潮社

2017年本屋大賞、翻訳小説部門受賞作。
オランダの著名な作家が贈る大人のための童話です。

自分のハリが大嫌いで、付き合いも苦手なハリネズミ。
ある日自宅に誰かを招待しようと思い立ちますが、招待状を書き始めるたび手が止まってしまいます。
手紙を送る勇気のないハリネズミ。
どんなお客がどんな風にやってくるかを妄想しはじめます。
果たしてハリネズミに友達はできるのでしょうか?

この物語のすごいところは、話のほとんどがハリネズミの妄想だというところです。
石橋を叩いて渡る、の動かないバージョンです。

臆病なハリネズミは、行動を起こす前にデメリットばかりが浮かんできます。
招待状を出しても誰もきてくれないかも。
話の種が見つからないかも。
準備が足りなくて呆れられるかも。
ハリで傷つけるかも。
ハリを抜かれてしまうかも。
家が壊れるかも。
招待状を出せない、たくさんの理由があるのです。

変わらないことの安心感と変わりたい、認められたい気持ちに翻弄されるハリネズミ。
出口がなく悩んでいるときは、何もかもが大きくのしかかってきます。

そして壮大な妄想のあとに、
あっさりとラストはやってきます。
現実は思うより良いものだったりするのです。

活動的な人は、これを読んでイライラするかもしれません。
そんな時、あなたの近くを見てみて下さい。
ハリネズミのように悩んでいる人がいるかもしれません。

足踏みする時間のつらさを知る人は、ハリネズミを抱きしめたくなるでしょう。
動くことが怖いあなたに読んでほしい本です。
やってみたら、あなたがイメージするより良い未来が待っているかもしれません。

著者 トーン・テレヘン
1941年、医師の父とロシア人の母のもと、 オランダ南部の島に誕生。
ユトレヒト大学で医学を修め、ケニアでマサイ族の医師を務めたのちアムステルダムで開業医に。
1984年、幼い娘のために書いた動物たちの物語『一日もかかさずに』を刊行。
以後、動物を主人公とする本を50作以上発表し、文学賞を多数受賞。
取材嫌いでメディアにほとんど登場しないが、オランダ出版界と読者の敬愛を一身に集めている。
2016年邦訳の『ハリネズミの願い』で本屋大賞翻訳小説部門受賞。

最後まで読んで頂きありがとうございます。
当ブログの記事があなたの読書のお役に立てれば幸いです。
また読みに来ていただけると嬉しいです。

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