おっさんたちの純情商店街 池永陽

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「飲んで食べて歌うというのが、昭和の歌声喫茶の醍醐味だから」by 七海

昭和純情商店街
いずこの商店街もシャッターを閉めている店が多く
生き残るための町おこしを考えている。

熟を開いている小堀裕三
区役所を退職して年金生活の川辺茂
老舗喫茶店のマスター洞口修司
鍼医を開業している羽生源次
高校生の五十嵐翔太
この五人が商店街の町おこしメンバーである。

翔太以外の4人は同級生。
4人のマドンナ的存在のレコード店の恵子。
今は娘の七海に店をまかせている。
テキヤの山城組。

翔太はレコード店の七海に憧れていて、レコード店に足繁く通う。
選ぶのは昭和歌謡と渋い。
商店街の活性化の企画として七海のアイデアで
洞口の喫茶店で歌声喫茶を開催することとなる。
七海は妻子あるレコード会社の溝口と付き合っていた。
溝口にいいように七海が利用されていると知った翔太は溝口に会いに行く。
七海と別れる様に迫る翔太に溝口は言う。
「真面目に考えてもいいが、お前、そのまま俺の靴を舐めてみるか」
翔太は七海への思いから溝口の靴に口をつけるのだった。

七海への思いが断ち切れない翔太。
子どもを亡くしている裕三。
実は忍者の源次。姉後肌の山城組の冴子。
一癖も二癖もある商店街のメンバーが町おこしで繋がっていく。

 

 

 

 

 

【感想】

「これ続編あるでしょ ! いや、続編をお願いします !」
商店街ものの小説ってつい読んでしまいます。
低迷している現実からの出発で、悪戦苦闘しながらも
イベントが成功するのを読みながら
心の中では声援を送っている自分がいます。

人と人が繋がっていく商店街。
不可能と思われることも人々のアイデアで可能にしていく
ストーリーに夢中になりました。

著者の池永さんが「珈琲屋の人々」を著者と知り納得。
本好きの知人のレビューで読んだ「珈琲屋の人々」は
昭和の懐かしさがたっぷりと感じられる小説で
読み終わった後には同じ様に「続編は…」と同じ様に思いました。

この純情商店街にも昭和が描かれています。
それが歌声喫茶であったり、姉後肌の冴子であったり。
昭和をどっぷりと過ごした人には懐かしく感じる1冊です。


 

 

 

 

 

 

【目次】

第1章 昭和純情商店街
第2章 初デートは映画館
第3章 翔太の場合
第4章 十月の精霊流し
第5章 七海の場合
第6章 恋文
第7章 八人の侍

 

潮出版社
360ページ
2019年3月5日第1刷発行
本体価格 1900円

 

著者 池永陽
1950年愛知県豊橋市生まれ。
グラフィックデザイナーを経て、コピーライターとして活躍。
1998年「走るジイサン」で第11回小説すばる新人賞を受賞し、作家デビュー。
2006年、『雲を斬る』で第12回中山義秀文学賞を受賞する。

著書
「珈琲屋の人々」
緋色の空」
「コンビニ・ララバイ」他多数

最後まで読んで頂きありがとうございます。

当ブログの記事があなたの読書のお役に立てれば幸いです。
また読みに来ていただけると嬉しいです。
グッドレビュアー

プロフェッショナルな読者#

50作品のレビュー

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