パーマネント神喜劇 万城目学

LINEで送る
Pocket



「人間の小さな暮らしを守ることが、私がここに祀られた意味なんだ」

とある縁結びの神社の神様に朗報が。
上位の神様枠が空きそこに一人の神様が移動したため
大きな神社の神様に空きができた。
その神社の神様になれるかどうか、審査のためにとある神が遣わされた。

縁結びの神様は見た事のない模様の図柄が複雑に重なり合った
長袖の開襟シャツを着て吊りバンドをしている。
お腹もでっぷりと出ていて下ぶくれの顔。
どうみても中年のおじさん。
審査の神様は30代前半くらいに見えてスーツを着こなし
黒物の眼鏡に髪型は七三分け。
まるでサラリーマン。

はりきって神様は縁結びを始める。
「口癖が嫌なの」と険悪な状態になったカップルの男性を呼び出し
口癖を封印。
すると性格までも変わってしまい上手くゴールイン。

なんとか審査は通り新しい神社へ。
そこは学業や芸能を祀る神社だった。
縁結びの神様は慣れない芸能分野を任されることに。
現れたのは小説家志望の青年と女優志望とのカップル。
夢を叶えると実はこのカップル別れてしまう。
縁結びの神様としては、別れるのがわかっていて夢を叶えることができない…。
実は、ここまでが試験でカップルは神様の夢だった。
見事試験に合格し、学業と芸能の神社は実は縁結びの神社だった。

新しい神社では地元の球団が近くにあり
20年振りに優勝する可能性がでてきて毎日優勝祈願に人々が訪れる。
審査の神様はこれまでの試験のことを小説にしてこれが神々の間で大人気。
そのことを縁結びの神様に伝えている最中に大きな大きな地震が起きる。
縁結びの神様は審査の神様を助けるために突き飛ばす。
神社は崩壊し御神木までが倒れてしまう。
果たして縁結びの神様は…。

【感想】
関西人の私は「神喜劇(しんきげき)」と聞くと
吉本新喜劇のオープニング曲が頭の中を駆け巡ります。
吉本新喜劇のテーマ

出てくる神様の設定もなんとなく吉本風。

昇進試験が受かったと思えば、なんとその後までまだ試験が続いている。
見かけはパッとしない中年のおじさん風の神様ですが
実は真面目。
「縁結び」に拘ります。
そして地震…。
ページには(沈黙ー)というのが続きます。
最初は「?」と思いますが読み進めていくと(沈黙ー)の意味が分かります。
そして最後にはほろっとさせられます。

なんだかんだあってもちゃんと人々のことを神様は見てくれているんだ。
正月だけではなくて、普段から近くの神社にお参りに行こうと思いました。

【目次】
はじめの一歩
当たり屋
トシ&シュン
パーマネント神喜劇

新潮社
238ページ
2017年6月20日第1刷発行
本体価格 1300円
電子書籍あり

著者 万城目学
1976(昭和51)年、大阪府生まれ。
京都大学法学部卒業。
化学繊維会社勤務を経て、2006(平成18)年に『鴨川ホルモー』でボイルドエッグズ新人賞を受賞、デビュー。

著書
『鹿男あをによし』
『ホルモー六景』
『プリンセス・トヨトミ』
『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』など多数

万城目学 ツイッター

最後まで読んで頂きありがとうございます。
当ブログの記事があなたの読書のお役に立てれば幸いです。
また読みに来ていただけると嬉しいです。



この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

LINEで送る
Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください