宮部みゆき 「火車」 双葉社

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宮部みゆき 「火車」 双葉社

刑事・本間俊介は、犯人確保時に負った傷のために休職していた。

そんな彼に、亡くなった妻・千鶴子の親戚で銀行員の栗坂和也が意外な事を頼み込む。謎の失踪を遂げた和也の婚約者・関根彰子を探し出して欲しいという。

和也の話によれば、クレジットカードを持っていないという彰子にカード作成を薦めたところ、審査の段階で彼女が自己破産経験者だということが判明した。

事の真偽を問い詰められた彰子は、翌日には職場からも住まいからも姿を消していたとの事だった。

休職中で警察手帳も使えない本間は、彰子の親戚や雑誌記者を装って捜査を開始する。最初に彰子の勤め先を訪ね、社長から彰子の履歴書を見せられた本間は、写真を見て彼女の美貌に驚く。

美しいながら、夜の仕事には染まらない清楚な雰囲気が漂っていた。

次に、彰子の自己破産手続きに関わった弁護士を訪ねたところ、「関根彰子」は会社勤めの傍ら水商売に手を出しており、容貌の特徴は大きな八重歯だという。

勤め先での関根彰子と自己破産した関根彰子は、名前が同じながら容貌も性格も素行も一致しないのだ。

本間は和也の婚約者だった「関根彰子」は、本物の関根彰子に成りすました偽者ではないのかと言う疑念がわく。

調べを進める本間は、都会での1人暮らしの夢からカード破産に陥る女性や、無理なマイホーム購入で離散に陥った一家、実家の借金が原因で追い詰められ、婚家を去らざるを得なかった女性など、借金に翻弄される人生を目の当たりにする。

1992年に出版

社会問題としての消費者金融のありかたをテーマとしており、サラリーマン金融やカード破産などの借財と多重債務をめぐる取り立てに翻弄される女の生き様を、彼女のことを追い求める刑事の視点から描く。

25年経った今も、色あせない題材です。

この「火車」が宮部みゆきさんとの出会いでした。

当時、これはノンフィクションではないだろうか???と思ったほどリアルで、新城喬子は私の近くにもいるのではないか…と思い、本当に読み終わった後「ゾッと」しました。

特にラストが…。

358ページと大作ですが、引き込まれますよ。

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