住野よる 「君の膵臓を食べたい」

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「小説を読まない人にオススメの1冊」
兵庫県 ラジオネーム ま~りんの杖が欲しい子

住野よる 「君の膵臓を食べたい」

① この本のオススメどころ
病気のヒロインが明るく魅力的なのはそう珍しいことではありませんが。

人と交わらず友だちなんかいらないと閉ざしていた主人公の心の変化を
活字ならではの仕掛けが実にうまく表現しているのがおすすめポイント1です。
ネタバレになるので詳しく言えないけど、
他人の目をまず設定して距離を図っていくのが、閉ざされた人間関係の若者なりのサバイバル術なのかもしれないな。

2は、そういう丁寧な工夫と文章で「限りある命の一瞬を大事に生きよう」といういわば言い尽くされたテーマが素直に胸に迫ってきて泣けること。

3。そして主人公が彼女の名前を呼ばないことに込められた、純愛ものを超えたい作者の意図です。
認め、認められることで自分の存在意義を知ること、心から尊敬しあえる人と巡り合えること。生まれてきて良かったと実感できること。
映画を見た若い人が本を読んでくれてそんな関係に憧れてくれたらいいなあと思います。

② その本との出会い
去年の夏か秋、ほんのたまに読む本はスカスカの可愛い系ラノベという高校3年の息子が「これいいよ~」と持ってきました。
なのに「う~ん。後で」とそのまま台所のラックの中に放置してしばらく。
「友だちが読みたい言うから先に回すよ」と持っていってしまいました。
その後、大学受験に落ちた日に息子はその足で家出(T_T)
今にして思えば、「とっても感動、読んでみ」といった言葉を信じず、「あの子の読むのはどうせまた軽いラノベ」と決めつけるような私が一因になったのでしょう。
進路のことも、結果が出てからゆっくり「後で」話そうと思っていたのに後手に回りました。
今は居場所も分かり、彼なりに頑張って暮らしている様子で月に一度か二度戻ってきます。
そして、この本も。。。
「お母さんも読みたいから返してもらってくれる?」と頼みました。
結果すごく良くって。あの場ですぐに読んでやればよかったと改めて後悔です(T_T)

「クリスマスはバイトめちゃ忙しいから帰れへんで」というのは寂しいし、まだまだ甘いとケチをつけたくなりますけど、今度は自立しようとしている気持ちを信じて見守っていこうと思います。

③ 小説を読み始めたきっかけ
一つは母が姉に読んでやっている絵本を横で聞いて、記憶にないほど小さい頃から本は身近でした。
幼稚園の時、住んでいたアパートの裏手口にあった「きつねとブドウ」を読みたくて盗み読みしたくらい(笑)(今にして思えば捨てるために出してあったのでしょう。コンクリートの地べたに座ってドキドキしながら読みました)

ついで小学校入学前後から母が契約してくれた講談社『世界の名作図書館』全52巻の配本。毎月二冊、古今東西の名作が届きます。神話や科学読み物も入っていて待ち遠しく、読書の幅を広げてくれたと思います。

それと、やはり小学校低学年で私と姉に一冊ずつアルセーヌ・ルパンを買ってくれたこと。南洋一郎さんの訳は弱い者への思いやりにあふれたルパン像、美しい文体で本当に子どもの頃これに出会えてよかったと思います。
こうして考えるときっかけは本好きだった亡き母ということですね。

 

♬ 住野よる

小説投稿サイト「小説家になろう」に掲載していた『君の膵臓をたべたい』で小説家デビュー、同作が2016年の本屋大賞にもノミネートされた住野よるさん。

2016本屋大賞

大賞 宮下奈都 「羊と鋼の森」

ピアノの調律に魅せられた一人の青年。

彼が調律師として、人として成長する姿を温かく静謐な筆致(せいひつなひっち)で綴った、祝福に満ちた長編小説。

2位  住野よる 「君の膵臓が食べたい」

3位 中脇初枝 「世界の果てのこどもたち」

戦時中、高知から家族と満洲にやってきた珠子。

そこで彼女は、朝鮮人の美子と横浜から来た茉莉に出会う。

三人は立場を越えた友情で結ばれる。

しかし終戦が訪れ、珠子は中国戦争孤児になり、美子は日本で差別を受け、茉莉は空襲で家族を失い、三人は別々の人生を歩むことになった。

あの戦争は、誰のためのものだったのだろうか。

『きみはいい子』『わたしをみつけて』で多くの読者に感動を与えた著者の、新たな代表作

4位 西川美和 「永い言い訳」

「愛するべき日々に愛することを怠ったことの、代償は小さくない」

長年連れ添った妻・夏子を突然のバス事故で失った、人気作家の津村啓。

悲しさを”演じる”ことしかできなかった津村は、

同じ事故で母親を失った一家と出会い、はじめて夏子と向き合い始めるが…。

突然家族を失った者たちは、どのように人生を取り戻すのか。

人間の関係の幸福と不確かさを描いた感動の物語。

5位 辻村深月 「朝が来る」

親子3人で平和に暮らす栗原家に突然かかってきた、いたずら電話。

電話口の女の声は、「子どもを返してほしい」と告げた――。

子を産めなかった者、子を手放さなければならなかった者、両者の葛藤と人生を丹念に描いた社会派ミステリー長篇。

6位 米澤保信(よねざわ ほのぶ) 「王とサーカス」

2001年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、知人の雑誌編集者から海外旅行特集の仕事を受け、事前取材のためネパールに向かった。

現地で知り合った少年にガイドを頼み、穏やかな時間を過ごそうとしていた矢先、王宮で国王をはじめとする王族殺害事件が勃発する。

太刀洗はジャーナリストとして早速取材を開始したが、そんな彼女を嘲笑うかのように、彼女の前にはひとつの死体が転がり……。

「この男は、わたしのために殺されたのか? あるいは――」疑問と苦悩の果てに、太刀洗が辿り着いた痛切な真実とは?

『さよなら妖精』の出来事から10年の時を経て、太刀洗万智は異邦でふたたび、自らの人生をも左右するような大事件に遭遇する。

2001年に実際に起きた王宮事件を取り込んで描いた壮大なフィクションにして、米澤ミステリの記念碑的傑作!

7位 深緑野分(ふかみどり のわき) 「戦場のコックたち」

戦いの合間にも、慌ただしく調理に追われ、不思議な謎に頭を悩ます――そう、戦場でも事件は起きるし、解決する名探偵がいる。

一晩で忽然と消えた600箱の粉末卵の謎、不要となったパラシュートをかき集める兵士の目的、聖夜の雪原をさまよう幽霊兵士の正体……。

誇り高き料理人だった祖母の影響で、コック兵となった19歳のティム。

彼がかけがえのない仲間とともに過ごす、戦いと調理と謎解きの日々を連作形式で描く。

第7回ミステリーズ!新人賞佳作入選作を収録した『オーブランの少女』で読書人を驚嘆させた実力派が放つ、渾身の初長編。

8位 東山彰良 「流」(りゅう)

青春は、謎と輝きに満ちている――台湾生まれ、日本育ち。

「このミス!」出身の異才が、初めて自らの血を解き放つ!

何者でもなかった。ゆえに自由だった――。1975年、偉大なる総統の死の翌月、愛すべき祖父は殺された。

無軌道に生きる17歳のわたしには、まだその意味はわからなかった。

大陸から台湾、そして日本へ。謎と輝きに満ちた青春が迸る。(たばしる)

超弩級の才能が紡ぐ、友情と恋、復讐と死、一家の歴史、人生、命の物語。

9位 中村文則 「教団X」

謎のカルト教団と革命の予感。

自分の元から去った女性は、公安から身を隠すオカルト教団の中へ消えた。

絶対的な悪の教祖と4人の男女の運命が絡まり合い、やがて教団は暴走し、この国を根幹から揺さぶり始める。

神とは何か。運命とは何か。絶対的な闇とは、光とは何か。

著者最長にして圧倒的最高傑作。

10位 又吉直樹 「火花」

売れない芸人徳永は、師として仰ぐべき先輩神谷に出会った。

そのお笑い哲学に心酔しつつ別の道を歩む徳永。二人の運命は

 

 

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