村山由佳 「遥かなる水の音」

LINEで送る
Pocket

兵庫県 ラジオネーム ゆみこさん

村山由佳 「遥かなる水の音」
・この本のおすすめどころ
「お願いがあるんだ。僕が死んだら、その灰をサハラにまいてくれないかな」
若くしてパリで亡くなった青年・周(あまね)の遺言を果たすために、彼の年が離れた姉、ゲイの同居人、日本に住む幼なじみのカップルが、パリからモロッコを経てサハラ砂漠を目指す旅に出ます。
モロッコの街々の喧騒と乾いた空気を背景に、それぞれが抱える葛藤、周への思いが丁寧に描かれていて引き込まれます。
同じ景色を見ながらもそれぞれの心に映るものは少しずつ異なり、物語がより深く感じました。
終盤のサハラ砂漠の情景は圧巻で、自分もその無音の世界、月が昇るとひとつひとつの砂丘に光と影が刻まれてむっくりと起き上がる世界に立っているようでした。
皆さんもこの本を開いて彼らと一緒に自分の人生を問いかける旅へ出掛けてみませんか?

②この本との出会い
若い頃から村山由佳さんの小説が好きでこの作品もタイトルは知っていましたが、紀行エッセーだと勘違いして読んでいなかったんです。
今年2月に大阪のバー・リズールであった村山さんのトークショーのようなイベントで、村山さんが「これまで訪れた旅先で印象に残っている場所は?」という質問にこの作品に出てくるサハラ砂漠を挙げられて、内容を知りました。
出会えて良かった、読めて良かったと心から感謝している私の今年のベスト本です。

③今年一番のGood News
それは落語に出会ったことです。
6月に本好き仲間に天満天神繁昌亭に連れて行ってもらって初めて生の落語を鑑賞したのですが、セリフと仕草だけで何人もの人を生き生きと舞台の上に描き出す様がとても面白くて、自分でも切符を買って寄席に行くようになりました。
米朝一門の桂紅雀(かつらこうじゃく)にハマっていて、12月には紅雀さんの独演会があるのでとても楽しみにしています。
♬村山由佳さん
・1991年(平成3年) 『いのちのうた』で環境童話コンクール大賞
・1991年(平成3年) 『もう一度デジャ・ヴ』で第1回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞佳作
・1993年(平成5年) 『春妃〜デッサン』(『天使の卵-エンジェルス・エッグ』に改題)で第6回小説すばる新人賞
・2003年(平成15年) 『星々の舟』で第129回直木三十五賞受賞。
・2009年(平成21年) 『ダブル・ファンタジー』で第4回中央公論文芸賞、第16回島清恋愛文学賞、
第22回柴田錬三郎賞を受賞。本作は文学賞トリプル受賞となり、高く評価された。

「おいしいコーヒーの入れ方」はシリーズ化されて18冊出ています。

・翻訳家としての村山由佳
「不思議の国のアリス」ルイス・キャロル  絵 トーベ・ヤンソン 訳 村山由佳
内容(「BOOK」データベースより)
守ってあげたいアリスです。村山由佳(直木賞作家)の新訳。トーベ・ヤンソンの“幻のアリス”40年の時を経て初公開。

小説ではない翻訳家としての由佳さんの文章を堪能してみるのはいかがでしょうか?

 

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

LINEで送る
Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください