虎の尾 渋谷署強行犯係 今野敏

「自分が捕まる前に、やることがあると考えてるはずさ」

【主な登場人物】

竜門光一…整体師、空手家
辰巳吾郎…渋谷署強行犯の刑事
葦沢真理…竜門の整体院のアシスタント
大城盛達…空手家、竜門の師匠

【あらすじ】


宮下公園で半グレの若者達が何者かに襲われる。
一瞬にして手首や肩関節を外され動けなくなったというのだ。
辰巳は竜門の整体を受けながら、犯人像を竜門に問う。
この一件をニュースで知った大城が沖縄から竜門を訪ねてやってくる。
「強い人の話を聞くと、ワクワクする…」
大城は道場を持たず、試合以外の実践で腕と技を磨いてきた達人である。
竜門と大城は夜の宮下公園に様子を見に出かける。


実はこの一件は単なる半グレの若者を痛めつける暴力事件ではなかった。
宮下公園を住処とするホームレスのテントが燃え動けないホームレスが焼死したのだ。
半グレの若者たちが面白がってやったことなのだが、警察は火の不始末として片づけた。
事の真相を知っている誰かが、報復のために放火した若者を探しているのだ。
やられる半グレ達が増えていくなか、上の組織も黙ってはいられない状況になり、警察も動き出した。
それでも宮下公園への散歩を止めない竜門と大城。
事態はどう動くのか…。

【感想】


武術にも長けている今野さんならではの、空手や柔道に関する知識や歴史もさらりと紹介されています。
その手の著書は避けてきたのですが(笑)
好きな警察小説で合体させられると読まざるを得ません。
いやいや、正確に言うと刑事は出てきますが、私の中ではこの話は警察小説には当てはまりません。
主役で活躍するの竜門は刑事ではなく整体師だからです。
作中で大城というオジーが出てきます。
このオジーがいい味を出していて最後はオチの様になっているのが良かったかな。

【こんな人におススメ】

ミステリー好き
格闘技好き

徳間書店
346頁
単行本