勝海舟『氷川清話』

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大阪府 夢酔独言(むすいどくげん)

勝海舟の『氷川清話』
「その本の魅力」
勝海舟が伝法な江戸弁である「べらんめぇ調」で自伝的に政治や幕末の人物などについて語っている。実は私の物の考え方や行動の指針のほとんどは、
この『氷川清話』が「タネ本」になっていると言っても過言ではないほどの影響を受けた。
出会ってから30年以上が経過しているが、時を経るに従って海舟の一言一言が重みを増している。
特に、政治や経済に関わる人々にはぜひ読んで、その言葉に耳を傾けてほしい。
私自身も、迷った時、心が折れそうになった時には必ず読み返すが、
必ず心にストンと落ちる答を与えてくれる名著である。

「この本との出会い」
私は高校生の頃から「明治維新」について疑問に思い始めた。
元々、やや天の邪鬼な性格であるので、果たして江戸幕府(江戸時代)は
それほどひどいものだったのか…
幕末の「偉人」たちは本当に偉人だったのか…と考えていたからだ。
そして、坂本龍馬や高杉晋作、西郷隆盛などが尊敬を集める中で、
どちらかと言えば「悪人」「ずるがしこい」「策士」というような
悪いイメージがつきまとっていた勝海舟に惹かれていた。
その海舟の著書(正確には聞き取り、語録なのだが…)があると知って、
大学生時代に古本屋を探し回って手に入れたのが『氷川清話』だったのである。

夢酔独言(むすいどくげん)さんにとっての「読書」とは?
私にとって「読書」とは、自分の生き方、進む道を示す灯台であり、コンパス(方位磁針)であり、最高の師匠である。

そもそも勝海舟とは…?
1823年、江戸、現在の墨田区両国に生まれる。勝家は無役の旗本。幼少時に11代将軍、徳川家斉の孫となる一橋慶昌の遊び相手として江戸城へ召される。

一橋家の家臣として出世する可能性もあったが慶昌は早世。修業時代には、剣術、禅、蘭学を学ぶ。
1853年にペリー艦隊が来航。開国を要求され、幕府は海防に関する意見書を幕臣から町人に至るまで広く募集。勝海舟の意見書が老中の目にとまり、念願の役入りを果たす。
その後、長崎の海軍伝習所に入門。1860年、幕府は日米修好通商条約の批准書交換のため、遣米使節をサンプランシスコへ派遣。護衛を目的に咸臨丸も渡航、勝海舟は補充員として乗船した。

同船には、通訳のジョン万次郎、福澤諭吉らも乗船。
1862年、軍艦奉行に就任。

神戸に海軍塾を作り、薩摩や土佐の脱藩者らも塾生となる。

この塾頭が坂本龍馬。勝海舟は、幕府の海軍ではない「日本の海軍」建設を目指すが、保守派から睨まれて軍艦奉行を罷免。
1867年、徳川慶喜は大政奉還を建白。しかし、1868年に鳥羽・伏見にて旧幕府軍と薩摩藩との間で戦端が開かれ、薩摩藩・長州藩を中核とした官軍・新政府軍と、旧幕府勢力および奥羽越列藩同盟が戦う戊辰戦争へと拡大。
1868年、官軍の東征が始まると、旧幕府は勝海舟を呼び戻し、軍事総裁として全権を委任。

勝は早期停戦と江戸城の無血開城を主張し、和平交渉が始まる。まず、山岡鉄舟を西郷隆盛との交渉に向かわせて基本条件を整え、江戸城総攻撃の直前に勝海舟が西郷隆盛と会談、江戸城開城と徳川宗家の今後などについて交渉し、江戸城下での市街戦は回避された。
明治維新後も旧幕臣の代表格として、外務大丞、兵部大丞、参議兼海軍卿などを歴任。晩年の人生は、徳川慶喜を明治政府に赦免させることに捧げた。

勝海舟 名言集
「外国へ行く者が、
よく事情を知らぬから知らぬからと言うが、知って行こうというのが良くない。
何も用意しないでフイと行って、不用意に見て来なければならぬ。」
「行いは己のもの。
批判は他人のもの。
知ったことではない。」
「その人がどれだけの人かは、人生に日が当たってない時に
どのように過ごしているかで図れる。
日が当たっている時は、何をやってもうまくいく。」

「功名をなそうという者には、とても功名はできない。
戦いに勝とうという者には、とても勝ち戦はできない。
何ごとをするにも、無我の境に入らなければいけないよ。」
「人はみな、
さまざまに長ずるところ、信ずるところを行えばよいのさ。
社会は大きいからあらゆるものを包容して毫(ごう)も不都合はない。」
「政治家の秘訣は何もない。
ただ「誠心誠意」の四文字ばかりだ。」

勝海舟は読んだことはないのですが以下の本があります。
「幕末最後の剣客(上下)」志津三郎・光文社時代小説文庫・光文社
「勝海舟(全六巻)」子母澤寛・新潮文庫・新潮社
「勝海舟の人生訓」童門冬二・PHP文庫・PHP研究所
「勝海舟」船戸安之・成美文庫・成美堂出版
「勝海舟(上下)」村上元三・徳間文庫・徳間書店
「勝海舟と坂本龍馬」加来耕三・PHP文庫・PHP研究所
「小説海舟独言」童門冬二・講談社文庫・講談社/文春文庫・文藝春秋
「父子鷹(上下)」子母澤寛・新潮文庫・新潮社/徳間文庫・徳間書店
「江戸っ子武士道・海舟と南洲」城昌幸・春陽文庫・春陽堂書店
「勝海舟」高野澄・徳間文庫・徳間書店
「勝海舟」山田克郎・鶴書房
「新幕末風雲録・完結編」峰隆一郎・ノンポシェット・祥伝社

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