歳三の剣 小松エメル

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「俺あ万年二番だ」

土方歳三…その名を知る人は多い。
幕末に突如として現れた「新選組」鬼の副隊長。
私は中学生の頃に新選組を知り、関連小説をよく読んでいました。
ちょうど草刈正雄さんが沖田総司役をやっていたTV番組もあり
私はすっかり沖田総司のファンになりました。

今回、土方歳三にスポットを当てた小説を知り
そう言えば、断片的にしか土方さんの事は覚えていないなぁ…。
と読み始めました。

物語は土方が近藤勇の道場「試衛館」で沖田総司、山南敬助、永倉新八、藤堂平助たちとまだ浪士組を立ち上げ前から始まる。

土方はある夜、橋のたもとで二人の男が切られるのを偶然目にする。
切った男は近藤だった。
土方は近藤に詰め寄るが近藤は「お前に俺が切れるのか?」と問う。
近藤の事を切れぬ土方。
近藤はその場を去った。

この人斬りを見ていた者がいる。
同じ道場の斎藤一である。
ただ、斎藤は斬った場面を見ておらず、斬られた男たちとその場に居た土方を見た。
斎藤は土方に詰め寄る。
土方は近藤の仕業とは言えず「俺がやった」と言い切る。

試衛館一同は浪士組から新選組として人も増やし京都の町に滞在することになった。
土方の副長としての任が始まる。
あくまでも近藤を立て、ひたすら鬼の役を演じるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

【感想】

土方目線の新選組の話です。
二番手で甘んじていたのではなく、近藤のために鬼となり
二番手で隊の中を守ることに徹していたと感じました。

浪士隊から五稜郭までの6年間が濃密に書き記されています。
土方が梅の花が好きだったことや俳句を詠む人柄はこの本で知り、
鬼と呼ばれていますが、「恐くて優しい人」としての土方がいました。

月日を追って書いてありますが、年号などが途中で記載されていれば
時代背景もよりわかって読むことができたと思います。

近藤や沖田の死もサラッとしていて
表題の通りあくまでも主役は土方歳三でした。

 

 

 

 

 

講談社
370ページ
2019年2月28日第1刷発行
本体価格1700円
電子書籍あり

著者 小松エメル
1984年東京都生まれ。
國學院大學文学部史学科卒業。
母方にトルコ人の祖父を持ち、名は、トルコ語で「強い、優しい、美しい」などの意。
2008年、あさのあつこ、後藤竜二両氏が選考委員を務めるジャイブ小説大賞で、初の大賞を受賞しデビュー。

著書
『一鬼夜行』
『夢追い月』
『うわん 七つまでは神のうち』など多数

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