武田双雲 「むなしさの正体」
書道家の武田双雲さんは自ら発達障害であることをオープンにして講演活動も行っている書道家です。
この本は誰もが抱える「むなしさ」についての正体とその付き合い方を書いています。
双雲さん自身も子どもの頃にむなしさを感じたそうです。
家にいても学校にいても、気が休まらない。
言いたい事が伝わらず何をやっても上手くいかず、心の中にはもやもやしたものが、ずっと溜まっている状態。
そうそう私もそうだった。
仕事で任されたイベントを成功させたのに、達成感は一瞬だけで後はなんだかもやもや…そのうえやる気もでなくなった時がありました。
いろいろなむなしい状態を経験しての共通項は
「受動的な人生だった」
「むなしさ」の原因は未来志向・成長主義が原因
え?何故?
未来志向って前向きでいいんじゃないの?
目標設定が具体的であればあるほど、目標が達成された時にやってくる「むなしさ」
それは、燃え尽き症候群とも似ているかもしれません。
じゃあ、むなしくならない為にはどうすればいいの??
成長にこだわり過ぎない(拘らないではないですよ)
そして、今、目の前のことを楽しむ!!
目標を数値化せず、目標達成に拘らず「ビジョン」を描くことを習慣づける。
と、あります。
「目標」と「ビジョン」の違いは???
「世界中の人々が楽しく暮らす、そんな夢を描きながら、それを忘れるくらい自分が瞬間瞬間を楽しむ。出会う人、目の前の人を楽しませる」
具体的な目標ではなく、その先にあるもの…と私は捉えました。
「過去は変えられる」
「感情が事実を呼びこむ」
「自分をチューニングする」
「あるもリスト」
「トラウマに苦しまない方法」
など、むなしさと付き合い自分をコントロールする、すぐにでもできる具体的な方法も書いてあります。
実際私も自転車通勤で、細い道で前を歩いている人が真ん中を歩いていたりすると「もうっ、行かれへんやん(関西人です)」と心の中で毒づいてました。
この本を読んだ後は、擦れ違う人全員に心の中で「おはよう~」と呟いていたら、なんだか気持ちがご機嫌さんに(^^♪
少しはチューニングできたかも
そして、書道家ならではの文字の説明もこの本の魅力です。
「頑張る」…「頑なに張る」「嘘」…「口に虚しい」「儚い」…「人の夢」
ちょっと不思議でなんだか元気がもらえる双雲ワールドに浸ってみませんか おススメの一冊です