中山可穂 「マラケシュ心中」

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岐阜県 ラジオネーム てるてる坊主

中山可穂 「マラケシュ心中」
①このほんのオススメどころ
「愛は極めればなりません、極めたら、死なねばなりません」 歌人の絢彦とその恩師の妻・泉との、複雑に絡み合う運命を描く、狂おしく濃厚な恋愛小説。
それも「心中」というテーマをかかえた、熱くて残酷で官能的なお話で、ずるいほど完成されたエンディングには、只々ため息と涙が出るばかりでした。
「恋がいつか必ず終わるものなら、 わたしたちは恋人同士になるのはやめましょう。 何も契らず、何も約束せず、からだに触れ合わず、それゆえに嫉妬もない、 いかなるときも自由で、平明で、対等な関係のまま、 いつまでも離れずに、この世で最も美しい友になりましょう。」
これは泉から絢彦への初期の言葉。
それに対して絢彦は 『永遠に続く片恋よりは、いっそきっぱりと失恋をお与えください。生殺しよりは、即死を。』
『一生涯、親友でいるより、十日間でいいから、わたしはあなたと恋人同士になりたかった。』 と、泉への愛しさと苦しみが伝わってきます。
その他にも美しい言葉がいっぱいありますが、二人共が歌人という背景ですから、その紡ぎ出される言葉の一つ一つが本当に綺麗で胸に沁みます。
もちろんこれは中山可穂さんが作りし言葉なんですけど・・ 友人としてずっといることを望んだ泉。
一瞬でいいから恋人になることを望んだ絢彦。どっちが幸せなんでしょうか。
ただし、物語も佳境に入ってきて泉の心にも変化が現れ、遠くスペインの地のヒマワリ畑で遂に二人の身体が・・結ばれるのですが。
泉・・「わたし、このひとと天国に行けるんだって思った・・ふわって体が浮いて、腰が痺れて、電流が流れて・・そして黄色い海が見えたわ」
絢彦・・「何度でも天国へ連れて行ってあげるよ・・」 ずっと我慢して来ただけに燃えに燃える。
その後舞台は運命の街マラケシュへ移り、そこに辿りついた二人を待っていたものとは・・・先にも書いた、ずるいほどのエンディングへと。
と、まるで普通に不倫な恋愛小説なんですが、歌人の絢彦の本名が「絢子」、つまり、なんと女性なんです。 そう、この作品は中山可穂さんが描く、最高で最強のビアン小説・・なのでした。

②この本との出会い
出会いは、知り合いに薦められ初めて「サグラダ・ファミリア」を読んでから、文字通り貪る様に全ての中山作品を読みましたから。
ビアン?気になりません。男女間よりも障害が大きな分気持ちが濃いので、ヒリヒリ感が大きく、満足感もまた大きいです。

③初恋の思い出
中1の時ですね、出逢った瞬間、一目惚れ状態。一週間後には告白してました。
結局は彼女に好きな人が出来て失恋しましたが・・ 最近、FBのお陰で、彼女がjazzピアノでライブを演ってる事が分かり、何十年ぶりに再会が出来ました。この歳になると、彼女のライブへ行った時に、お互い周りに堂々と「初恋の人です」って言えるのが面白いです。

♬ビアン小説…女性同士の恋愛小説

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