「すかたん」 朝井まかて
江戸の饅頭屋のちゃきちゃき娘だった知里は、
江戸詰め藩士だった夫の大坂赴任にともなって、
初めて浪速の地を踏んだ。急な病で夫は亡くなり、
自活するしかなくなった知里は、ふとしたはずみから、
天下の台所・大坂でも有数の青物問屋「河内屋」に住み込み奉公することに。
慣れない仕事や東西の習慣の違いに四苦八苦し、
厳しいおかみさんから叱責されながらも、
浪速の食の豊かさに目覚め、なんとか日々をつないでいく。
おっちょこちょいで遊び人ながらも、
幻の野菜作りには暴走気味の情熱を燃やす若旦那に引き込まれ、
いつしか知里は恋に落ちていた。
障害だらけのこの恋と、青物渡世の顛末やいかに。
書き下ろし長編時代小説。
この本との出会いは書店で見付けた
オオサカブックワンプロジェクト
第三回の「大阪の本屋と問屋が選んだほんまに読んでほしい本」は、『すかたん』
のPOPに惹かれて買いました。