紙つなげ彼らが本の紙を造っている 佐々涼子

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「工場の復旧は自分たちの力で唯一手に入れることのできる未来」

【あらすじ】

2011年3月11日、未曾有の災害が日本で起こった。
「東日本大震災」
宮城県石巻市にある日本製紙の工場。
津波に呑みこまれ、完全に機能停止した状態から、わずか半年で「8号抄紙機」を復活させたノンフィクション。

 

 

何気なく読んでいる本に込められている思いがひしひしと伝わります。

☆ 文庫本

講談社は若干の黄色

新潮社はめっちゃ赤

角川の赤は角川オレンジ

☆ 教科書

毎日めくっても見ずに浸かっても破れないように丈夫

☆ コミック

手に取ってうれしくなるようにゴージャスに、ぶわっと厚く作りかつ、
友達の家に持っていくのにも重くないようにできている。
子どもが読むので、手が切れないようにも。

 

工場の1階部分は全て泥水の中に埋まり、その上に瓦れきが2メートルは積っている状態から、
工場長は「まず一台でいいから復活させる…期限は半年」と言い切る。
誰もが「無理」と心の中で思う中、復興にむけて瓦れきを片づける事から動き始める。

 

 

電気が復活しボイラを稼働させ、タービンを動かす。
「復興」というたすきを次の部署につなげる「駅伝」
自分の部署で流れを切ることはできない…。

 

 

 

石巻の工場では、新聞・雑誌・本と様々な紙が作られている。
しかし、私達は震災後も新聞が届き本は新刊が販売され、普段と変わりなく読むことができた。
それは工場が復興するまでに、日本国内や海外の協力があってこそ。

他の製紙会社に紙を造ってもらい、海外には工場が震災にあった事で紙の供給ができないことを伝えた。

本当に半年で最初の1台が動いて紙ができる過程には、
・モチベーションを保つには具体的な目標を設定する事が必要
・「長」が目標を設定しなければ、どこに向かって走っていいかわからない
・目標が達成できるか否かはリーダー次第
・トップがどれだけ勝利を強く信じる事ができるか、そして勝てると信じる者がどれくらい多いかで確率は上がる…それが組織。

 

【感想】

東日本大震災から7年
まだ行方不明なままの方もたくさんおられます。
住み慣れた町を離れ、戻れない方もおられます。

関西に住んでいると、まだ7年しか経っていないのに、
24年前には阪神・淡路大震災を経験したにも関わらず、
数か月前には震度5の地震がありガスが止まり慌てたのに
復旧していつもの日常に戻ると
日常生活を送る事ができるのを当たり前のように感じてしまいます。

この本のプロローグには

「人は簡単に環境に順応する。ひとたび緩んでしまえば震災前と同じだ」

とあります。
今の生活を支えているのは誰なのかを忘れてしまいます。
様々なところでたくさんの人の働きで自分の生活が支えられている。
その事に感謝し心に留置きたいと思います。

「手の中にある本は、顔も知らぬ誰かの意地の結晶」
電子書籍を否定するつもりはありませんが
やっぱり紙の本を読んでいきたいとあらためて思いました。

 

早川書房
288頁
ノンフィクション
文庫本にもなっています。

【こんな人におススメ】

リアルが好き
チームをまとめるのに悩んでいる

最後まで読んで頂きありがとうございます。
当ブログの記事があなたの読書のお役に立てれば幸いです。
また読みに来ていただけると嬉しいです。

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