花だより 高田郁

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「どないな形で命が果てるかはわからんけれど、そのまでに互いに慈しみ合うて暮らしたい。それだけだす」

江戸の料理屋「つる屋」の店主、種市はお稲荷さんの前で
有名な占い師水原東西に「来年の花見は見られない」
と告げられる。
これまでも数々の八卦を的中させてきた東西に言われ
落ち込む種市。
つる屋の女料理人だった澪が大阪へ戻って4年。
澪にどうしても会いたくて、戯作者の清右衛門と
版元の坂村堂と共に大阪までの旅に出る。
小田原についたところで夜中まで祝詞をあげる客が居て、
たまりかねた種市がどなりこむとそこには…。


種市が主役の表題花だより
澪のかつての想い人、小野寺数馬とその妻、乙緒の話
澪の幼馴染、野江の恋話
澪の夫、永田源斉のそれぞれの試練の話

10巻のわたる澪の料理人としての成長記
「みをつくし料理帖」の特別巻とされた
この本はいわば、スピンオフ小説です。

最初の種市さんが主役の花だより以外の
3作は「夫婦」について書かれています。
お互いに自分の心の内を言葉や表情に出さない
数馬と乙緒。
亡くなった恩人を忘れられない野江と
その野江を慕う番頭の辰蔵。
澪と江戸から実家との縁を切って大阪にきた源斉。
相手を思うが余りに、自分の気持ちを押し殺してしまい
すれ違ってしまう男と女…。
相手を思うからこそ、素直になることが
大切なんだなぁと読み進めていくうちに
感じました。

また1巻の「八朔の雪」から読み直してみようかな。

【目次】

花だより 愛し浅利佃煮
涼風あり その名は岡太夫
秋燕   明日の唐汁
月の船を漕ぐ 病知らず
巻末付録 澪の料理帳
特別付録 みをつくし瓦版
ハルキ文庫
297頁(本文のみ)

著者 高田郁
兵庫県宝塚市生まれ
中央大学法学部卒
1993年集英社レディースコミック誌「YOU」にて
漫画原作者(ペンネーム・川富士立夏)としてデビュー
著書
「出世花」
「みをつくり料理帖」
「銀二貫」
など多数

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