「一番好きな作家さんとおススメの本」
山梨県 ラジオネーム ささやん
藤岡陽子さん「波風」
①おススメどころ
この波風には全部で7つのお話が収められています。
どのお話もわずか数十ページです。
その短いストーリにーの中に登場人物ごとの生きざまが収められています。
切なく、時に人をどうしようもなく愛おしくなる。
そんな瞬間が盛り込められているシーンを自身の生き方に重ねて
読んで頂けたら、嬉しいです。
②出会い
地元の図書館です。
私の地元の図書館には、私のそのとき読みたい本がキチンと探せば見つかる、
そんな図書館です。
ありがたい存在です。
③藤岡陽子さんの魅力
藤岡さんの言葉には、存在感があります。
人の気持ちや心に寄り添った言葉がスッと心に入ってきます。
読者に読んでもらおうと意図していないような、
自然な文体が藤岡さんの魅力だと僕は思います。
藤岡陽子さんのプロフィール
1971年京都府生まれ。作家。同志社大学文学部卒業。
報知新聞社にスポーツ記者として勤務したが退社。
全てをリセットすべく、タンザニア・ダルエスサラーム大学に留学する。
帰国後小説を書き始め、2006年「結い言」で第40回北日本文学賞選奨を受賞。
その後、小説宝石新人賞の最終候補に2度残り、受賞には至らなかったものの、09年『いつまでも白い羽根』でデビューする。著書に『海路』『トライアウト』『ホイッスル』『手のひらの音符』。
web本の雑誌より引用 藤岡陽子さんのインタビュー記事がありました
文章を書く仕事がしたくて、大学4年の時に新聞記者になろうと思いました。
一般紙は2社ほど落ちたということもあるんですが、スポーツ新聞のほうがたくさん記事を書かせてもらえるというイメージもありました。
スポーツも好きだったんですが、それよりは、やはり文章を書くということが目的でしたね。
文学のほうが好きでしたから。でも入社してみたらまわりはスポーツオタクの人ばかり(笑)。それに新聞記事の文章というのは型がある程度決まっていて、自分の色を出すと書き直しを命じられる。
ニュースや記録を記事に入れないといけないので、余分な描写を入れると切られてしまうんです。
「新聞」というのは自分とは合わないのかなと感じました。
ただ、「1回読んだだけで理解できる文章を書け」と言われたことは大きかったですね。
読んだ瞬間に頭に映像が浮かぶもの、二度読みせずにすぐわかるような文章の鍛錬をしてきたので、今も無意識のうちにやっています。それは良し悪しだとは思いますが、美文ではなく読みやすい文章を書くということは、今の自分のスタイルにつながっているかなと感じています。
タンザニアに留学して1年間で人間が変わったそうです。
――どのように変わったのですか。
今できることをその時の100%の力でやるということですね。
タンザニアの平均寿命は40代なんです。
新生児がたくさん死ぬので平均値が低くなることもあるんですが、老人がすごく少ない。
子供もすぐ死ぬし、「じゃあまた」と言って別れた人が次に会おうと思ったらエイズで亡くなっていたりする。
命のはかなさを実感しました。
人生とは、1年1年が勝負であって、無駄にはできないんだって。
日本にいた時は、だらけて今日のことを明日に伸ばすということをやってきたけれど、今日できることは今日やろう、人間関係を杜撰’ずさん)にしないようにしようと思うようになりました。人が変わったように精力的に生きるようになったんです。
ささやんが藤岡さんの魅力で
「人の気持ちや心に寄り添った言葉がスッと心に入ってきます。
読者に読んでもらおうと意図していないような、
自然な文体が藤岡さんの魅力だと僕は思います。」と感じたのは
藤岡さんにこのような経験があったからなんですね。