緑のなかで 椰月美智子

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「無数の星の瞬きを見ていると、啓太は自分というものの存在が心もとなく、ひどくちっぽけに感じられた」

青木啓太はH大の3回生。
大学の魅力を高校生や保護者、一般市民に伝える活動をするグループと
フィールドワークを主とするサークルに所属している。
寮生活を送り寮には啓太を含め170人以上が生活をする。
寮でのイベントも盛りだくさん。
充実した大学生活を送っていた。

ある日、双子の弟の絢太から電話がかかってくる。
母が突然居なくなったというのだ。
「家を離れます。さがさないでください。すみません」
という手紙を残して。

幼なじみから母が不倫をしていたことを聞き
夏休みに実家に戻る啓太。
父と絢太と母について話をし
高校時代の同級生と会い、また大学に戻っていく。

秋になり大学の校内案内ツアーが行われた。
案内係の啓太の前に母が現れた…。

 

 

 

 

 

【感想】

啓太の大学3回生の1年と高校3年生の時の話が
掲載されています。
啓太目線での大学生活を堪能するだけの
単純な青春小説ではありません。

母の家出や寮での後輩や友人との関係の中で
啓太自身が自分と向き合っていきます。

小さい頃からの母への想い。
不器用で相手を傷つけてしまう自分に嫌気がさしながらも
どう相手と接していいのかわからない啓太。
そんな啓太を温かく見守る早乙女。

私個人の感想としては、最後の終わり方が納得いかず。
そしてその後に掲載されている高校時代のエピソードも
終わり方の補足にもなっていなくて消化不良でした。
普通に啓太の大学での1年間と精神的な成長物語でよかったのに…。
母の不倫のエピソードや最後の高校時代の友人のエピソードは
かえって中途半端な内容になってしまった様に感じました。

大学の寮でのイベントや様子は著者の椰月さんが
モデルにして北海道大学へ取材に行ったとのことで
リアルに感じました。

 

 

 

 

【目次】

緑のなかで
 春、芽吹く
 夏、繁る
 秋、色づく
 冬、白く降る
おれたちの架け橋

光文社
320ページ

著者 椰月美智子
1970年神奈川県生まれ。
2002年に『十二歳』で第42回講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。
『しずかな日々』で第45回野間児童文芸賞と
第23回坪田譲治文学賞をダブル受賞した。

著書
「未来の息子」
「しずかな日々」
「るり姉」など多数

椰月美智子ツイッター

北海道の景色はすべてが色濃い――『緑のなかで』著者新刊エッセイ 椰月美智子

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