しいたけブラザーズ 藤本美郷

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「子供は言葉だけで育てるのではなく、感動を伝えて感情を育てることが大切なのだ」

しいたけブラザーズとは原木しいたけ栽培をしていた
父の稼業を継いだ岐阜県の横田三兄弟の物語。
前半は父、俊光・母、喜子の出会いから
横田家に授かった6人の子ども達の
子育て奮闘記である。


 

 

 

 

父俊光は子どもが出来ると自分の仕事場である
山に連れて行く。
山が遊び場。
ターザンごっこに秘密基地つくりと
自分たちで考えて遊んでいた。
小学生になると俊光は子ども達に仕事を手伝わせていた。
原木にしいたけ菌を埋め込む作業や収穫時には
籠一杯のしいたけを収穫させる。
常に家族は一緒であった。

兄弟達は家を出て進学し就職した。
俊光の腰痛が悪化し、原木しいたけを辞めようとしていた。
折しも中国産や菌床栽培のしいたけに押されている時期だった。
次男の千洋が脱サラして戻ってきた。
アメリカに2年間の研修に行き戻ってきてからは
自分の農場を作り原木を購入して
しいたけを栽培し始めるが台風で、
できたばかりの農場は半壊状態となる。

千洋が戻ってきて1年後
長男の尚人が父に誘われJAを辞めて戻ってきた。
尚人の妻の美由紀は何か手伝えないかと簿記3級を取得する。
帳簿を見た美由紀は義父の俊光の年収が7万円と知り
尚人と共に愕然とする。
経費削減をするため会計事務所に依頼していた経理業務を
美由紀がすることに。
夫の仕事を経理面からサポートするようになる。

自分たちが育てたしいたけがなかなか売れないために
地元のスーパーで試食販売を始める。
肉厚の原木しいたけは、なかなかの好評で
回るスーパーも増えてきた。
あるとき三男泰弘の家の近くで試食販売をするので
兄達は泰弘に来るように声をかけた。
スーパーで見る兄たちの笑顔やイベントの様に集まるお客たちを見て
泰弘も一緒にやりたいと父に申し出るが
まだ経営が安定していないため
「しばらく待ってくれ」と言われる。

それから数年経ち、泰弘も加わり三兄弟でのスタートを切る。
父に社名を変えたらいいと言われ
試食販売でお客さんに兄弟であることを伝えると
「しいたけブラザーズやね」と言われたことを思い出し
それまでの「ふじしいたけ園」から
「しいたけブラザーズ」を新しい会社名とした。

大口の得意先が欲しい…と営業を行うなかで
焼き鳥のチェーン店やホテルとの取引ができるようになり
経営が安定し、兄弟達は「もっと美味しいしいたけを作ろう !」
と今も奮闘している。

実際にある原木しいたけ農家の話…ノンフィクションです。
子育てのスパイスもたっぷりあり、家族とはどうあるべきか
という視点でも読める本です。
「働きがい」と「生きがい」の違いや
しいたけブラザーズが大切にしている「安全な食」と
いった内容も読み取ることができます。
読んでいて何回も涙がでました。
専業農家で続けているしいたけブラザーズは
読んでいると応援したくなります。

うちの娘達はしいたけが苦手なんですが
しいたけブラザーズのしいたけなら食べることが
できるかも…と思いました。
通販もしているので注文してみようかな。
あ、巻末にはしいたけのレシピも載っていますよ。

 

 

 

 

 

 

 

しいたけブラザーズ サイト

【目次】

はじめに
第一章 芽生え
第二章 しいたけの子
第三章 希望と挫折
第四章 一緒にいるだけで
第五章 お客様はどこに?
第六章 しいたけブラザーズ
おわりに

飛鳥新社
193頁

著者 藤本美郷
東京都出身。
雑誌記者を経てフリーライターに。
障害者、難病者、高齢者、がん患者、在宅医療など、
千人を超える人々を取材。
埋もれがちな人物にスポットを当て、
温かい目線で書かれた文章は好評を得る。

著書
「ドキュメント 若年認知症」
「笑顔の架け橋~佐野有美・手足のない体に生まれて~ 」など

最後まで読んで頂きありがとうございます。

当ブログの記事があなたの読書のお役に立てれば幸いです。
また読みに来ていただけると嬉しいです。

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