アリバイ崩し承ります 大山誠一郎

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「時を戻すことができました。―平根さんのアリバイは、崩れました」by 時乃


刑事になって1年目の僕は腕時計の電池を交換するために
駅前の小さな商店街にある時計屋
「美谷時計店」に入った。
そこには20代半ばと思われる女性が居た。
名前は美谷時乃。

電池交換を待っている間に店をぐるりと見てみると
「時計修理承ります」
「電池交換承ります」
「アリバイ崩し承ります」
「アリバイ探し承ります」
と、貼り紙があった。

この店は先代から、時計にまつわる依頼は
何でも行う方針だという。
小学生の頃から祖父である先代の店主から
アリバイ崩しを仕込まれた…と説明してくれた。

僕はちょうど今、調べている事件の容疑者のアリバイが
崩せなくて、困っていたのところだった。
事件の詳細を話をすると時乃は
「時を戻すことができました。アリバイは崩れました」
と、トリックを説明し始めた。

 

 

 

 

【感想】
発想は面白いなぁと思いながら読みました。
アリバイの設定は「おぉ」と感心しました。
そんな手があるのか…。
ただ、ミステリー+人間模様も絡んだ
骨太な警察小説が好きな私にとっては

ちょっと物足りない感があります。

時乃は刑事から話を聞くだけでアリバイを崩す。
それもその場で即座に。
そこに刑事の苦悩や刑事同士の競争など
地道な捜査や人間模様がなく
スラリとアリバイを崩す時乃に
「操作をなめんじゃねぇよ」という
私の好きな足で事件を解決する刑事たちの
罵声が聞こえてきました(笑)

なので「ミステリーは読んでみたいんだけど
ちょっととっつきにくいなぁ」
と思っている人には楽しく読める本だと思います。
久しぶりに図が載っているミステリーでした。

そんななかでも第5話の時乃のお祖父さんの話は
なんだか微笑ましくて素敵な話だと思いました。

 

 

 

 

 

 

 

【目次】

第1話 時計屋探偵とストーカーのアリバイ
第2話 時計屋探偵と凶器のアリバイ
第3話 時計屋探偵と死者のアリバイ
第4話 時計屋探偵と失われたアリバイ
第5話 時計屋探偵とお祖父さんのアリバイ
第6話 時計屋探偵と山荘のアリバイ
第7話 時計屋探偵とダウンロードのアリバイ

実業之日本社
252ページ

著者 大山誠一郎
1971年、埼玉県生まれ
推理作家、翻訳家
京都大学在学中は推理小説研究会に所属
本格ミステリ作家クラブ会員

著書
赤い博物館」
「密室蒐集家」
「仮面幻双曲」など

大山誠一郎 ツイッター

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