N市の図書館に勤務する和久山隆彦の持ち場は、レファレンス・カウンター。
利用者の依頼で本を探し出すのが主な仕事。
夏休み終盤には課題の本を探しに来た普段は読書を殆どしない女子大生。
昔に寄付した本を探して欲しい初老の男性。
亡くなった夫が借りたままになっているので返したいが本の名前がわからないという高齢の女性。
一人ひとりの問い合わせに実直に向き合う隆彦。
そんなN市の図書館に季節外れの人事異動が。
副館長の潟田直次が1月に秘書室から着任。
着任の挨拶は「図書館というのは、はたしてN市にほんとうに必要なのだろうか」
そう、潟田は図書館を廃止させるためにやってきた。
反感を覚え対抗する隆彦。
潟田は館長として市議会でが図書館廃止の為の演説をするという。
このまま図書館は廃止になってしまうのか…。
レファレンスカウンターを利用した事は無いのですが、地元の図書館でもあの人かな?と思いながら読みました。
「図書館は無料の貸本屋に過ぎない」言い切る潟田氏。
パッと見ると副館長の潟田氏は憎々しげに思いますが、実は読書好きの設定です。
最後は、そういう展開なの?
と思う結末が待っています。