原田マハ 「暗幕のゲルニカ」

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「2016マイベスト本」

東京都 ラジオネーム tantan
原田マハ 「暗幕のゲルニカ」

① この本のオススメどころ
あまりにも有名なピカソの「ゲルニカ」。私は陶板複製画でしか観たことありませんが、大きさもさることながら、やはり観るものに与えるインパクトが絶大な作品です。
そして、この戦争の悲惨さを訴え、世界の平和を願い求める作品が損なわれたり、失われたりしては決してならないという、ピカソを取り巻く人々の熱い思いが、現代まで綿々と受け継がれていることをこの小説を通して実感し、感銘を受けました。
冒頭から魅了 積読山から立ったまま手にとって軽い気持ちで読み始め、すぐに鳥肌が立ちました。(本当です) この作品は、きっと凄い!間違いない!と、大金の詰まったカバンをそれと知らずにうっかり開けてしまったかのようにうろたえ、 自分しかいない部屋で挙動不審に(笑)・・・一気読み必至です。
ちゃんと座って、気を引き締めて読むことをお勧めします。
登場人物の魅力 この小説はピカソの時代と現代とが交互に進行していきます。
依頼された壁画の筆が進まないピカソ、それを共に過ごしながら見守っているピカソの愛人ドラ。
スペイン屈指の名門貴族の子息パルド。 9.11同時多発テロで夫のイーサンを失ってしまったニューヨー クに住むMoMAのキュレーター瑤子(ようこ)。
それぞれが強い個性を発し物語が進んでいく中でもなんといっても 魅力的なのが、ドラ。
勝ち気で、でも繊細で、 女らしいか弱さを隠して、愛する偉大なるピカソのために、しなやかに強くあろうとする彼女の在り方に憧れます。
ラストの衝撃 中盤が良すぎると終わり方がだんだん気になってくるのはいつものこと。
お願いだから、ラストでがっかりさせないでね~~!!! と期待と不安が入り乱れ、先へ先へと気持ちも逸ります。そして、想像を遥かに超えたあまりの衝撃に!!!・・・ これは読んでみてのお楽しみ、ということで(笑)

② この本との出会い
原田マハさんの小説が好きで、新刊が出ればあらすじも確認せずに読んでいますが、とくにキュレーターとしての経験を生かしたアー トにまつわる作品が好きで、これまた魅惑的なピカソの、かの有名 な「ゲルニカ」がタイトルに掲げられているとなれば読まずにはいられないというものです。

③ 今年1番のGood News 息子が浪人も留年もせずに、成績はともかく無事に大学を卒業してくれたこと、かな?(笑)
「暗幕のゲルニカ」は2016年3月に発行されています。
これ以降は2016年9月に「デトロイト美術館の奇跡」10月に「リーチ先生」12月に「太陽の棘」と次々にアートに関する小説を世に出しています。
少し内容を紹介しますと…

「デトロイト美術館の奇跡」
ゴッホにセザンヌ、ルノワール。綺羅星のようなコレクションを誇った美術館は、二〇一三年、市の財政難から存続の危機にさらされる。市民の暮らしと前時代(ぜんじだい)の遺物、どちらを選ぶべきなのか? 全米を巻き込んだ論争は、ある老人の切なる思いによって変わっていく――。実話をもとに描かれる、ささやかで偉大な奇跡の物語。

「リーチ先生」
横浜の洋食屋で働きながら芸術の世界に憧れを抱いていた亀乃介は、日本の美を学び、西洋と東洋の架け橋になろうと単身渡航した青年リーチと出会う。その人柄に魅せられた亀乃介は助手となり、彼の志をひたむきに支えていく。
イギリス人陶芸家バーナード・リーチを題材にした著者渾身のアート小説、誕生!

「太陽の棘」文庫本
サンフランシスコにある医院のオフィスで、老精神科医は、壁に掛けられた穏やかな海の絵を見ながら、光と情熱にあふれた彼らとの美しき日々を懐かしく思い出していた……。
結婚を直前に控え、太平洋戦争終結直後の沖縄へ軍医として派遣された若き医師エド・ウィルソン。幼いころから美術を愛し、自らも絵筆をとる心優しき男の赴任地での唯一の楽しみは、父にねだって送ってもらった真っ赤なポンティアックを操り、同僚の友人たちと荒廃の地をドライブすること。だが、ある日、エドは美術の桃源郷とでも言うべき、不思議な場所へと辿り着く。そこで出会ったのは、セザンヌや、ゴーギャンのごとき、誇り高い沖縄の若き画家たちであった。
「互いに、巡り合うとは夢にも思っていなかった」その出会いは、彼らの運命を大きく変えていく──。

 

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